#1
「ねえねえ、知ってる? 【終焉ゲーム】の話」
休み時間、クラスのリーダー的な女の子が取り巻きと話していた。
「あー、最近急に有名になったよね」とスマホをいじりながら取り巻きが言った。
「でも、あれって都市伝説でしょ?」
「そう思って、適当にネットで探してたら、見つけたんだ。それに参加するための応募フォーム!」
「マジ? 見せて見せて」
「ほらこれ!」
「うっわ、絶対嘘じゃん!」
ゲラゲラと笑っていた。
「黒背景に白の文字って、いつの時代だよって感じじゃね?」
「あははは! それな!」
「でも、ほんとにあるとするなら、絶対参加する人いるよね。だって、命懸けのゲームに勝ったら、どんな願いでも叶えてくれるんだもんね」
「うんうん。私も~」
「お前は絶対死ぬだろww」
「えぇ~、それひっど~い!」
【終焉ゲーム】は最近有名になった都市伝説だ。強い願いがある高校生を集めて、命懸けの騙し合いゲームをする。最後まで生き残った人の願いを叶えてくれる。その願いは金銭、人間関係、欲しいものなど何でも叶えてくれるらしい。
「ねえ、ルナ!」
「なあに?」
「ルナも知ってる? 【終焉ゲーム】ってやつ」
「うん。知ってるよ」
「ルナは絶対生き残れるよね。頭いいし」
「それなっ! おまけにちょー美人でうらやまー」
「そんなことない」と否定しても、話が長くなるだけだろうから、こっそり前を向いて知らんふりをした。
でも、本当にそのゲームが存在するのなら……。
家に帰って、私はすぐにPCを開いた。
起動してからすぐに出てきたのは、私が昨日寝る前にプレイしていたフリーゲームのタブだった。
いったんタブを閉じて、新しいタブを開き【終焉ゲーム】を検索した。
「あ、あった……」
一番上に出てきたのは「【終焉ゲーム】―応募フォーム―」と書かれた青い文字のリンクだった。
「ほんとにあった……」
すぐにクリックした。
学校で聞いた通り、黒い背景に白い文字と、ところどころに赤文字が使われていた。
最後まで読んでくださりありがとうございます。