8話 そうだ、ダンジョンに行こう。
奥へ奥へと移動中。
「ね、ねえアマネ。あれ・・・」
「ん、どうしたウミ・・・は?」
ここを少し進んだところに、ドラゴンがいた。
大きさは5mくらい。わお、ふぁんたじー。(思考停止)
【ファイアドラゴン LV37】
「・・・ウミ、あれ勝てる?」
「無理」
「・・・だよなぁ」
2人でしばらくじーっと見ていると、やがてドラゴンはどこかへ消えていった。
「なあウミ」
「ん」
「世界は広いなぁ・・・」
「そうだね・・・」
もっとレベルが上がったら、あれと戦えるようになるのだろうか。
あれを倒したときの喜びとか半端ないんだろうな・・・
「アマネ、ダンジョンの入り口見つけた」
「そうかそうか、ダンジョンの入り口を・・・って、ゑ?」
ウミが指さす方向を見ると、洞窟があった。
入り口が鎖で通れなくなっているが、あれは触れるとメッセージが出て、ダンジョンに入れるように
なっている。ウミのほうをチラッと見ると、めっちゃキラキラした目でダンジョンの入り口を見ていた。
「ウミはダンジョンに入りたいか?」
そう聞くと、ウミは興奮した様子で、
「それはもちろん。だってダンジョンだよ?RPGといったらダンジョンというくらい有名なのがダンジョンだよ?私たちはまだクエストとか受けてないから、RPGらしいことはモンスターを倒すことくらいしかしてなかったけど、ここでダンジョンに入ったらそれはもうすごくRPGしていると思わない?思うよね?RPGマニアとしてここは是非とも入っておきたいところだよ。アマネだってそうでしょ?RPGマニアの血が騒ぐでしょ?だから・・・」
「ちょ、ウミ一旦ストップ!」
うちの幼なじみは、RPGのことになるとすごく饒舌になる。久しぶりにそれを体感した。
「はっ・・・」
正気に戻ったようだ。顔を真っ赤にして全力で顔を背けられた。
「ま、、まあ・・・俺もダンジョンには興味があるし、行こうか」
「うん・・・!」
ウミ の きげんが なおった !
鎖に手を当てると、【ダンジョンに入りますか? yes/no】というメッセージが出てきたので、
yesを選ぶ。すると、視界が光に包まれた。眩しっ!?
光が収まると、俺たちは洞窟の中にいた。すごい。(語彙力消失定期)
なんというか・・・
「思ってたより暗いな・・・」
そういえば、ウミは暗いところがとくいではなかったな、と思いウミを見ると・・・
「ガタガタガタガタ」
凄い震えてた。それはもう、青○のた○し並に。
なにか声をかけようとしたそのとき、
ピチャン
水が天井から落ちてきて、その音が反響した。
「ひぃやぁ!?」
ウミが悲鳴を上げて、俺の腕に抱きついた。
落ち着け餅つけ、これはVRだだだ。いや当たってる当たってるるるる(錯乱)
・・・2人して3分くらい固まる羽目になった。カップラーメン1個作れたな。