表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

79/92

第79話 ザコ部屋討伐の開始

 2階層のザコ部屋討伐の開始だ。

 銃を使うので1日にふた部屋は余裕かなと、そういうスケジュールを組んだ。


 最初の部屋はオーガ。

 2体いるのが分かった。

 部屋の入口から銃弾を浴びせる。

 重さ付与は使えるな。

 オーガもイチコロだ。

 問題なく2体仕留めた。


 なんせ御嶽(みたけ)青年が引き連れているのは、3体のスケルトン。

 6人パーティが9人パーティになったのだからな。


 宝箱があるな。


「【リフォーム】。このポーションの色は上級解毒ポーションか。儲けたな」


 オーガの表の皮が穴だらけで使えないのはちょっといただけないが、仕方ない安全優先だ。

 素材を採るなら殺処分ロッカーを設置すれば良い。


 次の部屋はカイザーウルフ3体。

 銃が無ければ大変だったろうな。

 俺のスキルもそんなに回数は撃てない。

 パイプ状にしても15回ぐらいが限界だろう。


 また宝箱がある。

 開けてみると見事な装飾の短剣があった。

 ダンジョンコアが作ったのではないとすれば、異世界の物となる。

 どこの物産品でも売れるなら構わない。


「お疲れ様」


 パーティメンバーからお疲れ様の返事が返ってくる。

 いつものようにフォークリフトで死骸を運び、コンビニのバックヤードに入れる。


 コンビニの回廊を抜けたら、カメラとマイクを向けられた。

 何だってんだ。



戸塚(とつか)社長、第二の白丸(しろまる)事件ではないかとの声が上がっている事をどう思います」

「確かに俺は親会社の社長だが、実務は古里(こざと)に任せている」

「そちらにはもう取材しました。あなたから答えを聞きたい」

「私達の事業は詐欺ではありません。実態もあるし、利益も上がっています。配当や解約などの手続きは滞りなく行われています。どこに詐欺の要素があると言うんですか?」

「規約の一文にスタンピードが起こったら元本が補填に充てられるとあります。このリスクについてはどう思います?」

「それね。うちはそのリスクも説明している。ただし、スタンピードの起こる時期は分かりませんじゃ不親切だから、大学教授の推論も載せている」

「それがあてにならないとの意見があります」

「ではスタンピードはいつ起こると思います。おっしゃっても訴えたりしないので正直に言って下さい」

「それは……」


 リポーターが絶句したら不味いだろう。

 もっとも録画みたいだから、都合の良いように編集するんだろうけど。

 絶句したリポーターを置いて事務所に引き上げる。


 第二の白丸(しろまる)事件ときたか。

 まあ、実際はその通りなんだけどな。

 でも違法じゃない。

 ここが重要。

 俺も悪党になったものだ。


 殺処分ファンドのホームページを見る。

 年利10%以上と書いてあり、解約はいつでも行えますと書いてある。

 これで良い。

 質問の所はスタンピードのリスクに関する物が大半だ。

 スタンピードリスクについて確固たる証拠があれば提示して下さい、参考にしますとあるな。


 証拠なんか誰にも出せない。

 地震予知と変わりないからな。

 いつか来るとは分かってはいるが、それが何時だとは断言できない。


 古里(こざと)さんにファンドの業績について聞きに行った。


「契約者は955口で95億5千万よ。最終的には兆は行くと思う。ただ、枠の締め切りが3650億までだから、枠を増やすためにも、2階層は制覇して貰わないと」

「分かっている」


 空いていた8部屋もオーガ殺処分部屋として機能している。

 こうなるとリフォームして住んでいない16部屋が勿体ないな。


 床を剥がして殺処分部屋にいまさら変更するのもな。

 部屋なら2階層を制覇すればまた50部屋ぐらい確保できる。


「ところで、テレポーターを使った輸送はどうなっている?」

「安全性の確認は済んだよ。ただ現れる位置に人とか物があると弾き飛ばされる」

「合体したりしなきゃ別にいいよ」

「事故を防ぐためにも連絡を取ってやるためのシステムを作っている。具体的にはコンピューターと通信を連動したゲートになると思う」

「人が殺到したら、予約制にしないといけないな」

「ええ、初めて作るシステムだから手間なのよね」


 1階層のテレポートの罠が5箇所か。

 現在テレポートは大阪、沖縄、北海道、博多、京都に飛ばすように設定した。

 行き帰りができれば良いけどそう上手くはいかない。


 いずれ、パーティメンバーと各地に飛ぼう。

 一瞬で着いたら風情がないが、帰りは旅を満喫できる。


 よし、2階層制覇のご褒美は沖縄旅行にしよう。

 テレビを点けたら、白丸(しろまる)事件の続報をやっていた。

 やはりダンジョン事業で運用していた事実はなかった。

 でも、全資産が凍結されたことで被害者達はほっと胸を撫でおろしているようだ。


 白丸(しろまる)容疑者の行方は依然分かってない。

 金がないから、高跳びも無理だろう。

 国内のどこかにいるんだろうな。

 そのうち捕まると思うけど、往生際の悪い奴だ。

 ちなみに逮捕をどうやって逃れたかというと、壁に穴を開けて隣の部屋に移動、変装して何食わぬ顔で出て行ったらしい。

 変装後の姿が防犯カメラに映ってた。

 早く捕まるといいな。

――――――――――――――――――――――――

俺の収支メモ

              支出       収入       収支

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

繰り越し               26,652万円

上級ポーション2個             604万円

彫像10体                  10万円

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

計               0円 27,878万円 27,878万円


パーティ収支メモ


              支出       収入       収支

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

繰り越し                4,365万円

オーガ2体                 102万円

上級解毒ポーション             300万円

カイザーウルフ3体             153万円

ライフル9丁       693万円

弾丸60発          6万円

弾丸用魔石        150万円

付与魔法依頼        50万円

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

計            899万円  5,155万円  4,256万円



ファンド収支メモ


俺の出資1200口       120億円

客の出資955口        95億5千万円


              支出       収入        収支

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

繰り越し               59,096万円

カイザーウルフ60体          4,500万円

ドッペルオーク12体            600万円

シャーマンオーク12体           720万円

エンペラータランチュラ12体      1,056万円

メイズスパイダー12体         1,020万円

エレファントスレイヤー12体      1,440万円

オーガ96体              5,280万円

くず鉄23トンほど             231万円

ゲートシステム   10,000万円

人件費と諸経費    5,687万円

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

計         15,687万円 73,947万円 58,256万円


遺産(不動産)         0円

ダンジョン        -64億円

出資金          120億円


 人件費と諸経費の合計の報告があった。

 何人の人を使っているかは把握してない。

 大体の事業の輪郭が掴めていれば良い。


 客の出資は順調だ。

 早く殺処分部屋を追加したいものだ。

 見切り発車はすまい。

 話はザコ部屋を全部制覇してからだ。


 いま安全の不備でつまづくと不味いのは分かる。

 慎重に事を進めたい。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ