バニーの街で欲を出せ
バニーの街に到着した勇者一行。
今から入ろうとしている建物を前に、マネの勇者を見る目は少し変わった。
「今からね、ここに入ります」
「バニーガーデン……可愛いうさぎさんがたくさんいるんですね!」
「勇者様、今からでもここに入るのはやめましょう。リウに悪影響よ」
マネはリウに愛着が湧いていた。
まだ出会って1週間程度ではあるが、自分は持ち合わせないリウの純粋さに既に心を打たれたのだろう。
「マネちゃん、私勇者様の行く場所ならどこへでもついて行くよ!」
「マネ、男には行かなきゃ行けない場所ってのはあるから」
そうして、マネは諦めてバニーガーデンへと足を踏み入れた。
「バーニバニバニ!」
早速バニーガーデンへ入ると、そこにはバニバニと騒ぐうさ耳を付けた王様の姿があった。中央の開けた特等席に4人ものバニーを座らせているので直ぐに目に入った。
「わー、王様久しぶり!」
勇者は久しぶりに見た気がする王様に手を振りながら駆け寄る。感動の再開だ。
「……お前は!なぜここに……、椅子と王冠を返せ!」
先程まで色々と大きなバニーガールに囲まれて鼻を伸ばしていた王様だが勇者を前にまた違う意味で顔を赤くする。
「勇者様、泥棒は犯罪よ?」
「うーん……でも、もう売ったから返すも何も無いんだよねぇ。王様ごめんね?」
「うーん、じゃあ死刑!」
勇者は2度目の死刑宣告を受けた。
「いや、これでも俺ちゃんと勇者してるんですよ?道中の危ない魔物を倒してお金に変えてるし……世界救うんだから王冠と椅子の1つくらい安いもんだろ!!」
勇者は逆ギレする。実際に風龍夫妻の喧嘩や巨大パンダの問題は解決しているので文句を言われたくないのだ。
「良くない!何も良くないぞ!」
「クスクスクス」
「誰じゃ!今笑ったの」
勇者と王様の会話に何者かの笑い声が聞こえたかと思えば、目の前に2頭身の子供がいる
「ボクは四天王の1人!欲望のヨー!これでも喰らえー」
なんと、目の前に突然現れた魔物は四天王の1人だったらしい。それが王様に向けて魔法を放った。
▶ヨーは王様と勇者に向かって魔法をかけた
王様は欲望をさらけ出し全裸となった
「キャー変態よー!」
「魔物もいるわ〜」
「逃げろ逃げろー」
魔物と全裸となった王様に怯えた店のバニーガールや客が騒ぎながら逃げていく。
「ぐへ……ぐへへ、女をよこせぇぇ!」
王様は痴態を見せびらかせている。そんな様子がみていられないのか、はたまた魔法をくらったか勇者は顔を伏せているようだ。
「……」
勇者は無言になっている。
「勇者様の欲望……大丈夫かしら」
「お、お師匠大丈夫ですか!」
動かない勇者を前にリウが近づこうとするとヨーが立ちはだかる。
「おい!このボクを忘れるなヨー」
「邪魔!」
▶リウの昇給拳(龍)
ヨーは倒れた
かけよる邪魔をしたヨーはリウの一撃で瞬時にやられた。魔法は強くとも耐久はぺらぺらだったらしい。
「お師匠!大丈夫ですか?」
「……大丈夫、うん、大丈夫」
勇者はどこか震えているように見える。
「π……π……」
王様はπを求め身体を震わせている。
「ちょっと、このオジサン術が解けてないみたい」
王様がマネを求めゾンビ歩行で歩み寄ってきた!
「ππ!」
▶マネのゲンコツ
王様は意識を失った
「あら……王様相手にやっちゃったわ」
マネは自己防衛をしたのだ。何も悪いことはしていない。
「まぁ、いいんじゃないかな」
いつの間にかケロッといつも通りに戻った勇者もそう言っている。
「お師匠の言う通りですよ!」
「そうね」
◇
「……ワシは一体何を」
ようやく意識を取り戻した王様が辺りを見渡す。
「四天王の1人に操られてたんだよ。で、俺が助けてあげたの」
そんな王様に心優しい勇者は説明した。
「あら、勇者様はなにかしてたかしら?」
「うーむ、それにしてもこんな場所に四天王が……思っていたよりも魔物の進行は進んでいるようじゃな」
そう、こんな街の一角で四天王が現れたのだ。王様も危機感を覚える。
「そう!王冠がどうとか言ってる場合じゃないんだよ!だから俺がやったことも許して」
「……うむ、それは許さないが助けられたのも事実じゃ。王冠と椅子については世界を救うことでトントンということで妥協しよう。だから世界を頼んだ」
王様は勇者一行に頭を下げた。
「うん」
▶勇者と王様は和解した
「そういえばリウって魔王討伐まで着いてくるの?」
バニーガーデンから退室した勇者はリウに確認をする。
「もちろん!私はお師匠について行きますよ」
「いい弟子だなぁ……マネさんもそう思いませんか?」
勇者は最後まで着いてきてくれなさそうなマネの方へ顔を向ける。
「はいはいそうですね、魔王討伐頑張ってください」
しかしマネはドライであった。
「はーい……というかバニーを堪能出来て無いや」
「お師匠、私がバニーさんやりますよ?」
可哀想な勇者にリウがそんな提案をする。
しかし流石の勇者も迷っている様子。
「弟子にやらせるのはちょっと……」
「遠慮しないでください!ほらパフパフ」
「パフパフ」
だが勇者は要望に弱かった。
「この人に着いていくの、間違いだったかもしれないわ」
ついに四天王の1人を倒すことに成功した 勇者一行のハーレム旅はまだまだ続く―――




