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小説の種類による文章の書き方の傾向

作者: 桃丞優綰

 まず初めに、これは素人が素人なりに考えた個人の見解を話しているものです。また、文章の書き方という点から小説の種類分けを行っていますが、必ずしもそうである訳ではありません。

 同じことを書く(言う)にしても、これだけ言い方が変わるんだなと思って頂ければ結構です。

 こんにちは、皆様。


 なろうでひそひそと物書きをしている者です。


 早速ですが宣伝させて頂きます。


 私が書いているーー


 嘘です。今日は宣伝のためにではなく、


 私が文章を書くときに意識している書き方をご紹介できればなと思ってます。


 とは言っても、素人の考えなんか当てにするものでもないでしょう。


 全くもってその通りです。


 という事で、何故私がそれを意識するのかを小説の種類から語りたいと思います。


 まあ、正直この種類の区分けもグレーゾーンですけどね。


 でも、共感できる方もいらっしゃるはずです。



 まず、大前提としてこの文章では小説を以下の四つに区分けします。


 ライトノベル


 大衆(一般)小説


 純文学


 私小説


 です。


 では、早速。


 皆様は、純文学と聞いたときに何を感じますか。


「堅苦しい」


「難しい」


「わかりにくい」


「重い」


 ですかね。概ね合ってると思います。


 では、ライトノベルは。


「面白い」


「とっつきやすい」


「気楽」


「妄想の塊」


 かな。たぶんそんな感じです。



 では、それって何で感じてますか。



 って事なんです。


 ストーリーですかね。


 でも、ストーリーは全部違いますよね普通。


 そう分けられているから。


 いや、まあそうなんですけど、分ける要素って何ですかって話です。


 やっぱり文章が全然違うかな。


 まさにその通り。そうなんです。


 私は上記の区分けでは求められている文章の質が圧倒的に違うと思ってます。



 では具体的にどう違うんですか。


 例えばこんな感じです。


 ライトノベル

 Aさんは激怒した。


 大衆(一般)小説

 Aさんは顔をひくつかせて、声を割れんばかりに張り上げた。


 純文学

 ふと、見ると目の前に水たまりがあったので立ち止まる。その水たまりは踏み荒らされたのか、土に汚れて濁っていて、見るだけでも吐き気がするようだった。でも、Aさんはその時それを飲み干さなければいけないという気持ちに駆られた。ゆっくりと生唾を飲み込む。


 私小説エッセイ

 Aさんはそれはもう怒り狂ってましたよ。さすがに寒気が走りましたね。


 いずれも、怒るという事を表現した文章です。


 どうです、どんな印象を持ちましたか。


 たぶんライトノベルは


 凄くわかりやすいというか、分らないことがないというか、ああそうなんだなって感じると思います。


 大衆(一般)小説は


 その様子からああ怒ってるんだなって、確かにすごく怒っているときってこうなるなって思うのかな。


 純文学は


 何故いきなり水たまりが出てくるし、えっ、飲み込むの、変態じゃん。わけわからん。ですかね。


 私小説エッセイ


 ああ、この人はそれを感じたんだってことがわかると思います。


 さて、では、純文学の文章について解説すると、


 まず水たまり、おそらくこれはAさんがそれまでのやり取りとかで感じていた不満の量でしょうね。で、どこにたまっているかっていうと、道端ではなくて人に踏み入って欲しくない自分の領域です。


 そしてその水たまりが踏み荒らされて、濁っているそうです。つまり、不満がぐちゃぐちゃにかき回されて自分の中で暴れているのでしょうね。


 さらにそれを飲み込む。要するに暴れる不満を押し止めようと必死になってるってことですね。さらにこれは全体の文章から、道端の汚れた水を飲み干すかのように嫌なことだという事がわかります。


 最後に、ゆっくりと飲み込むました。相当な思いを持って押し止めたということですね。


 と、ざっとこんな感じです。


(注:私はそこまでうまい書き手というわけではないので、あくまでこんな感じというのが伝わればと思います)


 これらを踏まえてそれぞれの特徴を語るとこうです。


 ライトノベル

 わかりやすい平易な表現が好まれる。また、!や?など従来になかった表現法も積極的に受け入れられている。

 ともかくわかりやすくて面白いがモットウです。


 大衆(一般)小説

 純文学の分かりにくい表現を一般向けに簡単に収めている。しかし、安易な表現は嫌っており、あくまでストーリーを読む上で、邪魔にならない程度の文章が好まれる。

 ストーリーを楽しませる傾向があり、エンタメ傾向が強い。


 純文学

 その文字、その文章を読んだだけでは、わかりにくい表現が多い。しかし短い文で様々なことを伝えるのが上手いという意味合いでもある。

 いわゆる芸術志向であり、ストーリーの面白さは二の次である。


 私小説エッセイ

 その人が思ったこと感じたことを伝えるのが良い。どこか口語的な表現が好まれる。



 どうです。納得できませんか。


 少なくても求められている文章のレベルはこんな感じだと思います。


(以下、持論です)

 私が何故、こんなことを書くのかというと、


 純文学と自分の作品をジャンル分けするのは良いのですが、


 読んだときにどこが純文学だったのって私が思う時が多いんですよね。


 で、たぶん純文学を正確に何かって


 わかってない方が多いのかなって。


 およそそういう人の大半は重い話を書いてます。


 テーマが死だったり、病気だったり。


 でも、純文学はテーマでは決まりません(私見)。


 基本的に文章の質で決まります。


 そもそも何故純文学が回りくどい言い回しをするかですが、


 人の感情って一言で表せますかって事なんです。


 例えば辞書なんかを引くと、恋愛とか、死って簡単に書かれてます。


 でも、そんな簡単に表現できませんよね、実際。


 恋愛は人を好きになったら恋愛だよとか、


 心臓か、脳が活動しなかったら死だとか。


 それだけでそのことを表現が全部できてますかって事なんです。


 違いますよね。


 小説って、たぶんそういう簡単には表せないことを長々とストーリーを交えて説明するものなのです。


 こういう時って、こんな風になるよねってことをひたすらに長ったらしく書くものなんです。


 その最先端が純文学ってことです。


 ストーリーが二の次なのはそのためです。


 その作品で示したい感情ものがあって、それを語っているのが純文学です。


 では、何故重いテーマ=純文学と思う人がいるか。


 それは、相性が良いからです。


 重い話、例えば末期癌になって悲しいって時、


 末期癌になって悲しかった


 だけではたぶんその人の気持ちって伝わりませんよね。


 重い話ほどそういう傾向があるし、結構みんな(作者)が関心を寄せる部分なので書かれることが多いだけです。


 純文学自体は別にテーマを絞ってません。


 別にそこら辺に落ちている小石の話でも純文学になります。


 でも、まあただ、やっぱり面白くないと見てもらえないのも常で、


 それが大衆(一般)小説として還元され、


 今やライトノベルまで還元されているのだと思います。


 ただ、ライトノベルの関しては本来の文学のあり方(つまり純文学の方向性)とはだいぶかけ離れていると言えます。


 本当に楽しみだけを追求しているような分野ですので。


 それが良い悪いは知りませんが、


 少なくても純文学って何を考えて書かれているかを知って欲しいかなって思いました。


 出来ればその魅力も伝わって欲しいです。


 それでこのエッセイを


 かなり私見まみれですが


 書かせてもらってます。



 私は少なからず小説家を目指しています。


 だから、小説ってなんであるんだろう


 何を求められているのだろう


 どういう方向性を持っているのだろう


 とかも考えます。


 まあ、現状プロではありませんし、他の方(特に本当のプロ方)に言わせたら全然違うかもしれませんがね。


 駄文長文失礼でした。


 小説の区分けって難しいですよね。

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― 新着の感想 ―
[良い点]  とびうお君って書き手さんの活動報告で紹介されてたので、そちらから探って参りました。  内容、特に例文、主張を勇気を持って、思い切って伝えてくれていて、わかりやすくてすごく好きです。 …
[良い点] 主張がはっきりと分かりやすく読んでいて面白いです。 個人的に走れメロスがラノベに分類されそうなのも面白いので良かった。 純文学なら比喩使って感情表現してこそっしょって言う趣味にも非常に共感…
[一言] はじめまして。 文字と意味のズレ、また文字と読者の認識のズレに対してどのようなご意見をお持ちですか? 桃丞優綰さんは内容と意図によって書き方を使い分けることを書き手として述べつつ、そうい…
2017/10/28 21:38 退会済み
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