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氷の魔法を使う者  作者: ファイル
13/64

13話 帝の立場なんて捨ててもいい

「これが作戦内容、シンプルだろう?」

1人1枚ずつ紙を渡す

長くて5行だろう


スレット、ライ、エクス、ステラが移動し始める



そして大規模対戦がはじまった



一斉に転送がはじまる

さすがに人数が多いのか開始の時に視界がぶれたが、すぐに治る


「ウォーターワールド!」


セレナが大量の水を生み出す


生み出した傍から下に流れていく

下にいたら巻き込まれてウォータースライダーでも体験出来るんじゃないかな


「これくらい?」


「ああ、やりすぎなくらいだ、じゃ、行ってくる、そうそう、扉もロックしなくちゃな、氷晶っ!


じゃっ

アイスコーティング!」

「いってらっしゃーい」



氷の印、氷晶

完全に固め、凍らせる、人にやると眠った状態になるという

ただ抵抗しようとする意思がある生き物にはかけれない

扉に使うと、ドアノブを捻ることすら出来なくなる

これが氷の呪いだ

ただの箱が専用の金庫に変わる





水で濡れた階段を凍らせる

4階の廊下から反対側の階段へ向かう


扉をスレットとライ、エクスが押さえて

ステラが2人を相手に立ち回っていた

「今来たぞ!凍れっ!」


「なっ」

「うわっ!」


ステラが相手していた2人を凍らせる

氷が中からビシビシと音を立てているから時間は余りない


「氷晶っ!」

扉に呪いをかける

バンバンと叩く音すら聞こえていた扉が静かになる、まさか、消音機能付きなのか!?


「遅いぞ...」

「危なかった」

「お疲れ様、あとはゆっくりとしてていいぞ」


「あとは?」

ステラが聞いてくる


扉周りを雑に凍らせながら歩き出す

「屋上から飛び降りれないように邪魔してくる」


教室の窓から上に向けて氷の柱を立てていく


全方位終わっただろう

これで地帝の奴らは完全に閉じ込めた



戦っている時に規定ダメージ量を超えるとフラッグの所に強制転送される、同時にダメージもリセットされる仕組み


逃した地帝の奴らを一人一人各個撃破すれば

地帝のポイントを打ち止めできる


奪取班の2つ目の仕事は各個撃破と伝えた


ちなみに1つ目は最初に反対側の屋上扉を抑えることだ



フラッグ位置は開始から充分な時間が経つと全員に知らされる、それまでに地帝を封じてしまえばいい


その時、全体アナウンスが流れた

『ただいま、炎帝寮1が炎帝寮2のフラッグを持ち帰りました、炎帝寮2のメンバーは各自ポイント集めに移行してください』


「早いな...いや、むしろすんなりとは行ってないから遅いのか?」


まぁ戦力が偏るように配置したとは思うけど、出来レースだな...



「うわぁぁぁ!!」


陣取っている階段の方から悲鳴が聞こえてくる


氷で道を封じたため1階からしか上れないようにしてあり


定期的にセレナが水を流し、ミスラが電流を流す

ダメージ量で戻されるか、1階に戻されるかの違いだ

ティアに、定期的に降りるように伝えてあるので打ち漏らしもないだろう



外に出る

すると火の玉が飛んでくる

「おっと」

一直線で速度も遅く避けるのは容易だ


グラウンドのほう、魔帝寮が真ん中で陣取っている

距離のアドバンテージの魔法攻撃で近づけさせないようにしている


まぁ普通だな


人数で押し切られるのも時間の問題だろう

多くの炎帝寮と思われる人に攻められている


コソコソと体育館の方を見に行くとゾロゾロと途切れることなく人がでてくる


そして一方向に向かう

魔帝寮陣営の方へ

人海戦術、むしろゾンビ戦法...


入る隙もなく

ある意味では攻撃は最大の防御と言ったところか



大規模対戦のフラッグ戦は生き残ってるフラッグがひとつになった時に終わる

時間は沢山ある、最後の2つになった時こそポイントの入れ食い状態になるはずだ


自分も魔帝のわちゃわちゃした所に参加する

遠距離主体の魔法使いが多く、距離を詰めれば各個撃破が容易だ

ポイントもグングンと溜まっていく


ただ、ふと気がついたら、いや、当たり前なのか?ダメージ量が蓄積していた


魔法の流れ弾に被弾し、ダメージ量越えで陣地に飛ばされる


「くっ、いつのまに...」

まぁ普通にやられてしまったか



「あ、おかえりー」

「ん?みんないるのか」


「魔帝のとこはもうちょっと人数が引いたら行こうかと思って」


「炎帝は人が途切れねぇから、散らばりだしたら行こうかなって」


「ボーナス待ちなんだー」


ボーナス、フラッグ数が動かなくなった時、魔物と呼ばれる生き物、人族にとっての討伐対象が現れるらしい

ライはそれを待っているらしい


人に攻撃できない人用のボーナスなんだけどな、それ


「私は魔力温存です」

ステラも待機


というかティアがおやつを出しているので各自摘んでいる

俺もたべよ



やられた

いや、まさかこんなことになるとは思いもしなかったのだ


周りも氷で覆われていて行く場所もない

扉の向こうにいるのは分かるが

声を掛けても反応がない


さらに腹立たしいのは箱に『餓死されても困りますので』と書かれていて、中には食料と水が人数分用意されているところだ


ティアさんの盗聴の時に甘い性格だと思っていたばかりに自由を許しすぎた?


しかし、今更な話だ


先ほど全員がここに揃ってしまった

これ以上ポイントを望めない


まずい、最下位になってしまう



このままじゃ、とうとう炎帝の言いなりになってしまう


嫌だ、あいつなんかに襲われるくらいなら帝の立場なんて捨ててもいい


むしろ死んでも構わない


「うぅ...」


「エルさん...」

「はなしかけないでっ!」

「す、すいません」


どうしよう、どうしよう

考えろ、私には何が残っている?


うぅ、背中の焼印が笑うように疼いている気がする

悔しい、あの男呪ってやる、絶対に呪ってやる


私に焼印をつけたあいつも、この状況に追い込んだあいつも!



アナウンスが入る

『ただいま炎帝寮2が炎帝寮1のフラッグを持ち帰りました、炎帝寮1のメンバーは各自ポイント集めに移行してください』


「...えっ、あっしまった」

そういうポイントの取り合いがあるのか


再びアナウンスが入る

『ただいま炎帝寮1が魔帝寮のフラッグを持ち帰りました、魔帝寮のメンバーは各自ポイント集めに移行してください』


「...これで残りが2つになった」


「ここから耐えればいいのね」

「ああ」


残りのフラッグの場所が分かるようになる


ここからが稼ぎ時だ

途中に地帝視点が入ってます

ちょっと分かりずらいですかね...


現時点での順位は

炎帝1、炎帝2

魔帝、地帝、ときあめ寮

です

そこまで気にする必要はありませんけど

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