二人の決意
少年時代のシャイン
なんか、怖いです
親を殺されて、そのまま捕まった。
なんとか牢から逃げ出し両親をころした二人の人間について調べた。
その内の一人、ジョーカーという男が実は魔法族の人間と聞いて、魔法族の領地まで入ってきた。そしてジョーカーを探しているときに倒れてしまった。
ソラと名乗ったその少年はそう述べた。
なぜ魔法族の自分に科学族の人間ということを隠さないのか、そうたずねると
目が、目が死んでいる。しかしその目の中にひとつだけ、ひとつだけ飢えた光がある。俺と同じもの…だと思った。
と言った。この人物になら話しても大丈夫だろう。そう思い少年は自分の過去を話した。二人の共通点はジョーカーだった。ソラは目を真っ赤にして、見開いてわなわなと震えていた。
二人が打ち解けるのに時間はかからなかった。
そして一年の月日が流れた。
二人は話し合った結果、魔法が使えない自分は魔法族に隠れきれないソラの主張に合わせてこれからは身分を隠し科学族として生きていこう。そう結論付けた。
そして必ず…必ず復讐をしようと…
魔法族と科学族。憎みあい、忌みあった2つの種族の人物が友人と呼べる存在になった、世界で初めての瞬間であった
時は戻る
「やっとだ…やっと…」
ソラは悪魔のような笑みを浮かべる。
「あのとき俺らは初めて出会い誓った。シャインと二人でお前を必ず殺すと…だから!…」
雷のような轟音を響かせてソラは跳ぶ。
電光石火の速さでジョーカーの間合いに入る。
そのまま刀を抜き対象へと振りかぶる。
なぜ剣は折れないのか、そう思うくらいに力強くソラの剣とジョーカーの防御魔法による壁が激突する。
「…ようやく叶う…」
息もつかずに斬撃を繰り返す。剣と壁がぶつかるたび激しい火花が散る。
「そんなものでこのバリアが崩れるわけないだろう…」
呆れたようにジョーカーは言う。
ソラはニヤリと笑う
「シャイン!」
剣を振りかざしながらソラは叫ぶ。シャインは目を閉じる。ゆっくりと人指し指を下に向け左手を上げる。
「いくよ、ソラ。」
両目をかっと開き人指し指を上に上げる。
その瞬間、指の軌道をなぞるように爆裂音が空気を裂く。目を開けていられないほどの光がソラの剣へと走っていく。再び激しい音がして剣にぶつかる。
ソラは咆哮をあげながら剣を振りかざす。
抵抗する壁をちからわざで
「ぶっ叩くっっっつつつ!!!!」
ソラが叫んだ瞬間、魔法壁は真っ二つに裂け、その勢いのままジョーカーの右腕を切断する。
「ぐがあああぁぁぁぁあああああああああ!!!!
なんだ…このっくそガキがぁぁああああ!!!!!」
「魔法で空気中の分子を激しく震動させた。その結果
分子同士の摩擦で雷を生成したんだ。そしてその電気エネルギーを剣へと誘導し帯電。だから著しく切れ味が上がったんだよ」
シャインは淡々と呟く。
「話は変わるが人間が怪我をして出血したときにしばらくしたら血は止まるだろう?血液中に含まれるカルシウムが血を止める作用を持つんだ…」
「だからなんだってんだぁああ!!!!」
目を真っ赤にさせジョーカーは呟く。
「だから、今俺はお前の傷口に魔法をかけている。
カルシウム分子を圧縮し破壊するという魔法を!
もう、お前の血は止まることはない…」
「な、分子レベルでの圧縮だと…!?そんなこと出来るわけが…」
シャインはなにかを思い出すように目を左へと流す。
「父と母が残してくれた大量の本。そこに記載されていたよ…だからといって他のやつらが真似できるとは思えないが…」
「こ、こんなところで死ねるかっ!お前らなんかに…!」
立ち上がろうとしたところをソラに踏みつけられる。
「往生際がわるすぎるんだよ!」
「はははぁ!血が止めれないのなら…こうすればいいだろう!?」
そう言うとジョーカーは指から火をだして傷口に押し当てる。じゅっ、と肉が焼ける音がする。
「肉を焼いて血を止めればいいのさ!!」
そう叫び手のひらを地面に押し当てる。召喚魔法で呼び出されたのはランクSのモンスター『デス』とランクBの『エンジェル』。
デスは二人に襲いかかる。二人は体をひゆっと動かすと一瞬で倒してしまう。しかし、その間にジョーカーはエンジェルに乗り飛ぶ。
「くっそっ!!!」
ソラは跳び剣をのばす。剣の先はジョーカーの左目をえぐった。
「がっっつつつつぁああ!!くそっ!!覚えておけお前らっ…」
そう言うと姿を透明にする。
「シャイン!どこだ!どこにいる!!!」
シャインは指をパチンっと鳴らす。
「逃げ足だけは異常なほどに速いな。すでに空間移動をして二キロ先だ。おそらくすでにマーキングをしてたんだろう…」
「つっ…!後、後少しだったのに…っ!」
ソラは悔しげな顔をする。
「前から思ってたんだけど僕たちには協力者が少なすぎる…二人でやるには限界があると思う。今回だってあと一人戦力があったならもっと楽に展開ができた。」
「でも俺たちと同じ境遇にあったやつなんてそう簡単に見つからないんじゃないか?」
「うん…そうなんだよね…でも、とりあえず今は…帰ろう…!」
ソラはうつむいていた顔を上げる。
「そうだね!」
後に語られる『二虎の咆哮』と呼ばれた戦の終わりの時であった。
空を飛んでみたい
全世界の男子は必ず思っていると思います




