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氷の魔法を使う者  作者: ファイル
24/64

24話 雷帝イヴァン=ミスラ

医務室でロックと話をしていると学生証が震える



「もうか...」

「おーいってこーい!」


ロックに送り出される

「じゃあ...やるか」


相手は...まぁミスラだろうな



「フェルさん、ミスラさん、前に出てください」


「久しぶりね...」

「毎日会うには会ってるけどな」


「...もうっ」


「開始っ!」



バチッ


床を電気が駆け巡る


「うお...」


体に電気が走る感覚

何となく動きづらい


「私は雷帝イヴァン=ミスラ、改めてよろしくね、フェル?」


歩く度に電気が走り

動きがビクッとなる

これは...まともに動けないかもしれない


「氷弾!」


その場にとどまりながら攻撃する


バチッ!


しかし、飛んでいる氷弾を撃ち落とすように床から雷が伸びて氷弾は消滅する


「まじか...」


メイスを構える


接近戦に持ち込む...途中でビクッとなり動きが鈍くなる、ハッキリと見られてしまい肉弾戦の不意打ちは出来そうにない


近づきメイスを振るが、動きにキレがない


「あらあら、フェルさんは野蛮ですね」


スっと避けるミスラが煽ってくる


「ぐっ...そんなキャラだっけ?おらっ!」


「むっ、どうせそんなキャラじゃないっての、はいっ!」


バチバチっ

「うぐぅ...」


強力な電撃に膝をついてしまう

「よいしょー」


ミスラの掛け声と共に体の中から弾けるような痛みがする

「うがぁあ!?」


プスプスと服も肌も焦げ始める


「溜まった電気を発散させてあげたの、感謝してもいいよ?」


雷魔法が使えないと体内の電気を発散することが出来ない


いや、大抵の人は雷魔法は使えるから自然に発散するのだが


自分は全ての魔法が氷に変換されてしまう


「ああ...ありがとよっ!」


「きゃっ...いったー...」


伸ばしていた右手にメイスで殴る


「ちょっと...痛いじゃん」


「いや、だって」

「えいっ」


「あぐぁあ!?」


電撃が襲いかかる


「はぁ...はぁ...こお...れっ!」


「ひゃっ...」


ミスラの足元を凍らせる


距離を取ろうとするが


「ふーん、でも私からは逃げられないの」


蛇のように雷が伸びてきて左腕にあたる

当たった途端に痺れ、だらんとなる


そして繋がった電撃から定期的にバチッ、バチッと電気が送り込まれてくる


このままだと非常にまずい

雷魔法...

「ものは試しだっ!」


伸びてきている電撃に氷魔法を流し込む

すると流す先から凍り、ボトっと落ちてわれる



「えぇ...ならっ!」

バチバチとミスラの背中から何本も電気が伸びる、それは蛇の姿を形取り襲いかかってくる


噛まれる度に凍らせるが...

「なんで蛇?」

「なんでもいいでしょ!」


電撃の方が早く、凍らせるのが追いつかなくなる

ついに電撃の蛇が数匹噛み付いてくる

「あぐう...」

痺れる...


ビクッとなり膝をつく


なにか打開策は...



ふと、ロックが言っていたことを思い出す



「凍れ...」

自分の体に氷魔法を使う

みるみるうちに凍っていき、全身が氷、氷像と化す


「自爆?」


これでも声は聞こえるようだ


ピシピシと動き出す、動く度に凍らせるが非常に動きづらい



「...え?なんで?」

バチッと電撃が襲いかかってくるが


体は凍っているのだ、自分は今、氷を動かしている


バチバチと電撃が激しくなる


意識が...飛びそうだ...


「うおおおおおお!」

気力で動かす


「とまれっ!とまれっ!痺れろっ!」


メイスを構える


「なんでっ!とまれっ!ひぐっ...やだ、やだっ」

後ずさろうとするが足が氷っているため尻もちをつくミスラ


「やだっ!くるなっ!とまれっ!止まってよ!」


メイスを振り下ろす


「やだっ!ひっく...降参!降参するっ!やめてっ」


降参の声を聞いて意識が遠のいていく


「勝者フェル!」


危なかった、さすが雷帝...


そのまま意識を手放した

ミスラは子供の頃に飾りの鎧で遊んでたら倒れてきたトラウマがあります

それを思い出したみたいです


氷像の大きさはミスラの2倍程です

それが襲いかかってくるなんて怖いですね

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