4話 おさななななじみ
距離が近くなったことで逆に当てやすくなった!
「【ファイア】」
よし、命中!ゴブリンの少ないHPは、今ので消し飛んだ。
【レベルが6になりました】
レベルアップもできたし、HPもMPも回復できた。
さあ、このままレベルを上げt
「gaaaaaaaa!!」
ゴブリンのこうげき!
「いってぇ!?」
あまねにめいちゅう!
「gaaa!!!!」
ゴブリン2のこうげき!
「あ、ちょっ」
あまねにめいちゅう!
ヤバい、魔法使いに不意打ちは辛い!!
魔法を使おうと杖を構えようとした瞬間に、ゴブリン1に殴られる。
ゴブリン1に注意を向けると、今度は2に殴られる。
・・・挟まれてるから、近接戦闘できない俺、詰んでる・・・
俺のHPは、皮肉にもさっき倒したゴブリンと同じように粉々に砕け散った。
・・・・・教会にてリスポーン。
リスポーンすると、30分間ステータスが半減するため戦闘をするのは悪手だ。
・・・・・・・・・・・・・お腹すいたし昼ご飯にするか。
ログアウトボタンぽちっ。
ご飯ぱくー。
ご飯タイム終了。両親は出張で基本的には家にいない。たまに帰ってくるけど、その日のうちに戻る。
だから、必然的に家事ができるようになった。もちろん料理も。仲が悪いわけではないので、帰ってきたときはよく話している。
ピンポーン。玄関のチャイムが鳴った。誰だろう?
「はーい」
扉を開けると、幼なじみ・・・鳴瀬海がいた。
今日は晴れているため、光が反射して腰まで伸びた黒髪が輝いているような錯覚をしてしまう。
幼なじみ贔屓なしに見ても、可愛いと思う。恋愛感情はないが。
学校に一緒に登校したりはしていないので、クラスの男子の目が厳しい・・・なんてことはない。
そんな状況だったら俺は陰の者として存続できていないだろう。
「ん、どうした鳴瀬」
「ねえ柊木。エフオー始めたんだって?」
「なんでそれを・・・ああ、空良さんからか」
鳴瀬・・・海のお母さんの名前だ。あの人、うちの母さんと仲がいいから、よく母さんの代わりに
今の状況を聞いてくるから、エフオーを始めたことも空良さんから聞いたと判断した。
「そう」
なんだろ、私はまだ買ってないのにー、という文句か?
「やっっっっと始めたんだね!!」
「what?」