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氷の魔法を使う者  作者: ファイル
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02話 目からハイライトが消える

荒野の世界が消えていく

元の、教室へと戻っていく

立ち位置も同じ、土塊の後も口に入った砂の感覚も無くなっている


「お疲れ様です」

ティアが心配そうに見ている

「あぁ、っち...少しだけ痛みが残るな」

つまりは、茶髪の方を見る

後頭部をさすっておりますね…

「魔力の減りはどのようなものでしょうか」

「うーん、戦闘で使った分って感じかな」

「なるほど」

「こっちではどんな説明がされてたんだ?」

「システムばかりです、後で教えます、それよりも」


「なぁなぁ!さっきの特異魔法なんだよなっ!見せてくれよっ!」

「新しい属性魔法なの!?私に教えてっ!」

「伝授してくれっ!」


ぐ、名前も知らん奴に簡単に教えるかって

「...い、いつかな」

怖い、目が怖いぞこいつら

逃げよう、ここは危険だ...


視線を感じる、尊敬以外の

周りにクラスメイトが集まっているなか遠くで見定める目をしている奴らが数人、特に深い青の髪の女は物凄い目付きなんだが


「先生、保健室行ってきます」

「おーよー人気者は辛いなぁー」

まんまとはめられた気分だ

「なっ、今度教えろよ!」

「私もっ!」「忘れんなよ!」

いや、お前らを知らねぇよ

もっとプライドを持ってくれ


扉の方に歩いていく、茶髪の前を通るのか...


「...今度リベンジするからな」

目が死んでないどころか燃えている

「いいね、そういう奴を望んでるんだ」


教室を出る最後まで深い青髪は睨んでいた、呪ってきそうなほどなんだが こわいこわい


早々に最初の授業をバックれるとは...

さて、廊下に出た訳だが、正直場所も分からんのに保健室とは

まぁこの校舎の冒険といくか


ここの校舎は横に長い

4階建ての屋上付きで渡り廊下の先に別の施設がある感じか

階段は2つ、校舎の前?にはグラウンドがある、そもそも学園の規模を知らないがグラウンドは広いな


保健室がないんだが、まぁいいか

あとは屋上でひと通り見た感じかな

屋上の扉を開ける


学園を見渡せる、先は霞んでいてよく見えないが、緑が多くとても綺麗だ

風も気持ちがいい


教室を出てからだいぶたっただろうか

「お兄さま」

ティアの声だ、横から聞こえた

...いつからいたんだろう、それとも気が付かないほど景色に集中でもしてたのだろうか


「どうした」視線は外のままだ

振り向いたら殺されるみたいなシチュエーションになってんぞ おい


「今日はもう終わりです、寮に向かいましょう、歩きながら話します」

「わかった」

そういえば今日から寮生活になるのか


チラホラと校舎から出ていく奴らに混じりながら歩く

「こちらがお兄さまの学生証になります」

寮に向かう途中、ティアが学生証、もといカードを渡してきた

「ポイントねぇ、1100ポイントなんだが?」

「500は譲渡で100の授業協力料との事です、1年の空き時間はポイントを稼げばいいと先生は言ってましたね」

まぁ経験と稼ぎになるからそうだろうな


「ちなみにですが戦績も記録されているそうです」

「学生証すげぇな」便利、無くさないようにしなくては

「ポイントの稼ぎ方って?」

「はい、授業の協力、賭け勝負、ダンジョ...あ、あそこが寮です!」


「おぉぉ...屋敷だ」

屋敷である、でけぇ、これが寮?

「イヴァン様の手回し済みです、学園の中での大きさは普通の大きさらしいです」

手回し済みかぁ…


イヴァン、雷帝イヴァン、色々と世話をしてくれた恩人、学校の手配をしてくれたりと、まぁ保護者みたいな人だったな


実の娘とこの学園に入学させるにあたり色々とやったみたいだ


寮...屋敷の扉を開ける

ぎぃ...


屋敷は二階建てで吹き抜けになっている

2階は廊下と部屋の扉が見える

1階は部屋と中央の壁にある階段が特徴的だな

中央には大きな照明器具、なんかものすごく豪華!って感じ


そしてその下には机とメモ、そして鍵が置いてある


メモには

『おかえりなさいませ

フェル様、ティア様、この寮の管理人をしているものです、恥ずかしい理由なのですが顔をお見せすることが出来ませんので何か御用があればお部屋の手紙、もしくは管理人室にいるスタッフまでお願いします

エール』

とあった


なにか引っかかるのを感じた

ティアも同じようで何度も読み返しているようだ

うーん、なにかあったと思うんだけどなぁ

「まぁいいか、部屋はどこだろう?」

「...!はいっそれならこちらになります」

まるでこの寮について知ってるように動き出す、案内し出すティア


どうやら自分たちの部屋は中央の階段を登った右側すぐのようだ

「鍵は学生証で開けるそうですね」

「学生証無くしたら大変だな...」

「あっ、よっぽどじゃないと学生証は無くしませんよ、戻ってきますし」

「...後で詳しく」なにそれすごい


部屋は広く、窓から差し込む光が明るく照らしている、2つのベッドに、空の本棚など家具も置いてある


「ふぅ、いい部屋だな」

一息つける

とりあえずはベッドに座る

その横にティアが座る

「そうですね、疲れているんですか?少し横になってはどうでしょうか」


ティアが遠回しに動かないでくれ

と言ってくる


「...そうだな、なにかあったら起こしてくれ」

「分かりました、少し外しますね」

ベッドで横になる、疲労が少しあるだけで眠くはないが


バタンっ


ティアが部屋から出ていく

...

とりあえず目標を確認するか


この学園での目標は実力を示すこと

示して卒業後に帝になりやすくする


うん、わかりやすい



やってやろうじゃねぇか



ガチャ

「戻りました」

「おかえり」

「簡易的ですが学園についてまとめたものです」

仕事が早いこと...というか分厚いなこれ、正直読みたくない

「顔に出てます、まぁ私がいれば大丈夫ですよっ!」

「ああ、頼りにしてる」

「えへへ」


コンコンっ


ノックされる

「はいっ」

「エールです、歓迎会の用意ができました、寮生の全員にお声かけしてますので是非ともご参加ください」


「はーい」


「ティア、足音は?」

「しませんでした、気配も感じませんでした」

ティアで分からないならお手上げだ

「歓迎会、行きましょう」

「わかった」やることも特にないし


ティアについて行く

階段を降りて中央階段の横の扉に入ると

大きい横長の部屋につく

部屋には既に寮生が集まっていた

人数的に多くはない

全員立っているが、どうやら立食形式のようだ、初めてで少しワクワクする


「全員集まりましたね、それではこれから歓迎会を始めます、進行は私エリンシアが務めさせていただきます、まずは軽く自己紹介から」

「私エリンシアは管理人室で事務をしています、寮長の繋ぎをしますのでお気軽に来てください」

ああ、スタッフさんか


そして目からハイライトが消えるエリンシアさん

「えー次に寮長、エールさんですが、諸事情により姿を表しません、理由は私も聞かされてないです、謎が多すぎる人です、あ、料理長も兼ねてます、というかこの寮の管理を全部してます」

えぇ...

じゃあこの長机にある料理はエールさんが作ったのだと、どれも美味しそうだ


「じゃあ寮生に、ミスラさん」


「はい、雷帝イヴァン=ミスラよ、どうぞよろしく」

...何度かあってはいる、が何も言うまい


「...水帝メビウス=セレナ」

教室で睨んできた青髪か、今もチラチラ見てくる、がなにか気に触ることでもしたか…?


「ステラよ、よろしく」

ん、この流れだと1番最後かな


「スレット、宜しくね」

「ライでーす」

「エクスだ」


...覚えなくってもいいかな


「ティアと申します、よろしくお願いします」

「フェルだ、よろしく」


「全員終わりましたね、ではとりあえずは食事を取りましょう、これからよろしくお願いします、乾杯!」


「「「かんぱいっ!」」」

帝という権力者を目指します

寮長さんについてはいずれ


舞台は学園です、舞台は


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