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特訓した。
翌日。
クーちゃんの飛ぶ練習を始めた。
「クーちゃん、飛んでみて」
クーちゃんは羽をパタパタさせているが、飛べない。
(高い所からなら飛べるかな)
今度はクーちゃんを手のひらに乗せて、そこからベッドに落とすことにした。
「クーちゃん、ベッドに落とすからねー。ちゃんと飛ぶんだよ〜」
「クルル」
クーちゃんが返事をしてから、ベッドに放るようにして落とす。
一瞬、浮いたけど、すぐに落ちた。
「…もう一度やろうか」
「クゥ」
また手のひらに乗せて、ベッドに落とした。少し浮いたけど、すぐに落ちる。
何度か繰り返したけど、いつも少し浮くだけで落ちてしまう。
「今日はこのくらいにしようか」
「クルル」
クーちゃんが嬉しそうに鳴く。
クーちゃんに木の実を与えながら、毎日練習させるのは可哀想かな、と思ったので、特訓は一日置きにしようと考え直した。




