秋の血の匂い
四 ピーター
秋になると、血の匂いが長く残るようになる。
夏は汗と土埃がすべてを覆い隠してくれる。でも秋の夜気は冷たくて澄んでいて、正直だ。誠実すぎるくらいに、すべてを空気の中に留める。
私は川沿いの道を歩きながら、上着の袖を確認した。街灯の黄色い光の下では、何もついていないように見えた。よかった。アウグスタは目が良い。食卓の向かいに座ると、私の指の先まで見ている気がする。
ライン川の水音が、遠くに聞こえた。
今夜のことを、私はもう考えていなかった。考えないようにしているのではなく、本当に、もう終わったことのように脳の外に出ていく。これが私の作りだと、子供の頃から知っている。起きたことは起きたことで、それは変わらない。変わらないものを抱えて歩くのは重いだけだ。
足取りは軽かった。
玄関のドアを開けると、台所から光が漏れていた。アウグスタはまだ起きていた。
「遅かったね」
振り返った彼女の顔は、怒っていなかった。ただ少し、心配そうだった。
「仕事が長引いた」
「シチューが冷めてしまったわ。温め直す」
「ありがとう」
私は洗面台に向かい、水を出した。冷たい水が、指の間を流れていった。爪の根元を、丁寧にこすった。アウグスタが鍋を火にかける音が聞こえた。
何も変わらない夜だった。
何も変わらない、私たちの夜だった。
五 アウグスタ
新聞を読むようになったのは、近所のクラウスおばさんのせいだ。
「ねえ読んだ?またよ。今度はフォルカー通りで若い女の子が」
十一月の朝、おばさんは洗濯物を干しながら声を潜めた。潜めているのに、声は大きかった。
「喉を。ナイフで。警察はまだ犯人を——」
私は「怖いですね」と言って、買い物籠を抱え直した。
家に帰って、ピーターが置いていった新聞を広げた。社会面の隅に、小さな記事があった。デュッセルドルフ連続暴行事件、被害者八名に。警察は依然として——
八名。
声に出して読んで、籠をテーブルに置いた。
八名というのは、多いのか少ないのか。この町に住む人間の数から考えれば、ごくわずかだ。でも八つの命には、それぞれ名前があって、家族があって、帰るはずだった食卓があった。
私はしばらく記事を読んでいた。
犯行は夜に集中している。被害者に共通点はない。男も女も、老人も若者も。凶器はナイフ、または鈍器。遺体の損傷が——
新聞を閉じた。
台所に行って、お湯を沸かした。
ピーターの洗いかけの上着が、椅子の背にかかっていた。
袖の折り返しのところが、少し黒ずんでいた。
泥かしら。
私はそれを手に取って、洗面台に持っていった。水につけると、薄く、赤みがかった色が広がった。
手が、止まった。
でも、次の瞬間にはもう動いていた。石鹸をつけて、ごしごしとこすった。水が排水口に流れていった。赤みは消えた。
お湯が沸いていた。
私はお茶を入れた。
何も、考えなかった。
考えないことが、そのときの私にできる唯一のことだった。
六 ピーター
アウグスタは賢い女だ。
私が最初に惹かれたのも、そこだった。美しいとか若いとか、そういうことより、彼女の目の奥にある静かな知性。彼女は多くを語らない。でも見ている。いつも、すべてを。
だから私は彼女に嘘をついたことがない。
正確に言えば——嘘をついたことはない。ただ、話さなかっただけだ。話さないことと嘘は違う。そう思っていた。長い間、本当にそう思っていた。
ある夜、寝室で彼女が本を読んでいた。私が横に寝転がると、彼女はページから目を上げずに言った。
「ねえ、ピーター」
「なんだ」
「あなた、幸せ?」
天井を見た。染みが一つあって、それはずっと前からあって、形がヒキガエルに似ていた。
「幸せだよ」
「本当に?」
「本当に」
彼女はページをめくった。それ以上何も言わなかった。
私は目を閉じた。
幸せだ、という言葉は嘘ではなかった。この部屋で、この女の隣で呼吸しているとき、私は確かに何かを感じる。それを幸せと呼ぶことへの異論は、私の中のどこにもなかった。
ただ——
外の何かが、いつも私を引っ張った。
昼間、工場で機械の音を聞きながら、私の中に夜の地図が広がる。あの路地、あの橋の下、あの街灯が切れた区間。地図は勝手に描かれて、消えない。それが私の作りだった。アウグスタへの愛と、外への衝動は、私の中で矛盾しなかった。二つの川が、決して交わらずに並んで流れているように。
彼女の寝息が聞こえた。
私は静かに起き上がり、コートを羽織った。




