陽子さんのお祭り
陽子さんのお祭り
陽子さんは、弟の作り出したとんでもない世界を、放置するわけにもいかず、しょーがないわねーと言いながら、
まるごと食ってしまった。
そういうわけで、僕の存在していた世界は陽子さんに取り込まれ消化され陽子さんの一部となってしまっていた。
とはいえ、それは食われた世界の単なる消滅とは違っていた。
食われた僕を含め、あらゆる魂たちがそれぞれにとってより望みの隔離世界の住人となり、
そこではあらゆる元の世界の再現が、犠牲者なしで再現できるようになっていた。
それが陽子さんに食われ消化されるという意味だったのだ。
私たちは生きるために食べていた
だが、陽子さんは生かすために食べていた。
私たちは生きるために他の生命の命を奪い、その後の食べられた生命の生きる体験を奪う
だが、陽子さんは他の魂たちのそうした奪い合いの状況全体を、そうした状況から保護するために奪い、より望ましい体験を与えるために食べる
同時に、世界をまるごと食べることで、その世界に存在していたあらゆる事象を要素をコピーし、それを自由自在に組み合わせ、元の世界に存在しなかったあらゆる可能性を瞬時に生み出す。
陽子さんの世界には空間の限界はない。
無限の空間を生み出し、それを無限に分割できる
そして隔離することも融合することも自由自在であった。
時間もまた自由にコントロールできた。
やり直しは何度でも可能であり、
望めば未来の結果を先に体験することもできた。
私たちが望めば、中間をすっ飛ばして、いきなり小説のラストを読むことができるように。。。
ラストが気に入らないという理由で、その体験を始めることや続けることを、どの時点からでもやめることができた。
そのような陽子さんの世界で行なわれる陽子さんのお祭りは自由参加であった。
参加資格は、祭りに参加中は陽子さんと一体化することに合意することであった
つまり、祭りに参加する魂は、陽子さんとその体を共有する。
そうすると陽子さんのハイな体験を一緒に体験できるようになる
陽子さんの魂という乗り物に同乗しているような感じだ
その運転手は陽子さんである
まあ、言ってみれば陽子さんのイタズラやられ放題状況になる
まあ、祭りは自由参加で、イタズラをやられたいものたちしか参加していないのだから問題ない
まあ、ほとんどの魂が結局参加してくるのだが。。。
祭りが始まると、各隔離世界には祭りの実況中継が空間に映し出される
見ないこともできるが、見たいという気持ちが少しでもあるとそれは心の中のスクリーンに現れる
そして見ていると、それに引き込まれて参加したくなってくる。。。
参加したい!との心が生じた時点で参加している
というような感じで、ほとんどの魂がなんだかんだと言いながら参加してしまうのである。
そもそも陽子さんの誘惑に抗うことは難しい
なにしろすべての魂たちの痒い所に手が届くタイプの隔離世界をプライベートワールドとして提供している陽子さんである
それぞれの魂たちが参加したくなる演出を陽子さんは当然熟知しているのだ
美女を求める魂には美女となりて誘惑し、
イケメンを求める魂にはイケメンとなりて誘惑するのだ
陽子さんのキャパシティは底抜けなので、
もふもふのぬいぐるみにでも、過去の英雄にでも、大怪獣にでも、幼女でも、ショタでも、Mでも、Sでも、天使でも悪魔でも、好きなアニメのキャラにでも、植物や微生物や無生物の物体にでも、カレーライスにでも、、、、
何にでも化けて誘惑してくるのだ。
そんな陽子さんの誘惑に抗えようはずもない。。。
で、引き込まれて参加したら陽子さんの自作のいろんな音頭を踊りたくなる。これは体が勝手に踊ってしまう。
ヘンテコな体の動きとか皆で踊ってしまう。。。
恥ずかしがる魂もいるが、
何、皆同じように踊っているのだ。。。
しかも嬉しすぎで楽しすぎだ。
はしゃぎすぎでもある。
まあ、お祭りだからそれもいいだろうと思う
お祭りで、はしゃがないなんて反則でしょーなんて陽子さんは言ってるけど、、、
陽子さん、、、いつもはしゃいでないでしょうか?
ま、いいんですけど。。。
そして僕は陽子さんの魂に乗って天かけるのだ
陽子さんが他の魂たちとも一体化しているので、陽子さんを通じて他の魂たちとも打ち解け合う
祭りは、魂たちの出会い系サイトでもあるのだ
こういう場で友達になって合意して、陽子さんの許可を受け、それぞれの隔離世界に招待したり招待されたり、、、もある
また、それぞれの隔離世界とは別の新しい隔離世界を共同で作ったりという選択もある。
数千数万数億の魂たちで共同制作されたという隔離世界も、あるという。
超巨大遊園地世界とか、、、超巨大お化け屋敷世界とか、、、、ものすごいのがいろいろあるらしい。。。
当然、陽子さんの安全管理が常時自動発動しているので、嫌なのにそういう世界に引き込まれるというようなことはない。
すべての隔離世界は、魂たちが楽しむための世界なのだ
それが陽子さん世界の基本になっていた
いまだかつて陽子さんの世界の中では魂たちの合意が無視されて嫌な体験が強制されたことはないらしい。
なにしろ陽子さんの世界から出て好き勝手やりたいと願った魂もいたらしいが、
現在、陽子さんの世界の中で、完璧以上にその魂が望んだ陽子さんの世界から出た世界でよろしく満足しているらしい。
陽子さんの世界には、いわゆる魂たちの求める陽子さんの世界の外の世界まで内包されているらしい。。。
ただし、そこには犠牲者がいない。
犠牲になるものたちがいるように見える現象が無限にあっても、それは、幻のようなものなのだ
だが魂にとってはリアルと違いがないのだ
喧嘩する相手もいるし、恋する相手もいる、、、戦争を望むなら戦争すらある。
望めばスプラッタもあるし、苦痛もある。。。それがないと嫌だと望めば、だが。
リアルはこうであるべきだ!と思うすべてがリアルと同じに体験できる
理解力のある魂から観れば、
それが幻だとしても、魂たちが言ういわゆるリアルな世界が幻ではないという証明も不可能なのだ
陽子さんはあらゆる生物無生物を含む世界そのものに化けて、リアル以上にリアルな世界を演出できてしまう。
そして完璧な見破ることが不可能な演技力演出力を持っているようだ。。。。
それを努力もなく当たり前のようにやってしまう。。。
何者なの!陽子さん!
世界の創造主よ
そう、創造主の創造主でもあるわ
あなたも頑張ってね^_^
ええええーーーー!僕も創造主にされちゃうのー!
なによー、もう創造主になってるじゃない
あたしの隔離世界では、望みの世界を自分で作ってるでしょ
ということらしい。。。
し、知らん間に、、、僕も創造主になってたーーーー!
早くあなたも自分の祭りを主催できるようになってねー^_^
なんて言われちゃったよー
そういうわけで、陽子さんの世界では年がら年中いろんな魂たちの祭りが四六時中開催されていた
まあ、ピンからキリまでいろいろ。。。
ここでは、まったく飽きるということがない、、、。
ああ、、、凄すぎる。。。。




