表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
何もしてないのに評価が勝手に上がっていくんだが、誰か止めてくれ 〜能力測定で価値ゼロ判定された俺、なぜか要注意人物として囲われています〜  作者: 蒼月アルト


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/32

第27話 動いた方が失敗するらしい

 翌朝。


 外の空気は、思ったより澄んでいた。


(昨日は何も起きなかったし、

 今日は平和だろ)


 そう思った時点で、

 だいたいフラグだ。


◆ 昼間の移動


 部隊は、

 予定されたルートを進んでいた。


 視界良好。

 足場も悪くない。


 俺は、いつも通り後ろ。


 荷物も軽い。

 気楽だ。


◆ 判断ミスは小さく始まる


「……待て」


 前方の一人が、声を上げた。


「地面が、

 少しおかしい」


 全体が、止まる。


 覗き込む。


 確かに、

 地面が不自然だ。


(落とし穴系か?)


 俺は、何も言わなかった。


 知識もない。

 判断材料もない。


◆ 焦る周囲


「……どうする?」


「迂回するか?」


「時間が押すぞ」


 意見が割れる。


 空気が、

 少しずつ焦りを帯びる。


(こういう時、

 だいたい余計なことする)


◆ 主人公、黙る


 視線が、

 一瞬だけ俺に向く。


(やめろ)


 俺は、黙ったまま。


 結果。


「……よし、

 軽く踏んで確認する」


(やめろ)


◆ 小さな事故


 踏み出した瞬間。


 ――ズズッ。


 地面が、沈んだ。


「っ!」


 完全に落ちるほどではない。

 だが、

 足を取られた。


「引け!」


 周囲が慌てて引き戻す。


 幸い、怪我はない。


 だが、

 空気が変わった。


◆ 主人公、何もしない(二度目)


 俺は、

 後ろで立っていた。


 動かない。

 声も出さない。


 ただ、

 全体が落ち着くのを待つ。


◆ 勝手な結論


「……やはり、

 拙速だった」


「慎重になるべきだったな」


 隊長格が、

 ちらっと俺を見る。


(見るな)


「……リオが

 黙っていた理由も、

 分かる気がする」


(理由ない)


◆ 判断の修正


「全員、

 迂回する」


 決定。


 時間は、少し遅れる。


 だが、

 安全だ。


 結果として、

 正解だった。


◆ 主人公の内心


(俺、

 マジで関係ない)


 だが、

 誰もそうは思っていない。


 なぜなら。


 俺が何も言わなかった後で、

 一度失敗し、

 正解に辿り着いた

 からだ。


(知らん)


◆ エンディング


 昼休憩。


 俺は、岩陰で座っていた。


「……今日も、

 何かした扱いだな」


 フィンが、小声で言う。


「はい」


(即答すな)


「でも、

 被害が出なかった」


「それが、

 一番です」


 それは、確かだ。


 だが。


 被害が出なかった理由に、

 俺が含まれている

 というのが、

 納得できないだけで。


 この日を境に。


 部隊は、

 “動く前に一度止まる”

 という癖を、

 強く持つようになった。


 そして、その癖は――


 すべて、

 俺の名前と一緒に

 記録されることになる。

本話もお読みいただき、ありがとうございました!


少しでも続きが気になる、と感じていただけましたら、

ブックマーク や 評価 をお願いします。


応援が励みになります!


これからもどうぞよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ