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悪役令嬢のトリガー

 カラったと晴れた空の下。

 がれきの影に2人は隠れいていた。

 ちらりとあたりの様子をうかがっているのは黒髪ストレートロングの少女。彼女は廃墟化した街には似合わない青のゴージャスなドレスをまとっていた。


 「その拳銃、寄越しなさいっ!! 私がやるわっ!!」


 少女は背後にいる少年の拳銃を奪い取る。座り込む少年は「ひぃ」と声を上げた。

 先にある開けた交差点は銃撃戦となっており、うるさすぎて声が通らないので、少女は大きな声で話す。

 

 「なんで、あなたこのゲームにやってきたのよ」

 

 少女は背後の少年にちらりと目をやる。

 

 「……………………チキンのくせに」

 「だって、ちょっと面白そうだったからさぁ」

 「どうせ魔法が使えるからとか、空を飛べるからなんて思って入ってきたんでしょ??」

 「そうです、令嬢様」

 「それなら、このイベントに参加することなかったじゃない」

 「俺は参加なんてしたくなかったけど……………………君のせいで強制参加さ」


 少年ははぁと息をつき、少女に尋ねた。

 

 「君こそ、なんでこんな所にいるの?? 普通はこんなところいないはずでしょ??」

 

 少年はゴクリと息を飲み、言った。

 

 「……………………元の世界(ゲーム)はいいの??」

 「いいのよ!! 社交界なんてクソくらえだわっ!!」

 

 狙いを定めた少女は引き金を引く。

 その銃弾は見事狙った敵の眉間に命中。HP0となった敵は灰となって姿を消した。

 

 「やっぱ自動式拳銃はいいわねぇ」

 

 拳銃を見つめて呟く少女。

 彼女はリアルの人間ではない別のゲームのキャラ——————————————————乙女ゲームの悪役令嬢。

 ネットワークを使って、別のゲーム世界へ飛び出してきたのだった。

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