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人波

作者:ぎょにく
 悪い人だと言われました。駄目な人だと言われました。私には自分の異常性がわかっていました。ですがやめられないのです。ふとした瞬間に死を思ってしまうのです。死ねることこそ最上の幸福だと思ってしまうのです。
 思えば、私には以前から死ねばわかってもらえる、というあまりにも間抜けな思想が染み付いているようでした。それはどうしようもなくくだらない自己愛のようでした。結局のところ、私は自分という無価値な人間が、愛しくてたまらないようなのです。私は気味の悪い人間です。生きていても仕方がないのです。
 母によれば、私の内面を引き裂いた母の言葉は、いずれも私の勘違いか何かであるのだそうです。つまるところ私が悪いようなのです。私は母にただ謝って欲しかっただけなのに、母は微塵も理解を示してはくれませんでした。私は馬鹿でした。私は自分の思い違いを悔やみました。私を生まなければよかったと思うような母が、私を理解しようとするはずもないのですから。
 父は十数年の時を経て仮面を被るようになりました。父親という名の仮面です。その下には徹底した自己愛が満ちているだけです。ありもしなかったものを今更与えられても、私にはどうすればよいのかわかりません。
 私は近頃、内に潜む両親が唐突に沸き上がってくるのを感じます。私は気が狂いそうになります。血は争えないものなのです。私が生きていくためには、もう死ぬしかないようでした。生にも死にも意味はない、そこに何を求めるでもない、ただ漠然たる虚無と恐怖が私を苛み、蝕んで、私は私の顔を引き裂くより他にないのです。
もう生きるのが嫌になりました。許してください。

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