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【書籍重版】契約婚ですが可愛い継子を溺愛します【コミカライズ進行中】  作者: 綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢をよろしく
第五章

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597.魔法の解ける呪文が必要?

 夕飯までゆっくり二人で過ごし、皆で食事をする。オイゲンと出かけていたユリアーナが合流し、ローズの黒髪を見て固まった。どうしましょう、話していなかったから……。何を言うのか、どきどきする周囲をよそにユリアーナは「うわぁ、素敵ね」と笑った。


「ローズちゃん、黒髪も似合うわ。すごく可愛いわよ。お姉様や私と同じ金髪もいいけれど、可愛いと何色でも似合うのね」


 いっぱい褒めてもらい、ローズはにこにこと笑顔になった。


「あんね、まほー!」


「まほうなの!」


 レオンも付け足すが、意味が伝わらない。突然、魔法だなんて言われても困るわよね。食事の席で簡単に「今日だけの魔法で、お風呂に入ったり手で触ると戻っちゃうの」と伝えた。察しのいい子だから、それだけで理解してくれたわ。


「一緒にお風呂入りましょう。魔法が解けるところ見たいわ。きっと、黒髪の色が流れていくのよ」


「……うん」


 ローズは黒髪が気に入っているので、色が戻るのは複雑そう。でも最初から説明して納得した上での黒髪だもの。ごねたら説得が必要かと思っていたら、意外にも頷いた。


「その黒髪の色はぐるりと回って別の子に魔法をかけるんだわ。素敵ね。ローズちゃんみたいに喜ぶ子が増えるの」


 ふと、昔読んであげた物語を思い出した。魔女が最後の魔法を残すけれど、その魔法は未完成だった。だから月の光に乗っていろんな人に奇跡を起こす。そんな物語だったわ。あれをアレンジしたのかしら? ユリアーナの話に納得した様子で、レオンが「しゅごい」と呟いた。


 レオンは言葉がだいぶ上手になった。感情が高ぶったり他のことに気を取られたりすると、どうしても昔のように崩れてしまうわ。公爵家嫡男としては直すべきだけれど、可愛いと思ってしまう。ちらりと確認すれば、隣のヘンリック様は気にした様子がなかった。


 賢いランドルフが一緒にいるから、すぐに直ってしまう。ローズも「しゅごぉい」とお話に喜んでいる。目を合わせて「ありがとう」と声に出さず、ユリアーナに伝えた。にっこり笑うから、伝わったみたいね。


 美味しく頂いた夕食のあと、往生際の悪いローズがお風呂を遅らせようと逃げ回る。絨毯の部屋を走って追いかけっこが始まり、最後はレオンに手を掴まれて諦めた。


「僕、いちゅ……いつもの、ろじぃがいい」


 丁寧に言い直したレオンに頷き、ローズの態度が一変した。


「はぁく! おふよ!」


 お風呂で早くいつものローズになりたいの? ふふっ、本当に猫みたいな子ね。自由で我が儘で、そこが可愛いの。大好きなお兄ちゃんの言葉一つで、金髪のお姫様に戻ってくれるらしいわ。ユリアーナがさっと手を繋ぎ、お風呂に連れて行った。


 ……黒髪も似合っていたわね。ウィッグとか、何か考えてみましょうか。

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