第三章:特務試験隊(前編)
前の話の続きでござまさす。
かなり執筆に時間が掛かった……
時間があれば読んでくださぁ〜い…
後かなり専門用語が出て来てるのであしからず。
横浜国連特殊養成訓練校二番格納庫
教官機が昇の罠にはまり賢吾の狙撃により撃破されると言う結果で模擬戦を終え機体を格納庫へと固定し機体から降りて
「……ヨッッシャァァァ!!」
昇は思わず格納庫に響く程の声で叫んで喜び
「やったな!昇!あの教官を落としてやったぜ!」
賢吾も喜びを隠せない様子で近付いて来て昇の背中を叩き
昇達がこの訓練校に入学し9ヶ月が過ぎた。
特戦機のパイロットになるには三年は掛かるがこの特殊養成訓練校では実技に力を入れ座学は特戦機の基本設計やスペックを少し教えるだけで後は『実際に乗って学べ!』と言われ問答無用で特戦機に乗せられる。
そして9ヶ月が過ぎると訓練校のメインイベントであるクラス分けがある。
大体この9ヶ月の間は二人の訓練生に一人の教官で教練していたが残り3ヶ月で全訓練生510人を50クラスに分け残りの10人は落ちこぼれ組になるらしいがそこは不明。
昇と賢吾もまたクラス分けの為の最終試験を先程作戦勝ちと言う結果で終えた。
「おい!昇!明日のクラス発表楽しみだな?」
「あのな……小学生じゃあるまいし…」
ウキウキワクワクしている相棒を呆れた顔をしながら俺はこれまた呆れた様に言ってやった。
翌日
特殊養成訓練校大ホール
次の日俺と賢吾はクラス発表を見に大ホールへ向かった。
「うへッ……もう人が居るぜ」
俺達が来た時にはもう黒山が出来て居て俺の隣で賢吾が少し悔しそうに言った
(…こいつ……どんだけ気にしてんだ?)
「おい!昇!早くクラス見ようぜ!」
「ああ……」
賢吾に急かされ人混みをかき分けクラス分けが書かれた紙の前にたどり着き自分の名前を探し始め
「……あった…え〜っと…クラスは………X?」
俺は自分の名前を見つけると見知らぬ組があった。
大抵は第一小隊等と書かれているが俺の場合単にXとだけ書かれていた。
とりあえず俺は自分の名前を見つけたのだからと人混みを出ていき賢吾を待つことにした。
「よいしょ…ッと」
暫くすると賢吾が人混みから出てきた。
「どうだった?」
「それがよ…訳の分かんない組でよ、Xだってよ」
「賢吾!お前もか!?」
賢吾の言葉に驚きを隠せずに尋ね、賢吾も驚いた様に頷いた。
「……とりあえずクラスに言って見ようぜ?」
俺はクラスに行けば何か分かるかも知れないと思い賢吾に提案し賢吾も俺の提案に頷いてくれた。
――――――――――
俺達は暫く歩きX組の教室へとたどり着いた…教室の雰囲気は特に変わった所が無く至って普通だった。
「よし、昇…入って見ようぜ?」
賢吾の言葉に頷いて扉に手を掛け中に入った―――
『なんでそうなるのよ!?』
『だ〜か〜ら!美姫は踏み込みのタイミングが早いの!!』
『それを言うなら美奈だって抜刀がコンマ3遅いじゃない!!』
……入った瞬間同じ顔で同じ体つきの少女二人が口論していた……
とりあえず俺達は二人を気にせず空いてる窓側の最後列の机に向かい椅子に座り賢吾は俺の隣に座った。
何故最後列かと言うのは自分と賢吾以外の八人を観察し易くするためだ。
俺達が教室に着いた時には既に全員揃って居た。
そして暫くして女性教官が一人来た…本来は教官は二人で隊長、副隊長を受け持つ筈が一人しか来ていない、更に疑問なのが教官の軍服に付けられた階級をしめす肩章である…教官の階級は『少将』となっていた、普通は佐官階級の教官が隊長の筈だが教壇に立つ人物は更に上の将軍階級だった。
「よし…皆揃ってるな?」
女性教官は教室を見渡し皆が揃って居るのを確認した、先程まで口論していた姉妹…だろう二人は若干ギスギスした雰囲気を出しながら大人しく座って居た。そして教官の目線が俺の方に向けられると微かに微笑んだ様に見えた。
そして目線を俺から外して全体を見渡しながら自身の自己紹介を始めた。
「今日から君たちの教官と部隊長を任された南雲里奈、階級は見ての通りだ」
南雲隊長は自己紹介を終えると教室の皆に対して再び微笑んだ。
そして俺は何故俺に微笑んだのか理解した…いや…思い出したのだ
(…なるほど……そう言えば居たな…父さんが隊長をしてた第00特務試験隊に…確か二番機だったか……)
そう…俺の父さん……高路三良階級は中将…所属は大日本帝国特務海軍、アメリカで言うところの海兵隊みたいな物だ。
日本は2089年頃にアメリカとの日米安保条約を放棄し更に日本国憲法の改正を行い再軍備を行った…そして国防予算世界第二位の約7000億ドル(日本円で約84兆円、2089年当時の国家予算は1520兆円)の強国に登り詰めた、当時の各主要大国の国防予算は第一位にアメリカ…約9500億ドル、第三位にロシア…約6900億ドル、第四位に中国…約6000億ドルと日本は超大国と互角以上になっていた。
そして特戦機の運用が開始されると教導隊や改修機の試験を行う試験隊等が必要になり急遽設立されたのが第00特務試験隊『アベンジャー』だった。
そしてその部隊の隊長が俺の親父だった。
親父は日本で最初の特戦機パイロットで軍内外で知らない人はいないほどの有名人で部下の信頼も厚かった、だが2094年12月28日…アメリカ、日本、イギリスを中心とした連合軍はヨーロッパの地を解放するべく二回による上陸作戦を決行した…その先遣隊としてアメリカの第7強襲揚陸艦隊、第8強襲揚陸艦隊、第205強襲特戦機中隊、第882対特戦機特技兵大隊、第75野戦砲中隊と日本の第一機動艦隊、第一護衛艦隊、第二護衛艦隊、第五強襲揚陸艦隊、第203航空隊、第一海軍航空隊、第二特戦機師団で構成した第一混成揚陸分艦隊として編成した……この数は先遣隊にしてはかなりの数だ……
そして、先遣艦隊はロシア、中国が最前線とするノルマンディーの海岸線に乗り込んだ。
そしてアイルランド、ポルトガル、スペイン、イギリス、イタリア、フランス、オランダ、ベルギーと次々解放して行った所で先遣隊は任務を終え本隊である第一強襲揚陸艦隊とバトンタッチするように撤退しそして第一強襲揚陸艦隊は来るべきロシア、中国侵行に備えドイツ軍のメッサーシュミートベビーインダストリー社製第4.5世代特戦機『Mev262シュヴァルベ』を一個大隊の六十四機と合流しドイツの首都ベルリンを目指し侵行を始めた…その第一強襲揚陸艦隊には第00特務試験隊も編成されていた。
そして2095年3月24日…連合軍は初の損害を出した……もちろん損害を受けたのはアメリカやイギリス等だけでは無い…日本も例外では無かった……そう…日本にとって最も無くしたく無かった部隊…第00特務試験隊が事実上の壊滅………
2095年3月24日時間11時25分ルクセンブルクドイツ国境沿い
ジグザグな縦一列の隊列を組んで極静穏モードで低速歩行する部隊の先頭の機体が国境沿いで歩行を止め左腕部を上げ拳を握り軽く時計回りで腕を回し後ろの味方に停止する様指示を出す。
この先頭の機体こそ後の大日本帝国軍主力第五世代二足歩行特殊戦術戦闘人機『赤城』の試作機の試作機、実験機の実験機である試作実証実験型であった。
整備兵曰く『じゃじゃ馬だけど手懐ければ従順な少女』らしい。
だがその例えは間違って居なかった。
何故なら試作実証実験機型の赤城は米国製第三世代機のスターファイターを接近戦を主体に再設計しライセンス生産した第四世代機の愛宕を各部間接の駆動モーターやシャフト、ギア、フレーム、装甲、電子機器、主機を原型をとどめない程カリッカリッに魔チューニングされた機体で荒馬の様な強引で力強い機動力だが愛宕の安定性や操縦性の良さが失われて居らず手懐ければ素直で無垢な少女の様に動いてくれる機体であった。
そしてそのパイロットこそ大日本帝国軍エースパイロットであった高路三良当時大佐……その人だった。
「アベンジャーワンよりアベンジャー各機へ!そろそろドイツの奴らとの合流ポイントだ!身嗜み整えておけよ?」
『こちらアベンジャーツー了解』
三良のすぐ後ろに待機する明るい薄紫を基調にシルバーのラインが入った機体…アベンジャーツー…南雲隊長だ、彼女が乗っている機体は第四世代機最強と言われていた。『Fze-15Dvスラストイーグル』を更にアイオビニクスや主機、ジェットエンジン等を改良したタイプであった
『Fze-15Esストライクイーグル』をライセンス生産と日本独自の改良を施した第4.75世代機『鳥海』を南雲専用にカスタムした『最上』と呼ばれる機体だった。
彼女は事務的ではあるがやはり修羅場を互いに潜り抜け且つ己を現在まで生かしてくれている隊長に対して柔らかな口調で返した。
『こちらアベンジャースリー、隊長当たり前の事を聞かんで下さい。』
『アベンジャーフォーよりアベンジャーワンへ、既にFCSを実戦モードに入れてます』
『……アベンジャーファイブ…了解…』
後続の三機…いや、三人からも返答が来る。
反応は多種多様だが実戦を怖がって居らず落ち着いて自分らしさを忘れていなかった…何時死ぬか分からず下座も上座も階級も関係無く平等に弾が当たる最前線では実戦を怖がり自分らしさを忘れ消極的になるのは最も危険とされていた…
(流石…と言うべきか……)
隊員の反応に三良は唇を微かに上げ笑みを溢し感心して。
「……来たな…」レーダーに映った機影に臨戦態勢を取るもIFF(Identificafion Friend or Foeの略/敵味方識別装置)が友軍を示し合流予定のドイツ軍所属特戦機隊であるのが分かり警戒を解き敵に傍受されないよう秘匿回線で無線を開き
「こちら日本帝国…第00特務試験隊アベンジャー隊隊長の高路三良だ…これからよろしく頼むぞ」
『…こちらは国防陸軍第8師団第18特殊戦闘機甲大隊シュヴァルツェ隊隊長オルベッド・シュミットだ…こちらこそよろしく頼む……我が祖国の解放を願って…世界に平和をもたらすために……』
「ああ…その為に俺たちが居る……」
『…貴官とは気が合いそうだ……平和な時に会いたかったよ』
「全くだ…あんたとビールを飲みながら話したいよ」
『残念だ…さてそろそろロシアと中国の方々にお引き取りを願うとするか…』
「ああ!アベンジャー各機!行くぞ!」
『『『『WILCO(ウィルコ/※了解の意味)!』』』』
『シュヴァルツェ隊!全機出撃!』
『『『Ja(ヤー/※ドイツ語で了解の意味)!
全機の主機出力が戦闘出力まで上がりキィィイン!と甲高い音を響かせバックパックのメインスラスターに火が入り跳躍しベルリンに向け飛行して行って……
……はい、またも途中で終わりとなりました。
どうでしたか?過去編は?
では次回予告を…
アベンジャー隊はベルリンへと到着したがそこに立ちはだかった露中同盟軍特戦機部隊…韓国の策略……アベンジャー隊の壊滅……そして新生特務試験隊……少年少女達は泥沼と化した最前線に身を投じる事になる。
それでは次回をお楽しみに…
未来を切り開け!FOX TWO!(通常兵装を使用した事を伝える無線用語)
……何となく決め台詞を言ってみた……




