第1話 まずはキャラ紹介ですね
プロローグは訳あって書きません!
あと、誤字脱字あったらすみません!
ここはとある領地のお屋敷。
お屋敷の中央に位置した部屋は、この屋敷の主人の部屋である。
その部屋に入る燕尾服を着たダンディな男が一人。
「お嬢様、紅茶が入りました」
「ありがとうジン……美味しい。流石ジンね」
この屋敷の主人、名をエレナ・キャンバスという。
そしてこの執事はジン・スイートだ。
「ありがとうございます」
エレナは、ジンと呼ばれた男にありのままの感想を述べ、横に置いてあった紅茶菓子の袋を開けて食べる。
そして急に真面目な顔つきになって、
「ねぇジン…」
エレナが気を緩めていようが真面目だろうが、一切態度を変えずにジンは応対する。
「何でございましょうか」
「ジンは、悪魔って信じる?」
エレナは後ろに貼ってあるガラス窓から、ほとんど舗装されていない道を見ながら質問する。
ジンは少し困った顔をしながら、
「人間の悪い心を悪魔と例える……という意味合いですか?大昔は悪魔が存在していたとは知っていますが」
「違うわ。例えではなくて悪魔が実在するなら信じる?って話」
ジンは手を組み、手の甲側の指に顎を乗せた。
「ん〜、そう言われましても……見たことの無いものを信じることはなにぶん難しいですから」
「そうよね……………でも、やっぱり貴方には言わなければいけないの」
あたりに何とも言えない空気が流れた。
何とも言えない。何とも言えないのだが、ジンは良い気分だとは決して感じなかった。
「私がこの土地の領主を務めるようになってから、異常なほどの速度で統治がされていった……覚えてるわよね?」
ジンは不安が綺麗に洗い流されていくのを感じた。
その証拠に、エレナに向けてニッコリと、
「ええ、あの時のお嬢様の指揮は凄かったですよ。見事な手腕で国で最も貧困で、治安の悪かったこの領地に、平穏をもたらしたのですから。貧しさはまだまだですが」
「そうね、でも治安を良くしたのは私だけじゃないのよ」
「何を言われるのですか。お嬢様は我々家臣に対して優しすぎるのです。もっと自分を出して、功績はお嬢様のものなのですから」
普通ならここで人は、「そお?えへへ」と照れるか、「べ、別に普通だよ。普通普通」と、謙虚に否定するのが代表的である。
もっとも、全部が全部そうとは限らない。
勿論、別の回答をする人だっている。
「………ジン、わかってるはずよ。何年も前、私が領主を務める前からこのキャンバス家に仕えている貴方なら」
「何をおっしゃって……」
ジンは少し戸惑っているが、エレナは構わず話を続ける。
「あの時、この領地は、誰がどう改革を起こしても治らない。手遅れな状況だったの。でも今は私、歳も決してベテランと言えるような年齢じゃない。奇跡よ。なのにここまで領地を立て直した…これでわかるかしら?」
エレナは笑っていた。
だがその笑いはどちらかというと、無邪気な子供のような笑いだった。
「ですが、その奇跡を起こしたのがお嬢様では…?」
「はぁ……まぁ、本物を見せたら嫌でも納得するでしょうね」
「本物?」
ジンは首をかしげる。
本物とは?
先程話していた悪魔の事か?とジンは思ったが、悪魔など非常識。伝承の中での存在だ。ありえない話。
でも、この領地がここまで復活したのは奇跡としか言いようがない。
それこそ、この領地の間だけだが、学校の授業で習うほどの出来事だ。
「ジン、貴方だから見せるのよ。貴方は私の数少ない家族。だから、貴方に私の家族を合わせてあげる」
ジンはエレナが何を言っているのかわからなかった。
「お、お嬢様?」
瞬間、ジンの視界からエレナが消え、テーブルが消え、紅茶が消え、菓子が消え、家具が消え、壁が消え、そして、何も無くなってしまった。
初後書き!何書いていいかわからない!
でも私は諦めない!そう!何か意味のある言葉!何か…何かないか……!
はっ……!!
実はジンの言葉に最終回の伏線があります