面倒なんか見れないぜ
寒い、今日は一段と冷えやがる。これじゃ今夜は吹雪になるかも知れねえな。
戦火に村を焼かれ両親を殺された、五歳の頃だ。それでも何とか生き残った者達で支え合って生きて来た。
幸いな事に何故か俺には前世の記憶ってもんがあった。その知恵や知識でここまでやってきたけど……厳しいな。
同じ村の出身同士肩を寄せ合い生きてきたけど三年ほど前の戦争でそれも散り散りになってしまった。
全く、戦争ばっかやりやがって。
ここはこの辺で一番でかい街へ続く街道だ。俺は仕事の口を探す為にそこに向かっている。
けどこれじゃ着く前に大雪になってもおかしくねえな……ってああ、降って来やがった。
まったく、この時期はたまんねえな。
どこかで雨宿りならぬ雪宿りでも出来るとこはねえかな。
ん?ボロっちい掘立て小屋のなり損ないみたいな、ゴミの木材が固まってるだけみたいなもんがあるな。
その街道からは結構離れたところに見えた、ゴミ山みたいな小屋に向かう。
この際何でも良い、少しでも雪風を凌げればそれで良いし、なんなら燃やして暖を取ってもいい。
それならそれで早くしねえと火も着けらんなくなっちまう。
しかし何だってこんなとこに材木が積んであるんだ?誰かが捨てたんだろうか?
まあ助かるけどよ。
駆け足でそこに近寄るとどうやら先客がいた。
十かそこらの子供達だ……三人いるが全員衰弱しているのが傍目にもわかる。
「おい、お前ら大丈夫か、何だってこんな所に……」
言いながら気づいた、コイツらは俺と同じだ。
きっとどこかの村が焼き討ちでもされたのだろう、子供だけって事は親と逸れたか殺されたか……。
全く世知辛え世の中だぜ。
返事もできず、起きてるのか眠ってるのかも分からねえ。
こんな所でこのまま寝たら死んじまうぞ。
仕方ねえ、見過ごす訳にもいかねえからな。
幸い降り始めたばかりでまだ湿気ってねえ、今の内に火でも熾しておくか。
まったく、ついてねえぜ。知らなきゃそのままに出来たのによ。
なけなしの服はコイツらに使っちまったし、このクソ寒いのに俺は半裸だ。
火の番もしなきゃだし、灯りを目当てに何が寄ってくるかも分かったモンじゃねえ。
俺は別に腕っぷしに自信があるって訳じゃねえんだ、ヤベエのが襲ってきたら流石に逃げるぜ?命を賭けて守ってやるっつうほどのモンでもねえからな。
「……おじさん、だあれ?」
身体が暖まってきたら目が醒めたか。
おじさんって歳じゃねえって言いてえけど、面倒くせえ。
「通りすがりのモンだよ、メシは食えるか?スープだけでも飲んどけ」
女の子の一人が目を覚ますと、他のも起きてきたな。
「ほれ、おめえらも腹減ってんだろ。食える様なら食っとけ、無理ならスープもあるからよ」
あーあ、オレのメシねえじゃねえか。
「あの……」
「ん?ああ、気にしねえで良いぞ。メシ食ったら寝てろ、結構降ってきそうだから頭からかぶっとけよ」
この地方の雪は粉雪で水分が少ない、びちゃびちゃになる事はねえだろうが、その分えらく寒い。
どうすっかなあ、このガキどもを連れて歩くなんて出来ねえし、置いてくのもなあ。
この燃えるゴミみたいな材木も結構燃やしちまったしなあ。
オレは前世じゃあ大工やってたから簡単な雨風凌ぐ程度の小屋見てえのは作れる。
道具がねえから大したもんは出来ねえがな。材料と道具がなけりゃただの人だ。
しっかしまあ、ちょっとメシ食って暖まっただけで随分幸せそうな顔して寝てやがる。
まあ、そんだけ苦労して来たんだろうなあ……あー、ホントついてねえぜ。
うー、クソ寒い……いくら火を焚べてても流石に半裸はやり過ぎだったな。
だからっつってガキから服引っぺがす訳にもいかねえしなあ……イッキシ!あーくしゃみ出たわ、風邪ひいちまうな。
だめだコリャ、しょうがねえガキどもにゃ我慢してもらうか。
オレは三人を一纏めにしてかけてる服を引っぺがし、三人を抱きしめて剥がした服に包まる。
おう、随分暖かくなった。もうオレも一緒に寝ちまうか、どうせこんな雪の中くる奴なんている訳ねえしな。
……こうなるとコイツらにあったのもラッキーだったか?これで一人だったら凍え死んでたかもな。
だいぶ感覚空きましたけど二話です。
このまま脳みそ使わずに書いていきたいです。




