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エピローグ

「ハッキリ言って奇跡です。」


よくドラマなんかで聞くセリフを言えた医者は少し気恥ずかしそうだった。

全治1年というリハビリ期間をきちんと終えればまたもとに戻れるらしい。


レキト以外はみんな喜んだ。


警察もたくさん来たが誰もギターの件や時計屋の件について聞いてこない。

ニュースを見るとどうやら彼女は熱心なストーカーという扱いになっているらしい。


間違いを正すべきだ。

頭ではわかっているはずなのに、いざ人を前にすると言葉が出ない。


コンコンっと音がして見知った奴らが顔を出す。

高校時代の悪友たちだ。


「よー!久しぶり!元気してっかー?」


「入院してんだから元気なわけねーだろ!」


「お見舞い?持ってきたぜ!」


「花か悩んだけどやっぱコレだなって全員満場一致だったわ」


あまりにいっぺんに話されるもんで誰が何で言ったかわからない。

モリくんがタバコのカートンとライターを腹の上に投げる。


「高校卒業してから吸ってねぇだろ。合法のタバコはうめーぞー」


「いや、厳密には俺らまだ19だから合法じゃねーだろ。」


「モリくんまじ細かいところ変わってねーわ」


「あれ?古谷は?」


とレキトが尋ねるとオーカワが手錠にかけられるジェスチャーをした。


「うわ、マジかよアイツ」


「いや冗談だよ。現場が遠いから別日に来るって」


「んだよ!ビビらせんな!」


久しぶりに本当の自分で人と向き合えたことにレキトは気づくと涙が出ていた。


悪友3人はそれを見て見ぬ振りしてレキトを車椅子に乗せ屋上へ向かう。


「おいおい!どこ向かうんだよ!」


「俺らって言ったら屋上っしょ!」


「ヤニ切れたわ」


「どこもかしこも禁煙で嫌になるな」


「いや屋上も禁煙だろ」


昔のように屋上で景色を見ながらタバコを吸ってたらすごい剣幕で病院の人に怒られ全員帰らされた。


1人になった病室にいると負の感情が止まらなくなる。

「俺が死ぬべきだった。」


1人泣いていると面会時間の終わった病室に古谷が忍び込んできた。

レキトは古谷に気づくと歓迎して他の悪友たちがさっきバカやったことを報告する。


古谷は笑いながらベットに腰掛けレキトの肩に手を回すともう片方の手に持ったナイフでレキトの腹を刺した。

何度も何度も刺した。

血だらけの中生き絶えるレキトの目を見て古谷は



「レーラは俺の腹違いの妹だ。」

と呟いた。



レキトは笑ったままだった。

読んでいただきありがとうございます。


私はコレをホラーのつもりで書きました。

どうだったでしょうか。

もしも楽しんでいただけたのなら幸いです。

ありがとうございました。


他の話も良かったら是非よろしくお願いします。


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