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何もしてないのに評価が勝手に上がっていくんだが、誰か止めてくれ 〜能力測定で価値ゼロ判定された俺、なぜか要注意人物として囲われています〜  作者: 空城ライド


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第25話 外に出ただけで厄介になる

 出発は、朝だった。


 早すぎることもなく、

 遅すぎることもない。


 判断としては、無難。


(全部、俺以外が決めたけど)


◆ 混成部隊


 集合場所には、

 すでに人が集まっていた。


 制服が違う。

 装備も違う。


(……あ、これ

 面倒なやつだ)


 視線が、

 俺に集まる。


 理由は分かる。


 紹介されたからだ。


◆ 紹介(簡潔)


「こちらが、

 今回同行する――リオだ」


 教官の一言。


 短い。

 説明も、ほぼない。


 だが。


 周囲の反応は、

 妙に重い。


「……あの?」

「測定不能の……?」


(やめろ)


◆ 主人公の定位置


「リオは、

 後方に付け」


(いつも通り)


「危険な判断は、

 周囲が行う」


(ありがたい)


「君は――」


 一拍。


「無理に動かなくていい」


(動く気もない)


 俺は、黙って頷いた。


 それだけで、

 何かが伝わったらしい。


◆ 外の空気


 村を出る。


 道は、広い。

 空は、高い。


 それだけで、

 少しだけ緊張する。


 知らない場所は、

 情報が少ない。


 情報が少ないと、

 判断が増える。


(俺、判断しないけど)


◆ 混成部隊の違和感


 移動中。


 他の部隊員が、

 ひそひそ話している。


「……何もしないって、

 本当なのか?」


「後ろにいるだけらしい」


「……それで?」


「事故が起きない」


(それ、俺じゃない)


 俺は、聞こえないふりをした。


◆ 小さな確認


 途中、隊長格の男が、

 俺の横に来た。


「……君が、リオか」


「はい」


「一つ、聞いていいか」


(嫌な予感)


「何か、

 注意点はあるか?」


 俺は、少し考えてから答えた。


「……無理しない、

 くらいです」


 沈黙。


 男は、ゆっくり頷いた。


「……了解した」


(理解したとは言ってない)


◆ 嫌な予感


 夕方。


 野営地が、見えてきた。


 まだ、安全圏。


 だが。


(……これ、

 絶対、

 何か起きるやつだ)


 根拠はない。


 ただの、

 経験則。


 俺は、

 後ろで荷物を下ろした。


◆ エンディング


 焚き火が、揺れる。


 知らない声。

 知らない空気。


 ここは、

 もう学園でも、

 訓練場でもない。


 それでも。


 俺の役割は、変わらない。


 後ろにいる。

 何もしない。

 目立たない。


 ――そのはずだった。


 だが、

 外の世界は、

 いつも通りに

 してはくれない。


 次に起きるのは、

 きっと。


 「後ろにいられなくなる瞬間」だ。

本話もお読みいただき、ありがとうございました!


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