プロローグ
あらすじにも書きましたが、この作品は、アンガーマネジメントを解説するものではありません。
アンガーマネジメントにご興味がお有りの方は、日本アンガーマネジメント協会など、専門の機関をご利用下さい。
「おめでとうございます!
アンジーさんのジョブは『アンガーマネジャー』、ジョブスキルは『アンガーマネジメント』、希少性は何と最上級のSSSですよ!」
「はぁ!?」
思わず素っ頓狂な声が出てしまう。
『アンガーマネジメント』!?
「あ、あのう、神官様。
うちの娘のジョブが珍しい事は分かったんですが、それは一体、どんなジョブなんでしょうか?」
付き添いをしてくれている父リードが神官に尋ねているが、アンガーマネジメントが何かは、前世持ちの私には分かっている。
「も、申し訳ありません。
SSSは、世界で初めてのジョブを示しますので、内容は分からないんです。
でも、本人には分かる、と聞いていますので……」
しどろもどろの神官さん。
アンガーマネジメントは、怒りの感情をコントロールして、健全な人間関係を作り上げていくための技術だ。
前世では大変重宝した。非常にお世話になった。
その経験を引き継いで転生した今世でも使っていくだろう。
でも、生まれ変わったここは、剣と魔法のファンタジー世界。
集落の外はモンスターに溢れ、ただの村人であっても戦う力が必要だ。
教会に行ったりしないと確認出来ないが、ゲームの様なステータスもある。
この世界では、16歳になると教会の神託で「ジョブ」を一つだけもらう事が出来る。
私の母の若い頃みたいに、ジョブ『魔法使い』で得られる「ジョブスキル」の『魔法』を使って冒険者になったり、幼馴染の姉の様に、『付与士』の『付与術』で魔道具士になったりして生活していくのだ。
そんな世界でもらったジョブスキルが、私だけ『アンガーマネジメント』!?
それ、前世の経験に含まれてるスキルだよね!?
読んで下さってありがとうございます。
よろしければ、最後までお付き合い下さい。
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