君と探す夏
新章です。
こっからこっから
自分の部屋。勉強机に向かって独り。学校から出された夏休みの宿題というものに、無心にも取り掛かっている。
「ねえー!宿題ってなにー?私が出来るわけないじゃん!私たちなんでこんなことさせられてるの!」
あー、そうだ。一人じゃなかったな。
「なら答案用紙見て進めればいいだろう?」
「はあー?何も考えないで答えわかっちゃったら意味ないじゃん!楽しくない!」
「宿題を楽しもうとする奴は初めて見たよ」
「違う!教えてって言ってるの!」
「嫌だよ、なんで僕が結菜に教えないといけないんだよ」
「だって人間に成ったばかりなんだから!なんもわからないよ!」
進まない宿題に嫌気がさす。
独りならそんな事もなかったし、独りならもう数学の宿題は終わっていた。
君が来てから思うようにいかないことばかりだ。
どうして僕は、こんなことを望んでいたんだろう。
「進藤が疑ってたよ、結菜のこと」
手を止めて、天井をじっと見ながらつまらないことを君に聞く。
「なんのことかな?私何かしたかしら?」
「前のことに決まってんだろ!」
惚ける君に面白おかしく突っ込んだ。
よろしくお願いします




