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偽善悪  作者: five‐9
2/3

夢のタクシー♀

2月24日の夜



正確に言えば25日になったばかりだ。


安藤祥子はラジオを聴きながら試験勉強をしていた。



「いよいよ明日…今日か今日は大学入試!頑張らなきゃ!」



2月25日は、篠路大学の入学試験がある。


篠路大学は出身というだけで、優遇されるほど超有名大学だ。


祥子が今通っている高校も有名な進学校。


所謂エリートだ。



「試験前日だから無理しないでよ」



母だ。祥子が幼い頃に両親は離婚し、女手ひとつで育てられてきた。



「わかった」



明るい声で返事をする。

勉強してからもう5時間は経つ。



「もう寝るかな〜」



祥子は呟いた。

ラジオの天気予報は、明日は吹雪だと伝えている。不安を覚えながらも、祥子は床についた。豆電球が、ひとつ切れていた。









翌朝いつも通り6時に起き、朝ごはんを食べる。


天気予報が的中したのか、天気は大荒れ。


バスでは間に合わないと判断し、タクシーを呼ぶことにした。


電話を手にとった時、ふと昨日見た夢の事を思い出した。







「ハアハア」





祥子は走っていた。


でも進まない。

目の前に「篠路大学人入学試験会場」と書かれた看板があるのに


祥子は、泣きそうになった。


ここで遅刻したら3年間、いや18年間の努力はどうなるの?と考えると涙が止まらなかった。


その涙に車のライトが反射した。


タクシーだ。でも誰も乗っていない。そのことが明らかになった時目が覚めた。


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