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月面競争  作者:
12/15

その十二

 日本からの通信で、曲が二番のサビに入る。最も盛り上がるポイントだ。


 そこで巨大ロボットの砲台が、何かを空中に連続発射した。


 そして数秒後、月の空に大輪の花が次々と咲いていく。


「花火だ! そうか、これは花火大会だ!」


 その通りだった。日本は達成する。月面初の「巨大ロボット」に続き、月面初の「花火大会」を。


 もちろん、地球上で使う普通の花火を、そのまま持っていたとしても、月面では条件が違いすぎる。こうは奇麗に咲かないだろう。


 だから、日本はつくっていた。月面専用の花火である。


「・・・・・・悔しいが、美しいと認めざるを得ない」


「たーまーやー♪」


「かーぎーやー♪」


 衝撃は続く。


 他のとは違う特徴的な花火が、二つ同時に上がった。


 バラとヒマワリをした花火だ。「バラ」はアメリカの国花で、「ヒマワリ」はソ連の国花である。


 さらに花火大会は続き、最後の花火が消えると、日本からの曲が止まる。


 月面の巨大ロボットが、元のミニチュアへと分解を始めた。まるで映像の逆再生でも見ているような感じ。


 やがて月面が静かになった。


 通信オペレーターが口を開く。


「日本からのメッセージです」


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