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淡雪  作者: 胡蝶 らん
1/1

Light Snow Love

どうして、と。



何度も問いかけるキミに背を向けたあの日。



俺のなかでは今も、淡い、牡丹のような雪が、消えてくれない。







「しゅう」


遠くの方に、見えてきた、愛しい彼の姿。


うろうろと歩き回り、腕時計を何度も見ている。



そんなに遅れたかな・・・。


思わず肩がすくむ。



きっと、怒られる。理由もなしに時間に遅れるなんて。しかも、寝坊。



「まあ、大丈夫・・・だよ。うん」


1人うつむいて、呟いた。


足元に広がるコンクリートの地面。寒さからなのか、ところどころ白くなっている。



「愛」



体全体が影に隠れて、顔をあげた。



「あはは・・・ごめんね」


「ふーん・・・」



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