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第9話

 アラームが鳴り、いつもの様に準備をし、自宅に出る。


 また、朝食を確保する。


 到着して更衣室に入り、作業着に着替える。


 すでに高田班長が準備をしていた。


 「おし、朝礼を始めるぞ。」


 ロビーに一同が集まった。


 「前回の作業に物損事故を回避できていたので、本日も事故がないように注意するように。以上。」

 「「「はいっ!」」」



 佐藤さんから声をかけられる。


 「田中君、今日もがんばろう。」


 「はい。」


 荷物を整理し、出荷の日にちを確認し、ミスが無いように仕分けられているようだ。


 <11:00>頃に空のトラックが到着し、積み込みが始まる。


 「おい、佐藤!積み込みやってくれ。」


 「はいっ!」


 呼ばれてトラックに駆け込み、懸命に積み始めたのだ。


 夢人もそうなる事になるかもしれないと知った。


 次々と荷物を運んで、積み込んだ。


 40分間で積み終わり、出発して姿を消した。


 さらに倉庫内の整理を行い、<13:30>頃になる。


 「全員おつかれさま。1時間休憩で。」


 岩谷主任の指示が出ていた。


 それぞれの場所に休憩を取っていた。


 夢人はコンビニで昼食を購入し、ロビーで休憩を取る。


 時間までにスマホを利用しネットで調べ物をしている。


(携帯を買い替えようかな。まだ、母さんに借金しているからまだ買えない。)と思っている。


 時間になり、再び作業が始まる。


 「出荷が近いから、日付の枠に運んでいこう。」


 「はい。」


 伝票を確認して、全員慌ただしく懸命に働いていた。


 4時間経過し、<18:30>となっていた。


 「全員おつかれさま。そろそろあがろうか。」


 「「「はいっ!」」」


 岩谷主任の指示で全員があがった。


 夢人も着替えて自宅に戻る。


 「ただいま。」


 「おかえり。今日は料理していなくてお弁当にしたんだ。」


 「そうなんだ。先に風呂に入る。」


 疲れ切った身体と汚れを洗い流し、夕飯に入る。


 テレビを見ながらゆっくりとしているのだ。


 今、見ているのが歌番組を視聴している。


 夢人の興味がわかなかった。


 最近の新曲がいまいちだったのだ。


 夕飯を済ませ、ベッドで横になり、スマホでシフトを確認した。


 「明日は、出勤だ。」


 いつもの様に時間までにスマホで音楽を聴き、消灯する。


 夢の視界に映る。


 何も知らない景色。


 ゆらゆらと揺れる。


 一つの窓を覗いて一面が海だった。


 すでに出航されてて、明るい港がみえている。


 その港に上陸して、夢人のポケットに手を入れ、チケットが見つかった。


 見せたらあっさりと降りられた。


 「降りたのはいいんだけどまずはお金が必要だな。」と懐もほんのわずかだった。


 雇ってくれそうな店も少ない。


 進んだ先に大きな旅館が見つかり、人員募集と貼り紙が立っている。


 それを見て、入ってみるしかなさそうだ。


 日雇いのバイトでも何とかしたいと思える。


 「こんにちは。表の出入口の貼り紙を見て声をかけました。」と館内に入る。


 気の強い女館が営んでいる。


 「ここの旅館は厳しいぞ。すぐ仕事に入っておくれ。」とあっさり言われ始めたのだ。


 「まずは男湯の湯船の掃除じゃ。あとのみんながおるから従うんじゃぞ。」と言われ、慌ただしい。


 夢人もブラシを使い大浴場内を清掃した。


 出入口には、掃除中と立て札が立てられており、時間以内に完了させるのが目的だ。


 夢人の仕事が館内の廊下を回りほうきを持って散らばっているゴミを回収した。


 一通り仕事が終わり、客が入ってきた。


 夢人も頭を下げご挨拶もした。


 出入口の外回りを掃除し、午後になっている。


 「はいよ、みな。まかないをおあげ。」と昼食の時間となる。


 夢人も呼ばれ席に座る。


 座った瞬間に視界がぐらりと変わり、気が付けば蒸気機関車の車両に乗っていた。


 座席に新聞があり、それを取って確認すると昭和40年2月15日と記されたのだ。


 「げっ、昭和の時代に飛ばされたのかよ。」と驚く。


 最寄り駅に近づき上野駅に到着した。


 切符を出して改札口を出た。


 「僕は、なぜ上野まで来たんだろう。」と疑問に思う。


 夢人が夢を見ているのだが、他人の意識と記憶を覗いているに過ぎない。


 夢人の意思で入り込んだわけではなく自動的に入り込んだのだ。


 そのまま進むと旅館の雪白が見えてきた。


 館内に入り、宿泊中の部屋に入ったのだ。


 夕刻となり大浴場に移動して・・・・・・


 アラームがなり、朝の準備をし、自宅から出る。


 いつもの様にコンビニで朝食を確保する。


 テナントに到着し、着替えて事務所に入りバインダーを渡されロビーに運ぶ。


 「朝礼を始めるぞ。」


 高田班長の号令でロビーに集まった。


 「昨日はおつかれさま。いつもの様に事故が無いように十分注意すること。以上。」


 「「「はいっ!」」」


 「田中君、今日も頑張ろう。」


 「はい。」


 佐藤さんの一言で夢人も頑張れそうだ。


 <9:45>頃に作業が始まり、積み込みの荷物を集めて、ゲート近くに移した。


 <10:15>に空のトラックが到着し、積み込みが始まる。


 「おしっ、どんどん持って来い。」


 「「「はいっ!」」」


 スムーズに作業が進み、完了したのだ。


 トラックを前に出して、扉を閉める。


 まだ、仕事が終わったわけではない。


 出荷の日にちが近い荷物を枠に移し、慌ててトラブルが起きない様に予め準備をしていたのだ。


 「岩谷、次のトラックはいつ来るんだ。」


 「14:40頃になるな。片づけたら12:30に休憩な。」


 班長は全員に声をかける。


 「全員、12:30に休憩を取るぞ。」


 「「「はいっ!」」」


 もうひと踏ん張りで時間になるまでに頑張っていた。


 <12:30>になり、全員休憩に入る。


 「俺は、牛丼を食べに行くけど田中君はどうかな。」


 「僕は、ラーメンにしようかなと考えてる。」


 「わかった。13:30までだ。」


 そう言われてラーメン屋により昼食を取る。


 お会計を済ませて<13:20>に戻った。


 作業が始まる前にトイレなどを済ませる。


 時間になり、作業が始まった。


 次のトラックが到着する前に荷物をどかして、仕分けしやすいように整った。


 トラックが到着し、荷物を出して整理した。


 岩谷主任と高田班長が伝票を確認し、荷物を仕分けした。


 「今日はここまで忙しくなかったので切り上げます。明日も積み込みがあるので積み間違いが無いように注意すること。全員上がって良し。」


 「「「はいっ!」」」


 時刻が<17:00>となっており、珍しく早めに終わったのだ。


 夢人も着替えて、自宅に戻る。


 「ただいま。」


 「おかえり。今日は早かったね。」


 「うん。荷物の整理がスムーズに終わったから。」


 「今日は、肉じゃがよ。」


 いつもの様に夢人は先に風呂に入り、身体の疲れと汚れを洗い流す。


 あがって和室に入り、夕食を取る。


 「いただきます。」


 母親の味は、最高だった。


 調味料も抜群で染みわたっている。


 ご飯も進み、腹も入る。


 「ごちそうさま。」


 「はい。ごちそうさま。」


 夢人は食器を台所に運び、水を浸した。


 自分の部屋を戻る前に歯を磨いた。


 部屋に入り、消灯し、ベッドで横になり、眠くなるまで音楽を聴いていた。


 懐かしいMP3プレイヤーを利用して観賞する。


 眠気がきて外して、目を閉じた。


 夢の視界に映り。


 昭和の時代にタイムスリップし、飛ばされていたのが京都となっていた。


 夢人自身の身体ではなく、他人の身体と記憶を映し出されている。


 路面電車に乗って、観光をしているようだ。


 最寄り駅の近くに清水寺に立ち寄り、たくさんの人々が歩いている。


 進んでお参りに入ったのだ。


 観光を回り終わり、先に宿を探している。


 清水寺の離れ気味にある格安の宿を見つけた。


 確保した後、銭湯に入り、近場の居酒屋で夕食を取った。


 居酒屋で酒も飲んでいたは・・・・・・


 「はっ!」と目を覚まし、スマホで時間を確認し<3:00>となっている。


 充電器を指して再び目を閉じる。


 夢人も普通の眠りに安心して眠りたかったのだ。


 望み的には、叶ったのだ。


 リフレッシュしたのは、良いがアラームが鳴り、いつもの様に朝の支度をし、自宅を出た。


 玉岩倉庫に到着し、朝食はコンビニで確保していた。


 早めに高田班長が今朝の準備を行っており、いつでも朝礼が始められるように待っていた。


 時間になり高田班長の号令で合図があった。


 「朝礼をはじめるぞ!」


 「「「はいっ!」」」


 「昨日はおつかれさま。この間も同じく事故が無い様に注意したまえ。」


 「「「はいっ!」」」


 今日は佐藤さんが休みで太田さんも休みだ。


 本日が高田班長と一緒に働き始めるのである。


 夢人にも初めて、高田班長と合同することになるとは、思わなかった。


 「田中、今日はビシバシこき使わせてもらうからな。」


 「はい。よろしくおねがいします。」


 「いいぞ!全力で働いてもらうからな。」


 夢人の言葉で高田班長に響いたのであった。


 「おし、田中、この荷物を台車に積めて2日前の枠に入れてくれ。」


 「はいっ!」


 夢人も懸命に班長の指示に従っていた。


 夢人の前に岩谷主任が現れた。


 「おつかれさま。今年は、高田班長の働きは厳しかったか。」


 「はい。かなり厳しいです。」


 「そうか。君にはまだ新人だから強く当たらない様に言っておくからな。」


 「あっ、ありがとうございます。でも、班長の指摘は正論でした。」


 「そうか。でもね、田中君の心を知りたいからうちの仕事のやり方を変えて話しておきたいからだ。」


 「おいおい。田中君はしっかりしていますぞ。」


 「田中君、もし、時間が余れば田中君本人の気持ちを知りたいんだ。」


 「そうなんですか。」


 「そうだ。今日は相談事はありますか。」


 「少しは、あります。この働きで良かったのかがわかりませんでした。」


 「じゃあ、15:00頃に田中君は切り上げさせて相談します。」


 「おいおい、俺の仕事がたくさんあるぞ。」


 「高田!おまえは倉庫の総リーダーだろ。お前がやらんと進まないだろ。」


 「了解した。改めていきます。」


 「そうだ班長。人員を残すことが大切ではなかったのか。」


 「痛み入ります。」


 そう言われ、新人に厳しく言うことで間違っていることを知ったのだ。


 いつもの様に荷物を整理し、物損がなく、順調に進んでいたのだ。


 <12:00>頃に空のトラックが到着し、岩谷主任が現れ、バインダーを確認しながら、出荷する荷物を積み込んだのだ。


 「よし。これで間違いなく積み込んだな。」


 「はいっ!」


 トラックが前に出し、後ろのドアを閉めた。


 そして、発車した。


 「全員おつかれさま。14:00に回ったが、15:00までに休憩とする。」


 「「「はいっ!」」」


 「あと、田中君は休憩が終わったら面談を行うからな。」


 「わかりました。」


 「良い返事だ。後ほど頼むぞ。」


 「ありがとうございます。」


 岩谷主任の言葉で夢人の不安も和らぐのであろう。


 休憩と言ったら、ラーメン屋で面をすすることで味も心に残るのだろう。


 腹が満たさないから替え玉で満たしたのだ。


 会計を済ましてテナントに戻ったのだ。


 ロビーでスマホを操作し、気になるサイトを閲覧した。


 時間がなるまでに待機していたのだ。


 <15:00>になり、岩谷主任から僕を呼ばれたのだ。


 「田中君、今日は上がってもいいから、タイムカードは俺がなんとかする。着替えて休憩室に来てくれ。」


 「わかりました。」


 主任の指示に従い、休憩室に入る。


 「失礼します。」


 「田中君、そこの席に座り給え。」


 「わかりました。」


 指示通りに座った。


 「早速なんですが、田中君、今の仕事で不満とか無かったかな。」


 「倉庫内の作業員が懸命で働いていて、働いた甲斐がありました。」


 「それは良かった。しかし、俺たちが現場を監視していなかったことを不満を感じていることは存じております。また、実際に作業と適切な指示を出していなかったのを聞いたことが無かったのを不満に感じているのではないかなと思えます。」


 「僕は、貴社の指示が当たり前だったのかなと思います。また、気が付けば岩谷主任に質問をしていると思います。」


 「なら、遠慮なく質問を受け付けています。答えられる範囲で答えます。」


 「ありがとうございます。後日、気が付いたら岩谷主任に声をかけることがあります。」


 「わかった。今日はあがってもいいぞ。明日は、休みで身体を休むように。」


 「いいんですか。」


 「そうだ。明後日から元気な身体でバイトに励むように。」


 「ありがとうございます。」

 

 夢人は、岩谷主任の指示に従い、<16:00>頃に帰り支度を行った。


 「ただいま。」


 <17:00>に到着した。


 夢人の自宅に戻り、リビングには母親の姿はなかった。


 「そうだな。風呂に入って身体を冷やそう。」


 入ってから身体を冷やしたのだ。


 倉庫の作業が忙しく、岩谷主任の面談が疲れると思わなかった。


 風呂から上がり、まだ、母親が帰っていなくて、夢人は寝間着に着替えてベッドで横になった。


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