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僕らは浅瀬で恋をする  作者: 秋乃しん
2/196

正体不明

よろしくお願いします。


よろしくお願いします。


  

 「うーわっ!!!」


驚きが後からやってくるのは、唐突として現れたと言う事実と、目の前の少女の姿のせいだった。


「ちょっ!なんでそんな離れるの!私は怪しい人じゃないよ!人でもないけど…」


面白くもないことを言う目の前の存在。

僕の通う高校の女子生徒が着るセーラー服姿で現れたロング髪の少女。故に、その存在の胴体までは何事もなかった。なのに、スカートを通り過ぎた下半身からだ。それが問題だったんだ。

 白い肌な少女の脚は、浅瀬の透明な水に馴染んでいる。馴染み過ぎていた。


「く、くるなぁー!バッ、バケモノ!近づくな!」


僕に文句でもありそうな不満気な少女の表情と、無防備にも水に流れて近づいてくる様は、この街で一生過をごすと言う根強い僕の心を簡単にへし折っていた。


「ちょっ、まってよ、話そ!話せばわかるから!」


「だまれぇー!バケモノ!うわっ、マジでやばいから、ちょ、え?なになに?怖い怖い!はっ?脚は?うわっ!ないないない!」


手前のバケモノに対して、無意味だと理解しているけれど、混乱している脳内を巡らせた結果。距離をとって、ばしゃばしゃと、それも激しく水をかけることしかできないでいた。


「話をっ…て!海水かけんな!」


「いや!むりむりむりむり!」


見苦しいとは思うが、勘違いしないで欲しい。僕は今、ただ冷静ではないだけだったんだ。しかしこの状況で、これが当たり前の反応であり、正解だろう。


ありがとう

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