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竜に育てられた最強  作者: 原案・監修:すかいふぁーむ 執筆:epina
フルドレクス魔法学会編

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裁定役の結論②

 ()()()が竜王族の森に集められたのは、それからすぐのことだった。

 コー姉の転移魔法があったから森に帰るのもあっという間だったし、たぶん一日も経ってないと思う。

 俺も含めて誰ひとりとして心の準備なんてできないまま、最後の舞台に立つことになった。


 俺たちの到着を三人の竜王族が待ち受けている。


 いつも通りの笑みをたたえた“橙竜聖母”サンサルーナ。

 厳めしい仏頂づらを浮かべた”黄龍師範”ディーロン。

 珍しく頬の緩んでいなかった”赤竜王女”リリスル。


「来たわねアイレンちゃん。それに魔女ちゃんのお弟子さんたちも」


 サンサルーナが口を開くと、三人のオーラに圧倒されていたふたりがハッとして頭を下げる。


「セレブラント王国のリードと申します」

「フルドレクス魔法国のラウナリースです」

「あらあら、ご丁寧にどうも。私は“橙竜聖母”サンサルーナ。七支竜よ」


 リリスルは既に名乗りを終えているからか目礼だけ返した。

 ディーロン師匠に至ってはそもそも話す気がないのか目をつむったまま一言も発さない。


 それにしても森全体が不気味なほど静かだ。

 他の竜王族は誰もいないんじゃないかってぐらいに。


「……あれ? 俺の報告は七支竜が聞いてくれるって話じゃなかったっけ?」

 

 “紫竜魔女”コーカサイアは俺たちに同伴してるけど、それでも四人しかいない。

 他の三人はどうしたんだろう?


「本来ならそうだったのけど。目覚めていた竜王族はみんなシビュラ神教国を滅ぼしに向かっているわ」


 リードとラウナが血の気が引いたような表情をした。

 コーカサイアの姉貴がぐっと悔しそうに歯噛みするけど、サンサルーナはまるで世間話みたいな口調で続けた。


「ええっと、“藍竜深姫”アイザム・グラヴィエちゃんが陸担当で寝起きの大地震を起こしてるでしょ。空担当が“緑竜天女”アメノミカゼちゃんだけど天神くらいしか飛べないし、気ままに大嵐とか竜巻を起こしてるんじゃないかしら。そして海担当はもちろん“青竜大洋”タイタニアサンね。こうすればどこにも逃げ場はないから」

「ママも参加してるんだ。それだと海沿いの町なんかはみんな沈むねぇ……」 


 ミィルが難しい顔をする。


「待ってください!」


 もう我慢の限界だったのか、ラウナが涙ながらに訴え始めた。


「報復はシビュラ司教の暴走が原因なんですよね!? だったら何もここまでしなくても……!」

「今回のアイレンの報告次第では、セレブラントとフルドレクスにも広げることになります」


 リリスルの厳しい言葉にラウナは押し黙ってしまった。


「あらあら。脅しはよくないわよ王女ちゃん。ラウナちゃんもごめんなさいね。非難はいくらでも受け付けるわあ。でも……それで竜王族の行動が変わると思うのは、いくらなんでも私たちのことを甘く見過ぎじゃないかしら? 私たちはやると言っておいたし、悪い子には『聞いてませんでした』じゃ済まさないもの」


 サンサルーナの声の調子はいつも通りだけど、目がちっとも笑っていない。

 リリスルが攻撃されたことを相当怒っているのだろう。


 だけど、今ここにいるメンバーの中で一番怒っているのは――


「ですが、神教国の民のほとんどは騙されて……!」

「もうよかろう」


 リードの反論をぴしゃりと遮ったのは、それまで無言を貫いていたディーロン師匠だった。


「こんな問答には意味がない。さっさと始めろ」


 リードとラウナを黙らせたのは声でも表情でもない。

 全身から可視化されんばかりの闘気だ。


 はっきり言おう。

 こんなに怒っている師匠は見たことがない。

 俺が師匠の楽しみにしてた酒をイラズラで隠しちゃって以来だ……。


「それではアイレン。人類裁定の結果を報告なさい」


 いよいよリリスルが終わりの始まりを告げる。


「えっと。それじゃあ、師匠もだいぶ煮詰まってるみたいだし、先に結論から言っちゃうけど……」


 ここにいる全員の注目が俺に集まる。

 うわあ、緊張してきたぁ!


「正直、人類は滅ぼされても仕方ないと思う」

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「お前はサボってばかりいる!」と勇者に追放されたけど、俺のバフ抜きで大丈夫なのかな? ~全部が全部もう遅い。勇者を見限ってついてきた仲間たちは俺の『全自動支援』スキルで世界最強の英雄になれます~
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