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庶務課のおっさんは態度が悪い

庶務課へ向かうと、そこにはいつもの窓口の人がおらずに、らぶれたおっさんがいた。

天使はみんな美形で綺麗系のはずなんだが、こう言う例外もあるにはある。


この時嫌な予感がしたんだよな。

いつもなら、癒しスマイルのお姉さんが(中級天使)いて、その人に書類を渡してたんだが、どこへいったんだろう?


正社員(天使)はよっぽどのことがない限り退職や移動はないんだが?

最後にお世話になった挨拶もしときたかったのだが仕方ない。


「お願いします。これ転生許可書です」


俺はそう言って部長に渡された書類を差し出す。

おっさんはじろりとこちらを見ると、棚をさぐり始めた。


俺はこの時点でえ?え?って感じだ。

いつもなら、受付の人がパソコンに必要事項を入力して、プリントアウトして渡してくれるはずが、おっさんは何やら棚から黄ばんだ紙を出して渡してきた。


え?これ何とは思ったけど、名前が俺の名前なので受け取ってしまった。

「受け取ったらここにサインね」

俺はぶっきら棒に言われたことに内心腹を立てながらもサインをし、庶務課から転生課に向かった。


「お疲れ様でしたー、転生おめでとうございます。書類をいただけますか?」

庶務課とはうって変って愛想のいい典型的美形社員さんが俺を出迎えてくれた。


書類を読むとちょっと不思議そうな顔をされたが、一瞬なので俺も確認しなかったのだ。

一通り手続きが終わると、その社員さんに案内されて転生の部屋にやってくる。

部屋の中にぽつんとベットがあるだけの施設だが、これが転生装置だそうだ。


「リラックスして、すぐにすみますからね」

俺はこれからの世界に希望をはせてベットへと横たわった。


そして、俺の意識が目覚めたところは、見たこともない?ような、あるような天井だった。

なんとなく異世界貴族よりは現代的な感じのする天井だった。


まあ、そんなことはいい、それより定番の金髪美人(16から20代くらいの)ピチピチママのおっぱーいを飲めるのだから、げへへと不気味な笑になってしまう。


さあ、ママ!まいマザーはよ来てー。


がちゃりと扉があいた。

現れたのは黒髪で黒い目のアジアンな感じの女性だった。

あれ?と思った俺にその女性は哺乳瓶を差し出した。

「さあ、薫くんミルクよ」

にっこり笑った顔は美人だったしかし、俺はショックで固まってしまった。

ベビーベットから見渡す部屋の様子と、黒髪の美女の服装。

ちょっと離れたところにベビー雑誌が置いてある。


どう見ても日本ですわー

どう見ても現代ですわー


俺は日本に戻ってきたのか?どうなってるんだ!

異世界チートも金髪美女のおっぱいも無しなのか!


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