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喫茶アトリ/JACK+ 番外編  作者: sungen
JACK+の登場人物にインタビューしてみた
12/24

第2話 JACKにインタビューしてみた(強制)


インタビュアー:


あれ?ついさっき、スタジオを出たと思ったんだけど……。

――ここは、どこだろう。


インタビュアーは、速水のダンスを撮り終えて、スタジオを出たはずだった……。

しかし彼が、そのまま足を踏み入れたのは《《第二の撮影スタジオ》》。


(おかしいな。ん……?そうだ!今日は特別ゲストがもう一人いるんだった!)


いそいそと席に着き、ネクタイを締めなおすインタビュアー。


セットは速水のインタビューと変わらない。しかしなぜか若干ぼんやりとしている。

(ピンボケしてる?カメラさん、ちゃんと映してくれるかな?おーい!)

インタビュアーはカメラに向かって手を振った。

……カメラマンが手を振り返した。


インタビュアーが、テーブルに視線を戻す。


……インタビューする相手がいつのまにか、向かいの席に座っている。

――いや、先ほど現れて座ったのだ。確かそうだ。向こうの扉から、このスタジオに入ってきたのを覚えている。


年齢は十代後半。細身の、若い男性だ。

髪は腰を過ぎるくらい、いやもっと長い……?服は黒くて丈の長い服。中世風かもしれない。

服の袖にはトランプのモチーフがあしらわれている。


(おお、初めて見た!!)

――知らない人物のはずなのに、インタビュアーは速水朔に出会った時と同くらいテンションが上がる。


【以下質問内容】


イ「ほ、本日は!わざわざ遠いところをお越しいただき、ありがとうございます。いや、お会いできて光栄です!」


?「……たまには外に出ようと思って。握手します?」

イ「はい、ぜひ!」


(握手するインタビュアーと誰か)


イ「(もうこの手は洗わないぞ!)」

――インタビュアーは目を凝らして、その姿をしっかりと見た。

超美形であることには間違いない。誰かにそっくりな気がするが、誰だったか思い出せない。


イ「では、失礼ながら。自己紹介をお願いします」


「はやみさくです。ダンサーやってます」


イ:そうなんですね。はやみさんは犬派ですか? それとも猫派ですか?


「猫派です。理由も添えるんですよね。目が可愛いから。あとしっぽと、体が柔らかいところ。黒猫が好きです」


――ノリノリで答えるはやみさん。


イ:速水さんはカラス派だと言っていましたが。

「カラス?……。じゃあ、それも好き、かな」



イ:大切な人はいますか? いたとしたら、なぜその人が大切なのですか?


「大切な人……。この質問はパスで」



イ「じゃあ、次の質問です。10億円あったら、何をしますか?」


「世界征服!」

(いい笑顔で)


「――というのは冗談」



イ:ここ最近で一番楽しかったことや面白かったことはありますか?


(顎に手を当てて考える)

「楽しいこと?ここ最近……ってどのくらい?」


イ「一年とか、半年くらいでしょうか」

「特にないな。カラスが芸を覚えたくらい」

イ「どんな芸ですか?」

「俺が横断歩道を渡るときに、左右を見る芸」


――はやみさんの代わりに安全確認をして、危なく無かったらガーと鳴くそうです。



イ:悲しかったことはありますか?


「即パス」



イ:目の前に傷ついた子供がいるとします。どうしますか?


「近寄って行って、さらう」



見覚えがない異性が声をかけてきました。どうしますか?


「え?普通に――=====」

イ「放送コードに引っかかったようです(汗)」



【自由に質問】


イ「FAXは――……。届いていないようですね。すみません」

「………いえ」


※しばらく無言になる。



イ「で、では、速水さんと同じ質問でどうでしょう!?」

「それな」


イ:――ちょっと乗ったのかテンションを上げるはやみさん。よかったーー!!



①――ジャックさん、いつもかっこいいですが、何食べてますか?


「サンドイッチとハンバーガー!」

(元気に即答)


イ:サンドイッチおいしいですよね。ハンバーガーもお好きなんですよね。

他に好きな食べ物は?

「鶏肉。ささみとか」


イ:鶏肉・ささみ(笑)カラスは食べないんですか?

「あいつら、食べようとすると逃げるから……」

(深いため息)



②――行きつけの美容室やエステサロンを教えてください♡


「そのへんで適当に。……また行ってくる」



③――足を長くするには……、じゃなくて、ダンスが上手くなるには?


「毎日踊ること。たまには休むこと。基本はしっかり、あと踊っている自分の姿を鏡でよく見ること。観客を意識すること……。誰もいなくても意識する。……いると思えば君のファンはそこにいる?」

(微妙に投げやりに語尾を上げるはやみ)



イ:最後に、このインタビューを読んでいる人にメッセージをどうぞ。


「インタビューお疲れ様」



―――。


目が覚めると楽屋だった。



<おわり>

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