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風呂
「到着は四番線‼」
ブレーキが車輪のタイヤ踏面を押さえ付ける鈍い音。最後っ屁のような音の後、列車はゆっくりと止まる。
「到着、定時‼」
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何時もと違う寮で、何時もと違う躯で過ごす夜。風呂に入らねばならない。躯を洗えば洗うほど出る煤や油の汚れ。それを見ながら、よく考える。傍目で見る機関士の仕事が自分の事となると、大分異なるということ。降りるときに言われた一言。
「やっぱり、俺が見込んだ通りだ。お前はいい機関士になる。」
嬉しかった。嬉しかったんだけど、何だか複雑。
どうでもいいけど、男の躯に下がるあれ、生々しいのね。気持ち悪いというか、気色悪いというか、うん、生々しい。
次は明日の朝な。