表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者様は抑えられない!〜世界を救う勇者は好きに生きる〜  作者: ゆずリンゴ
第三章 この世界は定められている

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

44/68

元上司を部下にするのは気まずすぎる

 闘技場を後にし、早3日。未だ意識が目覚めないサンを片手に、ファイターストリートを目指し歩く。


 ……そうして長く歩幅を合わせ歩いていると、最中色々な事が頭に浮かんでいた。


 1番にフィリを置いてきてしまった事。


 元々連れていかないことは覚悟していたが、それが予想以上に自分の心を削った。


 フィリはあれからどうなった?

 きっと俺がいなくなったからシールドさんが引き取ったとは思いたい。あの人なら優しさも強さもあるからフィリが不幸な目にあうことは無いだろうから。


 そして、もしも何かの奇跡が起きてフィリの記憶が戻っていたら……どう思うだろうか。

 ……いや、頭が痛くなる事は今回は忘れよう。


 次に、サンだ。こいつもヨー同様に丸め込めないだろうか。


 別に情が湧いた訳ではないが、少なくともヨーは人間を嫌う事情があって、それが襲ってくる理由だった。


 サンも事情によっては味方に引き込めるかもしれない。


 これから遺跡で捕まえるボブからもフィリアさんとヨーを守らないといけない。


 それならば、サンを味方にしてボブ一体に注意を裂けるようにしたい。……そう思っただけだ。


 ◆


「ここがファイターストリート……」


 闘技場の次に向かったのは、ファイターストリートという武道家の方が住まう街でした。


 こちらを照らす太陽がとても暑い。頭に被った「ウィンプル」のお陰で多少はそれも和らいでいるとはいえ、それでも汗が額に滲む。


「暑いヨー!喉乾いた!」


 ヨー君もその暑さに泣いているみたい。


「俺も出来ればそうしたいけどサンのせいで店に入りにくい。第一、魔物を担いでるせいで既に変な物を見る目で見られてるし」


 彼の言う通り、実際に今の私たちは明らかに異様。


 まず、どうして道中の魔物はみな排除しているのになぜ四天王の2人は連れていこうとしてしているのでしょうか。


 ……彼から話さない以上、聞くことはしようと思わないけれど。―――と、道を歩きながらそんな事を考えている時だった。

 街の中で大きな悲鳴が鳴り響いた。


「―――うわぁ!魔物だぁ!」


「パンッパンにしてやるパンー」


 なに?あの魔物。とても大きい魔物が人を襲おうとしている。


「昇給拳!」


 どこからか現れた女の子が巨大魔物を吹き飛ばした。


「パン……パンパンパン!」


「ヤバいヨー!あの魔物怒ってるヨー!」


 攻撃を放った拍子に体制を崩してしまった女の子。そこへ起き上がった魔物が攻撃をしようとしている。


 そして、私が隣にいたはずの彼の方を見るけれどそこに姿はなく―――


 次の瞬間にはドンッ!という大きな音と共に魔物はその場で倒れた。


「パンッツァー……パン」


 す、すごい……あの大きな魔物を一撃で。


 ……あれ、さっきの女の子が目を輝かせながら彼の手を掴んで何か話してる?


 それで彼が首を横に振って……というか右手に四天王の魔物を持ったままです。


 え、女の子が四天王の魔物を持って振り回し始めた。どうして!?


「フィリア固まってどうしたんだヨー?勇者の所にいこうヨ」


「あ、ごめんないさい。驚いちゃって……それじゃあ行きましょうか」


 ◆


 ―――咄嗟の判断だった。現れた巨大パンダ、襲われるリウさん。そして片手にはサン。


 こいつを置いて加勢するかと悩んだ結果、

 次の瞬間にはサンを振り回して巨大パンダを攻撃していた。


「あの……先程の技、凄かったです!感服しました!」


 技…?サンを振り回しただけだから技も何も無いと思うんだけど。


「私の師匠になってくれませんか!」


「え」


 いや、え?なんだこれ。知らない流れだ。


 以前リウさんの父親が怪我をする前に到着した時は旅の同行を申し出るだけだったはずだ。


「ダメ……ですか?」


 ダメもなにも師匠……?


 つまり、リウさんが俺の弟子になるって事だよな。リウさんが?


 初めて会った時は俺よりもずっと強くて、一緒に修行もしたリウさんが?


「ごめんなさい」


「そこを……どうか!私、もっと強くなりたいんです!」


 ……俺は迷った。リウさんは普通に強いのだ。


 それこそ父親が負傷してた時のリウさんならサン以上、今でもサンと十分に戦える強さを有している。


 旅の一員として連れていのはアリだ。


「その武器を扱えたら認めて貰えますか?」


「……()()?」


「……!私、やって見せます!」


 待って捉え間違える。肯定した訳じゃないんだけど。あ、サン取られた。しかも振り回し始めた。


「えいっ!えいっ!どうですかお師匠?

 私、やれます!」


 ……もうお師匠呼びだし。でも、なんだろう……なぜか胸がソワソワする。師匠呼びが意外と嬉しいのか?


「勇者何してるんだヨー」


「ちょっとヨー君、走ったら危ないですって……」


 あ、ヨーとフィリアさんが来た。


「え、勇者……?お師匠って勇者様なんですか?」


「あ、はい」


「すごい……勇者様に救って貰えたなんて!しかもそんな人がお師匠に」


「まだ師匠になるとは…」


「お師匠……ダメなんですか?」


 そんな、悲しそうな目で見ないでくれ。


「あの……なんだかよく分からないんですけど、可哀想ですしなってあげたらどうですか?」


「なってやったらどうだヨー?」


「……なります」


「やった!!お師匠これからお願いしますね!」


「はい」


 ▶リウが仲間になった


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ