18.(ランドルフ)父上を助けないと!
やらかしました。リースフェルト公爵令嬢の目線で、バルシュミューデ公爵家の子供としての話を書いてしまったので、ランドルフに書き直します。ペコリ(o_ _)o))
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父上がやらかした。一瞬で空気が変わったことに、恐怖を覚える。ほのぼのしていたお茶会の雰囲気が、ぴりりと引き締まった。
女性にとって年齢は、口にしない公然の秘密。それなのに、年齢順に贈り物を選ぶ? それは戦争が勃発するほどの危険な行為だ。子供達は幼い子から選べばいいが、大人は別のルールを適用するべきだった。でも口にしてしまった以上、今さら訂正もわざとらしいか。
母上にも睨まれ、おろおろする父上を見ていられない。ここは俺が助け舟を出す場面だな。
「子供はカールハインツ陛下まで、でした。大人はカードゲームで順番を決めるのはどうでしょう。そのほうが公平だと思います」
本音を言えば、公平さより揉めないことが大事。あとで「あの時に」と遺恨を残すのもまずい。となれば、カードに運を託すのがいいと考えた。用意されたカードを混ぜて裏にしておいて、カードの強さで弱いほうから順番に贈り物を選んだら、角が立たないはず。
「あらあら、ランドルフは賢いのね」
王太后マルレーネ陛下のお褒めの言葉に、立ち上がって優雅に一礼する。誉め言葉への返礼だ。話を聞いていた侍従がカードを用意した。カードを混ぜる役は、レオン様とルイーゼ姫様が立候補する。
「こうして、裏にしたまま混ぜてくれ」
少し砕けた口調で説明し、絨毯の上に裏向きのカードを散らす。枚数は人数より多くして、最後の人も選べるようにした。これなら引いた順番で不利にならない。
「うん!」
「いいわ」
二人とも張り切ってカードを混ぜる。勢いあまって、時々裏返るけれど……そっと戻して中に返した。すごい勢いでカードをかき回す二人は夢中になって、当初の目的を忘れている。ぐるぐる回す遊びに変わっていた。
「レオン、ルイーゼ様も……もう終わりですよ」
アマーリア様が柔らかく止めてくれたので、カードが折れる前に終わった。ほっとしながら、数字と記号が入ったカードを綺麗に並べる。横並びになったカードを、一人ずつ引いた。父上達は、夫人からどうぞと譲る。
促されて最初に引いたのは、王太后陛下と母君のベッティーナ様。アマーリア様に続いて母上、リースフェルト公爵夫人まで手元にカードを持つ。ここからは素直に年齢順にしたようだ。ケンプフェルト公爵、リースフェルト公爵、父上の順番だった。
父上とリースフェルト公爵は同じ年なのだが、父上のほうが数か月早く生まれたらしい。手元のカードを絨毯の上に開いていく。意外な結果だけれど、あれ以上騒動が大きくならなくてよかった。




