登校1「幼じみの思い」
公園の朝は思ったより寒い。それに加えて、今日はいつもより風が強い。俺はその寒風に吹かれて、眠い目を醒ます。
彼女を待つ間、俺はベンチに座り姉貴から借りたVTuberに関する雑誌を拡げ、読み込む。
最近Vの世界での炎上が多いな。まぁ、このおかげで新規のファンも増えているのは確かか。
そんなことを思っている傍らに、目の前には通行人達が通る。
犬を散歩させるおっさん、通行中の小学生、野良猫、野良犬。
だけど俺が待つ彼女の姿が全然見えない…
そして俺は少しイラッとする。
あいつまじで遅っそいな!こんなに待っているのは初めてだ。いつも少しは遅れてくるが今回はそれ以上に遅い。
なんか心配してきたな…
そう思った時、隣から息を荒らげた黒髪の美少女が走ってくる。
「ごめん〜待った?」
風と共にいい香りで登場する彼女は渚四葉である。
俺はそんな彼女にぶっきらぼうに言う。
「いつも遅いが、今日はそれ以上に遅れているぞ。なんかあったのか?」
彼女は可愛いらしい白く小さい手を合わせ、舌を出し、てへぺろしながら謝罪する。
「ほんとにごめん!私、実は徹夜でイラストを書いていて、それで、朝のお化粧にも手こずっちゃてこんな時間になっちゃたんだ〜」
この〜せっかく心配した俺がバカだった!俺は人差し指を立ておじさんっぽく説教する。
「いいか、君は健全な高校生だ。ありのままの姿で充分だぞ。そんなことより勉強という本業があるだろ、だから次からは遅れないでくれ。」
後半はただの懇願だった俺に対して、彼女は白い頬をぶぅーと膨らませ、少し赤らめた顔で俺に言う。
「でも〜、隼人は隣で歩く女の子は可愛い方がいいでしょう?私はそのためにお化粧してきたんだよ?感謝してよね!」
「なんだ、そんなことで毎日の化粧に時間かけてんの?お前は別に化粧しなくても元々の素材がいいから大丈夫だぞ?」
さらっとなんともなく言う俺に対して
彼女はさらに顔を赤らめてモジモジし、おれをジト目で見つめると
「よ、よくこんなセリフをすらすら言えるわね。恥ずかしくないの?」
「なんだよ。幼馴染だから別に恥ずかしくはないぞ?」
「そう?でも隼人が褒めてくれて嬉しい♡」
感情の起伏が激しい彼女は言いながら背中を抱きついてくる。俺は背後に柔らかい感触を感じ、少しだけど慌てる。
「お、おい!周りに人がいるって」
「いいじゃん!幼馴染だし〜」
そんな事を言う彼女だが、実際そうだ。
一見、俺たちはイチャついているバッカプルに見えなくもない。
たがーー
俺たちはあくまでも幼馴染の関係である。
☆☆☆☆☆を★★★★★にすると嬉しいです。後、作者のモチベーションや投稿頻度が上がります!
ちなみに今のな回で登場した彼女はヤンデレキャラにしたいと思います。