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初投稿になります。私が見た不思議な夢をベースにしたお話です。
字下げをしたら読みにくくなったので下げずに投稿させていただきます。
13時16時更新。5話で終わります。
遥かな昔、まだ世界が大陸と水しかなかった頃、神々は世界を造った。光の神はその光から人間を、闇の神はその闇より魔物を作り出し、自分たちの代わりにお互いを補い合い治めるように。そうして最後に二人の力を合わせて動物を造った。世界の発展を願ったためと言われている。
しかし、動物の存在は人間と魔物を争わせた。なぜなら、二人の神が地肉を分けて造ったそれを食べると力が増したからだ。言葉を与えられたにも関わらず人間と魔物は罵り合いそしてある魔物が人間を食べた。
それは偶然だった。しかし魔物は力を増し、魔物をまとめ上げ魔王となった。人間は狩られる立場へとなった。
二人の神は泣いた。激情が狂い嵐となって大陸を真っ二つに分けた。その間には涙が溢れやがて海と呼ばれるようになった。二つの大陸は滅多なことでは行き来されなくなった。
人は天を仰ぎ祈った。神に見捨てられたと思ったのだ。
祈りは最初は純粋だった。しかし、より良い供物を求めて血で血を洗う争いが起き人間同士の関係は荒んだ。
神々は自らを責め、人間に一羽の小鳥を遣わせた。
祈っていたすべからくの人間がお告げを聞いたという。小鳥を慈しまん。と。
小鳥はすべての人に愛されやがて人の姿を取るようになった。そして中でも慈しみ深かった青年を選び妻となったという。
これが、初代イシューリア王による建国の記である。