女の俺
小説を書くのは初心者ですが、見ていただければ嬉しいです。
俺の名前は久瀬 真波。
早嶋高等学校、2年E組。
歴とした男だ。
だけど、今鏡の前にいるのは確かに俺なのに。
知らない女が立っていた。
遡ること24時間前-----
訳のわからない話をする授業なんかもう飽き飽きで
俺はあんまり人が来ない別館に居た。
特に北側の三階から四階に続く階段のところは滅多に人が来ないのでサボりスポットのひとつだった。
「ちっ、またゲームオーバーかよ。」
最近やり始めたスマホのゲーム。
なかなかクリアが出来なくてイラついていた。
これがある意味このあと俺に起こることの原因1としよう。
この日は、教師の授業がつまらなかったのもあるが、こんなとこでサボる理由はもうひとつあった。
たまたま、昨日絡まれた不良とケンカになり。
そんでたまたまそのケンカした奴らがまさかのうちの学校の三年だった。
それに気付いたのは5限目が始まったときだった。
これもたまたま、廊下を歩いたら出くわしたのだ。
そのままめんどくさいことにまた絡まれた。
ので、逃走した結果今にいたるのである。
とりあえずなんとか逃げ切り、放課後になるまでここで待つことにしたのだ。
「あと、30分か・・・・。」
そうポツリと呟いて俺は携帯の画面をゲームから切り替えた。
画面はカメラアルバムに切り替わり、懐かしい昔の映像が流れる。
そしてひとつの写真のところでスクロールしていた指が止まる。
俺はまじまじとその写真を見る。
(・・・・・。)
そうしていると頭の上から男の声が聞こえてきた。
「あれ?真波じゃん。」
声がする方を見上げてみるとそこには
相澤 辰馬がいた。
「げっ。」
めんどくさいやつに会った。
俺の眉間に皺がよる。
そんな俺とは反対に笑いながら階段を下りてくる相澤。
少し無造作になっている茶色がかった髪も
この男だったらそれさえもお洒落に感じる。
それぐらい相澤は男の俺から見ても美形だ。
「げっ。とはなんだよ。何?そんなに俺に会いたかった?ははは!」
そう言いながら相澤は俺の隣に腰をおろした。
なんで隣座るんだよ。
「んなわけねーだろ。なんでお前みたいな優等生がこんなとこにいんだよ。」
相澤は生徒会役員だった。
しかも副会長。
そんなやつがなんでこんなとこにいるんだか。
「いやぁ、今まで生徒会役員室にいたんだけどよ。なんかおもしろい者があるって聞いたから気晴らしがてらにきたんだよ。」
コイツとはなんだかんだ小学校から一緒でいわゆる腐れ縁みたいなやつだ。
「そしたら、ホントに面白い奴がいたからお兄さんビックリよ!」
そしてガキの頃からコイツはわからないことがある。今もそうだが何考えてるかわからん。
いつもふらーと来てはどっかに消えていくような奴だった。
「で、副会長様は息抜きと称してサボりか。」