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竜に育てられた最強  作者: 原案・監修:すかいふぁーむ 執筆:epina
セレブラント王都学院編

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45.藍竜深姫アイザム・グラヴィエ

「まあまあ、深姫(しんき)ちゃん。アイレンちゃんだって頑張ってるんだし、もう少し様子を見ましょうよ」

「むぅむぅ……サンサルーナは人類に甘すぎる~…………zzz」


 帰宅した途端、そんな会話と寝息が聞こえてきた。


「ただいま」

「おかえりなさい、アイレンちゃん」


 会釈してからサンサルーナの会話相手の耳元で叫んだ。

 

「グラ姉!」

「…………はっ。アイレン、帰ってたんだね。おかえり」

「今寝てただろ」

「うん、寝てた」


 悪びれもなくそう言ってのけたのは、大きなクッションにしがみついたまま寝ぼけ眼を向けてくる藍の衣を纏った少女。

 グラ姉こと“藍竜深姫(あいりゅうしんき)”アイザム・グラヴィエだ。

 こんな()()でも竜王族の『永眠』を管理する七支竜のひとりだったりする。

 

「はいはい、グラ姉は寝てないよ。そんなことより母さんと何を話してたのさ」

「それはもちろん、ボクの睡眠についてだよ~……」

「あらあら、全然違うわ。深姫ちゃんは眠りを妨げる人類はみんな滅ぼした方がいいって言ってたのよ」

「違わない。睡眠はすべてに優先するんだよ。ボクの命よりも大事なんだから。なのにあいつらボクの眠りを邪魔するんだもんね……許せないよね。みんな死ぬべきだと思うな~……zzz」


 また寝た。

 いいや、寝かせておこう。

 どうやら、いつもの世間話みたいだし。


「そういえばミィルはどこ行ったの?」

「アイレンちゃんのことを待ちきれなくて、その辺に遊びにいったわ。蜜パイがもうすぐ焼きあがるから匂いで戻ってくるとは思うけど」

「…………はっ」


 あ、俺とサンサルーナの会話を聞いて勝手に起きた。


「グラ姉はそこで寝てていいよ。もうすぐパイもできるし」

「いやいや、まだ報告が済んでなかったから一応頑張ろうとね……」

「報告?」


 そういえば師匠がそんなことを言ってたような。


「そそ。また森に賊が来てるって眷属竜から知らせがさっき入ったんだ」

「えっ!? 賊って……冒険者がまた来たってこと!?」

「あらあら、大変ね」


 サンサルーナが頬に手を当てながらと暢気(のんき)にコメントした。

 っていうか何もないのにグラ姉が起きてくるわけないと思ったけど、そういうことか!


「また慰霊殿を荒らそうとしてるとか?」


 慰霊殿は大昔の戦争で亡くなった竜王族や竜の墓所だ。

 あそこもダンジョンになっていて、人類裁定が始まった後は魔物が放たれて侵入者を迎え撃つ手筈になっている。

 だけど、グラ姉は億劫そうに首を横に振った。


「んーん……方角的には向かってるのは寝所のほうかな……」


 えっ、あっちには師匠が……。


「いや、待って。グラ姉基準でさっきってことは……」

「そうねえ。もう結構前になるんじゃないかしら」


 のんびりしたサンサルーナの相槌に思わずはっとした。

 事態をより正確に把握するためにグラ姉を揺り動かす。


「グラ姉!」

「…………はっ! やめてよねアイレン、温厚なボクでも何度も起こされるとさすがに殺意湧くから」

「今は寝るときじゃないでしょ! 寝所はグラ姉の管轄なんだから! 前みたいに眠らせて捕まえられるだろ!」

「へーきへーき。ディーロンには最初に伝えたし、侵入者が近づいてくるって教えたら本人もやる気満々だったし。賊は放っておけばいなくなる。そうすれば静かになってまた寝れる…………zzz」


 うわっ、師匠はもう知ってたのか!

 だから寝所にいたんだ!


「ごめん母さん、俺ちょっと行ってくる!」

「いってらっしゃい。パイが焼けるまでに帰るのよ」


 サンサルーナに見送られながら家を飛び出すと、闘気を全開にして一気に寝所まで駆け抜けた。

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「お前はサボってばかりいる!」と勇者に追放されたけど、俺のバフ抜きで大丈夫なのかな? ~全部が全部もう遅い。勇者を見限ってついてきた仲間たちは俺の『全自動支援』スキルで世界最強の英雄になれます~
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