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相談した。
村長のおばあちゃんに相談に行くと、迷惑そうに言われた。
「トカゲのことなんか知らんわ」
「じゃあ、他の動物のことでいいから!躾の仕方を教えて!」
「そんなの、自分が主人だと認めさせれば、自然と言うことを聞くようになる」
「クーちゃん、私が主人だって思ってるかなあ…」
「知らんわ」
おばあちゃんは相談にのってくれる気がないようだ。
「だいたい、まだ寝てばかりの赤子なのだろうが。躾なんぞ早いわ」
「いつ頃から躾けたらいいの?」
「知らんわ」
ほれ、さっさと帰れ、と追い出されてしまった。
村長のおばあちゃんはこの村一番の長寿だけれど、エルフらしく気まぐれで、気が乗らないと話し相手もしてくれない。
(まぁ、とにかく、赤ちゃんのうちは躾を始めなくていいんだ)
なんだかホッとした。それだけでも来て良かった。