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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

A君とB君

作者: 魚屋

※会話のみです。




とあるファミレスにて



A「決まった?」

B「あ、じゃあ俺ミックスピザ」

A「お前馬鹿じゃね?ピザなんか家でも食べれんじゃん、わざわざここで食わなくても。俺なら自分では絶対再現出来ない、とろとろオムライスとかにするね」

B「あ、それもそうだな。じゃあシーフードおじや」

A「海鮮雑炊って言えよ。てか俺の助言何も役立ってない」

B「人の注文にケチつけんなよこの小姑」

A「じゃあ何ならいいんだよ」

B「(サチ)ならいいよ」

A「難しい」

B「ならいいよ、とりあえず店員呼ぼ。ぽちんこしてぽちんこしてちょ」

A「ぴんぽんのことだろ、お前なんかいちいち古いんだよ。」

B「ぽちんこ言わない?変な奴だな」

A「いやぽちんこなんか言う奴初めて知った」

B「ねぇねぇ後ろのお姉さん、この店員押すボタンなんて言う?え、チャイム?あ、そうなんだ、家の感覚ね。了解了解」

A「ぽちんこ撃沈」


ピンポーン


店員「お決まりでしょうか」

B「はい。………。」

店員「……。」

A「早く言えよ」

B「あ、このタイミングか。とろとろオムライスひとつと、シーフードおじやひとつ」

店員「ご注文繰り返します。とろとろオムライスおひとつに、海鮮雑炊おひとつですね」

B「!!」

A「店員さんは悪くない」

店員「以上でよろしいでしょうか」

B「他にも何か頼めと?」

店員「え…いや…」

A「無駄に強気だ。すいません店員さん、行っていいですよ」

B「ふぅ…」

A「お前の困ったもんだ…って顔ムカつく」

B「ていうか今の店員可愛くね?思わずアピールしちゃったよ」

A「…お前アプローチの仕方が屈折しすぎじゃね?」


ピンポーン


A「お前なに押してんのまた頼むの?」

B「ぽちんこ押したらあの女性がまた来るかなって」

A「まじであり得ねーお前馬鹿だまじで馬鹿だ帰れ」

B「なんて言おう?」

A「ぽちんこのぽを抜いて発音してみてください」

B「よしわかった」

A「落ち着け冗談だよ冗談。そりゃ決まってんだろ」

B「血液型?」

A「聞いてどうすんの?輸血してもらうの?アドレスだろ」

店員「ご注文お決まりでしょうか」

B「確かに注文したけど君は注文してな

A「あ!じゃあサラダ追加で!はい!お願いしまーす」

B「なんだよこの店。なんであんなばばあが来るの?テクニック?やっぱり熟女テクニック?」

A「そういうお店じゃないからね」

B「!!」

A「もういいよ疲れた」

B「今度の合コンなんだけど」

A「いきなりだな」

B「うん。来る?」

A「たぶんいかない」

B「なんで!?残念だな~!」

A「残念そうな顔練習したがいいよ」

B「だって俺が狙う子大抵お前にいくから」

A「そうだっけ」

B「そうでもないかな」

A「じゃあなんだよ(笑)」

B「お前が来たら集中できないから」

A「むちゃくちゃだな」

B「お前がアドレスを教えんじゃないかってヒヤヒヤする」

A「…なんでお前が?」

B「知るか」

A「なんだよ…」


店員「お待たせしました。こちら海鮮雑炊になります」

B「また君か、何者だよ」

A「店員さんだよ。すいません、ほんとこいつ頭おかしくて、ほんとすみません」

B「謝ってすむと思ったら大間違いだよ人生ナメてんでしょ」

A「ね、こいつちょっと頭おかしいでしょ」

店員「こちらとろとろオムライスになります」

A「うまそ」

B「…う!」


AB「「いただきます」」


B「はふ!あっとぅいあっとぅい」

A「…ふーふーしないからだよ」

B「FU-!FU-!」

A「いや発声しろって言ってないだろ、わざとらしい。後ろのお姉さんすごい見てるよ」

B「食べる?」

A「くれるなら」

B「あーんして」

A「…ならいらん」

B「あーんして」

A「………。」

B「何口開けてんの?馬鹿にみえるからやめた方がいいよ」

A「お前があーんてさせたんだよ20近くの男に」

B「は?ア~ンて色気ある声で言ってみてよって意味だし」

A「帰る」

B「待ってわかったからやるから」

A「もういいや…。うまい?」

B「まぁ家でも食べれるかなってかんじ」

A「自分が頼んだの忘れてないよね」

B「なぁ交換しようよ」

A「やだ。あ~とろとろ~」

B「俺のだってとろとろ~

A「…お前のサラサラじゃん」

B「確かに」

A「…ほらやるよ。熱いから気をつけろ」

B「いらない」

A「…あっっっそ!」

B「やっぱりいる」

A「もうやるか馬鹿黙って食え」

B「オムライスはいらないけど」

A「はいはい」

B「お前のことは欲しい」

A「は」

B「欲しい」










A「アプローチの仕方が屈折しすぎなんだよバーカ」

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― 新着の感想 ―
A君とB君のテンポの良いやりとりと、日常を切り取ったような自然さがとても好きです。素敵な作品をありがとうございます。
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