5話 ツンデレ系(?)幼なじみ
おっと、つい本音が。
「やっと始めたっていっても・・・まだ発売して1ヶ月も経ってないだろ」
「私は一昨日から始めたけど。」
マジかよ。
「って、お前も最近じゃねえか。てか鳴瀬、お金足りないって言ってたじゃん」
「そういえば使ってないお金あったな、って思いだした」
oh・・・
「それでさ、お願いがあるんだけど」
「断る」
「それでさ、お願いがあるんだけど」
「お前はNPCか!?」
なんなんだ・・・どうせ装備が欲しいとかだろ?
「あいにく、俺は始めたばっかりで装備もない。あげられる装備なんてないぞ」
「違うって、柊木どうせ魔法使いでしょ?しかもソロ」
ぐっ・・・(図星)ここは・・・嘘をつくしかない!
「魔法使いは合ってるが・・・お、俺だってパーティーメンバーの1人くらいいるし?」
「ダウト」
バレました。
「はぁ・・・だから、魔法使い1人って不便でしょ?」
ため息つかれたんだが。・・・俺のせいですねすいません。
「まあ」
「私とパーティー組まない?ってこと。」
ワタシトパーティークマナイ?・・・私とパーティー組まない?
「・・・マジ?」
「マジマジ」
「ちなみに職業は」
「魔法使い」
やっぱりな?
「まあ、本来は剣士とかと組むのが定番だけど・・・友達なんていないし」
「やめろそれは俺にも刺さる」
というか。
「・・・鳴瀬はクール系で通ってるからいいだろ」
「柊木は陰キャだからね」
「やめろ陰の者と言え」
「厨二病乙」
「(笑顔で中指スタンドアップ)」
「死ね」
・・・いつもに増して口が悪い。
「とにかく!パーティー組みたいの!属性も違うからいいかなって!どうせ火でしょ?」
「合ってるけど・・・鳴瀬は何属性?」
「氷」
「・・・ぽいわ」
「死ね」
解せぬ。
「それで・・・どうなのよ」
「俺としてはデメリットないし良いけど」
むしろさっきみたいな事故が減って良いし。
「ほんと!?」
わお、急に笑顔になるな。一瞬可愛いと思ったのは絶対内緒にする。
「ほんとほんと」
「じゃあ草原前の門集合で!!」
「あっ、ちょ・・・ゲームでの名前は!?」
鳴瀬はそのまま家を出て行ってしまった。
・・・それにしても、鳴瀬の笑顔、久しぶりに見た気がする。
そういえば、最近あまり話してなかったな・・・
さてと。
メッセージアプリで鳴瀬にメッセージ送信。
《ひいらぎ 鳴瀬、ゲーム内の名前は?》
《なるせ ウミ》
いやそのままだな。
《なるせ 柊木は?》
《ひいらぎ ・・・アマネ》
《なるせ ・・・同じだ》
ぐっ、なんか直接言われると照れくさいというか・・・なんでだ?
《なるせ じゃあ、エフオーで》
《ひいらぎ 分かった》
さて、ログインするか。