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勇者様は抑えられない!〜世界を救う勇者は好きに生きる〜  作者: ゆずリンゴ
第2章

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22/68

終わらない(2)

リウさんと別れ、僕らは武道砂漠へと向かった。


 ここに来て今更ながら僕とフィリにある大きな違いを実感する。


 それは―――純粋な戦闘能力。


 僕は前回身につけた力を受け継げているけどフィリはそうでは無い。


 フィリは後方からの魔法攻撃でのサポートがメインだから頭を使ってこない魔物との戦闘では大きな問題は起こらないけれど、問題はボブや雪の森で会った四天王だ。


 あいつらのような知能のある魔物であれば、フィリを先に狙ってくるかもしれない。

 なら、その時が訪れるまでに少しでもフィリがを強くするんだ。


 その上で僕自身もフィリを守る。絶対に。


 ◇


「―――ウォォァォォォォオォ!誰か助けてくれぇぇぇぇ」


「シンニュウシャハイジョ」


 ▶勇者の攻撃

 ロボットはボロボロだ


 ▶フィリの攻撃

 大きな炎の火球がロボットを襲う

 ロボットは燃え尽きた


「───お、おい!お前らすげぇなぁ!」


 2度目のビルさんだ。

 前回は捨て身の爆発で……今回はそうはさせない。


「俺はトレジャーハンターのビルだ!さっきはトラップ起動させちまったみたいでよォ……助けてくれてありがとな!」


「いえ!それであのビルさん……よければ、一緒にこの遺跡の秘宝を探すの手伝ってくれませんか?」


「いいぞ!むしろお前たちみたいな強いやつが一緒に来てくれるなんて心強え!」


 ▶ビルが仲間になった


「あのビルさん……秘宝の事なんですけど」


「おう」


「実は大きな問題があって」


「ん?トラップのことか。それなら俺のスキルでなんとか───」


「いや、そうじゃなくて秘宝を取るととんでもない化け物が出るですよ」


 ボブは手強い。今回の旅を通して僕も強くなったけど……それでも互角がいい所。

 2人を守ることを考えるとなんなら不利。

 だからこそ、あらかじめ対策をとりたい。


「化け物?そいつは確かなもんか?」


 ……まぁ、信用して貰えるかは別の問題なんだけどね……


「それに、さっきの戦いからお前らが負けるような化け物なんているのか?」


「います」


「それは確かな事か?」


「はい、確かな事です」


「じゃあ、どうにかしねぇといけねぇな!」


「え、信じてくれるんですか?」


 あまりにも呆気なく信じて貰えた……。


「あ?あんたが信じてくれって言ったんじゃねぇか」


「まぁ、そうですけど……」


「確かに証拠はねぇし、信じるには値しねぇけどな!だけど命の恩人の言うことだし、何より簡単に情報を疑ってちゃ、トレジャーハンターなんかになってねぇさ」


「……ふふっ、確かにそうですね」


 そっか、ビルさんはこういう人なんだな。


「ところで、秘宝を狙ってる事はあんたもトレジャーハンターかなんかのか?」


「いえ、勇者です。それで、この子は一緒に旅をしているフィリです」


 僕の紹介に合わせてフィリが頭を下げる。


「勇者!?そりゃあ強いわけだぁーって、

 勇者様でも勝てないような奴が出るってのか!?」


「はい、四天王のボブって奴なんですけど、とんでもない強さで」


「四天王……?勇者様を疑う訳じゃねぇけど、なんでそんな詳しい事が分かるんだ?」


「ここに来るのが2回目だからです」


「へ?どういうことだ?」


「そのまま、ここに来るのが2回目なんです。僕は死んだら旅をやり直せる力があって、前回はここでビルさんが……」


 僕の言う言葉に、流石のビルさんも頭を抱えている。

 当たり前の反応だ。僕がビルさんの立場なら一つも信じられないような事しか話していないんだから。


「その感じ俺……死んじまったのか。

 まぁ、こんな無謀なことやってたらまともな死に方はしないと思ってたが四天王とかいうやつに……」


「いえ、ビルさんはボブを巻き込んで自爆しました」


「あちゃぁー自爆か。まぁ、我ながら男らしい散り方だな」


 ……それでもボブは倒せなかった。

 それどころかあの爆発に巻き込まれフィリとソルドさんが大きな損傷を負った。


 まぁ、これは言わない方がいい。


「それで対策なんですけど……ビルさんって爆弾以外に持ってるものってないですか?」


「爆弾以外に……それだと小型の爆弾に追跡型爆弾、後は目眩しの爆弾に、この地図だな」


 ……爆弾ばっかりだなぁ。


「おい、なんか呆れてんな!?こう見えてもこの地図凄いんだぞ?」


「そうなんですね」


「この地図は秘宝の1つで、初めて行く遺跡でもその構造が分かっちまうんだ。この地図と俺のスキルがあれば、どんなお宝もちょちょいのチョイよ!」


「それは本当に凄いですね」


 ……そんなに凄いのになんでトラップに引っかかったんだろう。


「地図といえば、この地図がないとこの遺跡なんかはほぼ確実に通り抜けられないだろうな!なんせ5分ごとに秘宝のある部屋以外の遺跡の構造が作り変えれてるみたいでな。その癖に遺跡の中は広いったらありゃあしないから相当に運が良くねぇと秘宝の部屋には辿りつけねぇんだ」


 ……となると、仮に次以降があるとしてもビルさんは絶対に必要になる。


「ところで、結局ボブってやつはどうするんだ?」


「……どうしましょうか」


 ◇


 頭を悩ませた結果、煙幕を利用してボブの隙をついて攻撃───というなんとも単純な事をすることになった。


 ……本当はもう少し思考を巡らせたかったけどそれは出来なかった。仮に巨大パンダのようにかけた時間によって未来が変わる可能性があるから。


 どういう時に変わるか、まず変わるかも分からないけど早く来たのにビルさんと出会った事を踏まえると変わるのは、『ビルさんと出会ってから』だ。


 つまり、長考した結果ボブが先に秘宝を奪っており───なんていう可能性を否定出来なかったがために下手な作戦しか考えられなかった。


「これがエリクサー!」


 そうビルさんが言った時。


(シュッ!)

「ふっ、人間にこの秘宝は渡さないぞ」


 ▶瞬足のボブが現れた


 ボブが来た。


「ボブ!エリクサーを返せ!」


「そう、俺ちゃんこそが瞬足のボブ!って俺ちゃんってもしかして有名なのぉ?」


「いいからエリクサーを離せ!」


「そうだ!おめぇなんかに秘宝はもったいねぇ!」


 フィリも頷いている。


「はぁ?俺ちゃんが先に取ったのに文句?

 まさか 早く死にたいのか?」


 ▶ボブの攻撃

 高速のパンチが三連続で飛んできた

 しかし勇者がビルを庇った


「死なせない!お前にはもう負けない!」


「ふーん……早くは終わらせられないかもねぇ」


 ……さぁ、ここから上手く作戦をやるしかない。


「ボブ!エリクサーを元の場所に置け!」


「嫌だね断る!」


「それならよぉ!勝負して、勝った方がエリクサーを取る!それでどうだ?」


 前回、ビルさんの苦肉の策に乗ってきたことを考えるとボブは挑発に弱い。

 エリクサーを守りながら作戦を実行するにはこれしかないけど……どうだ?


「ふーんつまらなくはない……まぁ、乗ってやってもいいかなぁ。でも弱いやつは早く終わらせちゃう!」


 ▶ボブはエリクサーを手放した


「これでも喰らえ!」


「あ?」


 ▶ビルの煙幕

 ボブの視界が閉ざされた


 ▶フィリの攻撃

 凍てつく氷がボブを包む


 ▶勇者の攻撃

 しかし、ボブには当たらない


「なんで……!?」


「残念!目眩し使っても結局避けるの間に合うんだなぁこれが!今度はこっちの番!」


 ▶ボブの攻撃

 5連続の高速パンチがビルを襲う

 ビルは吹き飛ばされた


「痛え!」


「ビルさん!」


 ダメだ……また同じだ。


「だけどよ、この瞬間にお前をぶち倒す手段が思い付いたぜ!」


「なんだと?俺ちゃんを?寝言は寝て言わせてやる!」


 ▶ボブの高速移動

 ボブはビルの前に移動した


 ▶ビルの煙幕

 またしてもボブの視界は闇に包まれた


「無駄な足掻きだな!」


「そうだな、これから足掻いてやるよ!」


 ▶ビルは逃走した


「え、ビルさん!?」


「すまねぇ!ちょっと待っててくれ!」


 追いかけるべきか……?

 でも、ビルさんがいないのに無闇に動くとトラップが───トラップ?まさか!?


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