表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍重版】契約婚ですが可愛い継子を溺愛します【コミカライズ進行中】  作者: 綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢をよろしく
第五章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

723/806

611.ユリアーナのお願い

 お絵描き部屋に関しては、一時保留とした。だって作っている間に、ローズがお絵描きに飽きるかもしれないのよ。レオンは一つのことにじっくり取り組む子だけれど、ローズはすぐに飽きる。しばらく夢中になって集中したあと、突然やめてしまうの。一度やめたら、なかなか戻ってこないわ。


 すでに粘土遊びで経験したので、その話をしてヘンリック様に待ってもらった。すでに使えそうな部屋を選定していたと聞いて、驚いたわ。行動が早いところは評価できるけれど、子供のために暴走する部分は反省してもらわないと。


「たんれん、する!」


 騎士達が訓練する広場の脇で、レオンとランドルフは汗を流すのが日課になっていた。午後のお昼寝前に体を動かすの。送り出そうとしたら、エルヴィンがついて行った。運動が嫌いなあの子が、どうしたのかしら?


「お父様、理由をご存じ?」


「……領地でな、仲良くなった子がいるんだが」


「ええ」


「その子が強い男が好きと言ったらしいぞ」


 男の子って短絡的ね。強いの意味が、どこにかかるかわからないのに。数字に強いや音楽に強い、の可能性もあるのよ? まあ、鍛えて体力をつけるのはいいことだわ。止める理由はないので、たくさん運動してくればいい。


 車椅子に乗って、窓際へ移動した。今日は日差しが柔らかくて、窓越しの日向ぼっこが気持ちいいの。用意してもらった椅子とテーブルを使い、ゆっくりと寛いだ。レオン達のお昼寝も、窓際がいいかしら?


「お姉様、失礼するわ。お父様が来ている?」


 入ってきたユリアーナは、室内用のワンピースではない。どうやら出かけるか、誰かが訪ねてくるようね。きちんとした裾の長い服だった。


「ええ、こちらよ」


 ほっとした顔の彼女は、椅子に座るお父様の前で会釈した。侍従が運んだ椅子にお礼を言って腰掛ける。礼儀作法はきちんと学んでいるようね。


「お父様、オイゲンが来るから会って!」


「ん? 構わないよ。いつだい?」


「これからよ」


 あら、もう呼んだのね。先日、何か話があると言っていたわ。手紙を書く予定だったけれど、来ているなら丁度いいと考えたみたい。お父様が私に「何の話だ?」と目で尋ねる。残念ながら私も知らないの。首を横に振ってわからないと示し、二人でユリアーナを見つめた。


「何かあったの?」


「少し先の話よ。ティール侯爵家の別荘に行きたいの。オイゲンが、夏の間は別荘に行くと聞いたのよね。同行するにはご家族の許可が必要よ、とハンナ様に言われて」


 中途半端に言葉を切って、へへっと笑う。この顔はガキ大将だったユリアンに似ているわ。悪いことをして叱られたとき、誤魔化す表情にそっくり。


 お父様はどう答えるか、想像がついちゃったわ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ