31 「暴風警報発令中です」
くぐもった救急車のサイレンの音が響いている。スピーカーを通した人の声が、道を開けてくれるよう指示しているのが、ぼんやりと聴こえる。車の列の隙間を縫って、赤信号の原則も無視して、それは目的地へと急ぐだろう。サイレンの音は段々と遠ざかり、風の音の中に飲み込まれてしまう。僕は枕元のデジタル時計で時刻を確認する。 AM 7:32 。念のため携帯電話を確認してみるけれど、メールの受信も着信履歴もない。僕は立ち上がるとレースのカーテンを引き窓の向こうの景色を眺める。まだ雨には降られていないのに、どこか湿っぽく見える薄暗い街並みを、仔細に確認するようひとつひとつの建物に分けて見つめていく。それらの全ての窓は閉ざされている。僕のようにカーテンを引き、空模様や街の様子を眺めている人は誰もいない。そのことは僕に、馬鹿げた空想をもたらす。台風の直撃に怯え、すでにこの街からほとんどの人間が逃げ出してしまっている。通りを走る車は、実は人間が運転しているのではなく全てが自動操縦で、街そのものの防衛本能により突き動かされている。物質の移動がなければ、それは街の死を意味するから。それほどまでに巨大な台風が、この街に近づいている。僕を含むわずかな人間しか、この街には残されていない。そのわずかな人間のひとりとして、ノゾミは何食わぬ顔でこの部屋を訪ねてくるのだろう。
約束の八時三分前に、エントランスへの来訪者を知らせるベルが鳴った。インターホン越しに、年齢の割にややハスキーな、いつもと同じ不機嫌そうな響きの女の子の声が届く。僕はボタンを操作してエントランスのロックを解除する。そのやり取りはこれまでと何も変わらない。機械を通して聞く女の子の声にも、特別な感情の含みは見つからない、まるで昨日のことなどなかったみたいに。もちろん僕は、それをまともに受け取ることはしない。女の子の怒りは間違いなく消えていないだろうし、僕はそれを真正面から受け止めなくてはならない。そのための手段を、しっかりと持っているというのではなかったけれど。もちろん僕は謝ることはできる。女の子の怒りはもっともで、僕は心の底から申し訳ないと思っている。でも謝る以上の何かを、僕は何ひとつ提出できないだろう。そしてきっと、本当に必要なのはそれなのだ。僕はもしかしたら女の子を騙すべきなのかもしれない。ウソでも何でもいいから、女の子を満足させるような言葉を用意しなければならないのかもしれない。でもそれを実現させるための何かが、多分僕には圧倒的に欠けているのだろう。
玄関のベルが鳴らされ、返事を待たずにドアの開く音が聞こえた。僕は迎えるためにリビングを出る。女の子は靴を脱がず土間のところに立ったまま、もうずっと前からそこにいたかのように静かにこちらを見つめている。ひと粒も雨に濡れていないレモンイエローのレインコートを着て、フードだけが取り払われている。おはよう、と僕は声をかける。意外な素早さで女の子の口からもおはようという挨拶の言葉が出る。それは確かに先ほどと同じような不機嫌さの声だったけれど、僕の目をしっかりと見つめたままつぶやかれた言葉は、いつもの投げやりな感じの挨拶とは全く違う印象のものだった。それが良い方向付けのものだといいのだけど、と僕は切実に思う。僕は女の子に、朝ご飯がまだなら作るよ、と部屋に上がるよう促す。女の子は僕に固定していた視線を初めて足許に向け、少しだけ躊躇いを見せる。でも結局は靴を脱ぎ、素直に僕の部屋に上がる。リビングに入ると無造作にレインコートを脱ぎ捨てて、床に放り捨てる。それを拾ってハンガーにかける僕の動きをちらっとだけ見て、女の子はいつものようにベッドに腰を下ろして隣にリュックを置く。そして、窓の向こうを見つめる。僕はレースのカーテンを引き、景色がよく見えるようにする。風が吹き付けて目の前で窓ガラスがガタガタ揺れる。女の子は無感動にその様子を見つめたまま、ほとんど静止したように動かない。僕はキッチンへ行き朝食の支度を始める。卵を割って牛乳を加え、塩と胡椒で味を整えて溶いておく。レタスや他の野菜を氷水で洗ってサラダにする。ベーコンを焼き、取り出してからフライパンを軽く拭いてバターを敷き、オムレツを焼く。別の小鍋で冷蔵庫にストックしてあるトマトソースを少しだけ温める。トースターで食パンを焼く。お湯を沸かし、紅茶をいれる。野菜を切り分ける音や熱いフライパンの上でチリチリとものが焼ける音、沸いた湯がボコボコと泡を立てる音などの背景に、荒々しい風の音と窓ガラスを揺らす音が不安定に続く。ふと気づくと、それに紛れて女の子の気配は消えてしまっている。僕は本当にいなくなってしまっているのではと不安になって、引き戸の隙間からリビングの様子をうかがう。女の子はベッドの上で同じ姿勢のまま、身じろぎもせず、カーテンを開け放たれた窓の向こうを、あるいは窓そのものを見つめ続けている。それを目にしたにも関わらず、キッチンへ戻る僕の不安の少なくとも一部分は、解消されずに残り続けたけれど。
ふたり分のオムレツの片方に僕は温めたトマトソースをかける。それを僕の分としてリビングのローテーブルまで運んでいくと、女の子は窓の向こうに固定していた視線を今度はその皿の上に注いだ。サラダとパンと紅茶を運び全ての用意を終えてテーブルの前に腰を降ろすと、女の子はオムレツに向けた視線は動かさずふいにつぶやく。あたし、トマト嫌いで食べられないんだけど。僕は小さくうなずいて、そう思ってた、と答える。前にそんなこと言ってたしね。だからトマトソースは僕の分だけにかけた。多めに作ったストックがあって、余らせても困るから。オムレツは味付けしてあるからソースがなくても大丈夫だよ。女の子は、力強く首を横に振る。そうじゃなくて、あたしそっち食べたい。トマト嫌いだけど、食べてみたい。ダメ? 女の子の意外な申し出に驚きつつ、ともかく僕は自分の皿と女の子の皿を取り替える。女の子はベッドから体を降ろしてテーブルの前に座ると、女の子の行動として今までに記憶がないことだけど、手のひらを合わせていただきますとつぶやいた。そのことに僕はショックを受ける。女の子はナイフとフォークでトマトソースのかかったオムレツを切り分け、少しだけ目の前で観察してから口に入れる。ゆっくりと慎重に咀嚼するのを見守って、食べられなかったら残してもいいから、と僕は伝える。時間を置いて女の子はゆっくりと飲み込み、そしてしばらくの間固まってしまったみたいに動かなくなった。でもまたナイフとフォークを使って、オムレツを切り分ける。ふた切れ目を口に含んで咀嚼していると、急に女の子は苦しそうに眉間にしわを寄せて、顎の動きを止めてしまう。無理しなくてもいいから、という僕の言葉を無視して、女の子は慌ただしく口の中のものを飲み込むと救いを求めるみたいに紅茶のカップに手を伸ばす。でもそれは、まだ熱すぎて多くを口に含めない。僕は立ち上がってキッチンに行き、グラスにミネラルウォーターをついで女の子に差し出す。女の子は一気に飲み込み、荒く息をつく。後は僕が食べるよ、と女の子に申し出ると、女の子は肩で息をしながらうなずきオムレツの皿を僕に差し出す。それを受け取って、まだ手をつけていない僕のプレーンオムレツの皿を持ち上げ、代わりにこっちを食べる? と訊ねてみる。半分だけ欲しいとか細い声で女の子が言ったので、僕は切り分けて半分を自分の皿に戻し、女の子に渡す。女の子は口直しをするみたいにパクパクとサラダを食べ、トーストを齧る。紅茶を飲み、ベーコンを切り分ける。プレーンオムレツには、一番最後に手をつけていた。朝食が終るまで僕たちは無言で、多分お互いに、窓の外の風の音に耳を澄ませていたのだと思う。それはときどき僕たちを脅しつけるみたいに甲高い音を立てて窓ガラスを鳴らす。そのたびに僕たちは示し合わせたみたいに動作を止めて、窓ガラスに視線を向ける。時間をかけて窓の向こうを見つめ、そしてまた、食事に戻る。ルーティンワークのように繰り返されるその動きに、僕は既視感を覚える。いつか、どこかであったこと。具体的に記述したわけではなかったけれど、と僕は思う。「アイスパレスの王女さま」では、やはりこのようなシーンもありえたのだろう。そしてそれを、女の子が意識して模倣していることも明らかだ。でもその行き先を、どこに見据えているのかは分からない。僕は窓の向こうを見つめる女の子の横顔をこっそりとうかがう。そこにある種の技巧的なものを見て取って、僕はまた、胸を掻きむしられるような高揚感に似た何かに揺さぶられる。「アイスパレスの王女さま」での破局を僕は思う。僕はもう、小説なんて書けないんだ。
お互いの皿が空になり、僕は食器を集めて流しまで持っていく。残っていた紅茶をふたりのカップにそそぐ。まだ雨は降り出していない。枕許のデジタル時計が示す時刻は、 AM8:37 。食べ終ってからずっと窓の向こうを見つめていた女の子が、ふいにこちらに顔を向けてまとまりのない声でつぶやく。トマトがどうしても食べられなくて。紅茶のカップを両手で支えて、その中身をじっと見つめたまま、つまり僕に視線は合わせないで、女の子は続ける。火を通してもダメだし、ケチャップですら無理だから、もちろんトマトソースも食べられなくて。学校で、プチトマトを栽培して観察日記をつける授業があったんだけど、せっかくなった実も、全部土に埋めちゃった。今日はトマトソースのオムレツを、ふた切れしか食べられなかった。でもね、あたしにはふた切れ食べただけでもすごい進歩なんだよ。これまでは、ちょっとでも口に含んだら、絶対に戻してた。少しずつ、食べられるようになったらいいと思う。次は三切れ、その次は四切れって。キシはトマト好き? 僕は小さくうなずいて、割りとね、と答えた。あたしも、いつかちゃんと食べられるようになりたいと思う。だからまた、少しずつ慣れていくために、協力してくれると嬉しいな。
言い終わると女の子はカップの中身を一気に飲み込んで、それまでのあいまいな表情を決意のこもったものに替え、睨むような目付きで僕を見つめて訊ねる。キシ、あたしの壊したゲーム機はどこにある? その強い調子にも技巧的なものを感じつつ、僕は立ち上がって押入れからゲーム機の残骸の詰まったカルディの紙袋を取り出して女の子に示す。女の子はそれを受け取って、覗き込むようにして中身を確かめる。それから残骸を袋の外にあけ、こじ開けられた機械内部の基盤を静かに見つめる。取り外されたディスクドライブや、ジップロックの袋に納められたネジを確認する。そしてそれらをまたひとつひとつ丁寧に紙袋にしまうと、それを手に提げて立ち上がる。出かけよう、というつぶやき方も含めて、女の子の全ての動作に僕はやはりつくりものめいたぎこちなさを感じてしまう。どこまで本気なのかがうまく理解できない。本気でゲーム機のお葬式というアイディアに固執しているのか、何かを装っているのか、あるいは全くふざけているのか。いずれにせよ、今のところ女の子の行動にとりあえずは従っておこうと僕は判断する。女の子はピンクのリュックサックにカルディの紙袋ごとゲーム機の残骸をしまいこみ、それを背負い込んでその上からレインコートを着込む。僕もそれに続き、部屋の戸締りを確認した後で玄関に向かう。傘立てから傘を取り出して、部屋を出る。女の子の姿はすでにない。鍵をかけてから急ぎ足でエントランスに向かうと、オートロックのドアの向こうに、女の子は静かに待っている。僕の姿を認めると、レインコートのフートをかぶって地下鉄駅の方角へと歩いていく。雨が降り出したのかと思って傘の準備をしながらドアを出たけれど、アスファルトの道路はまだ乾いていた、雨はひと粒も降っていない。リュックを背負った背中だけがこんもりと膨らんだ、女の子のレインコートが先を行く。僕も小走りで後を追い、その隣に並ぶ。ふいに強く量感のある風が、僕らの体をさらうように吹き付ける。女の子が対抗して身構え、足を止める。僕も体を斜めにして、その風をやり過ごす。頭上の電線が、力強く揺れる。風の終った後で、何事もなかったようにまた歩き始める女の子の手を、握ろうかと僕は思う。それを結局は諦めたということは、僕自身「アイスパレスの王女さま」のキシを模倣していたのかもしれない。ともかく僕らは並んで別々に歩きながら、会話もせず、同じ方向をじっと見つめ、地下鉄駅へと歩いていった。雨に降られることもなく、僕たちは地下へ潜る階段を降りる。
電車に乗り込んだとき、いつの間にか女の子がレインコートのフードを払っていることに気づく。女の子は携帯電話を取り出して、メールか何かを確認している。どこに行くつもりなの、と僕は女の子に訊ねる。それには答えず、女の子は携帯電話の画面を見つめたまま忙しく親指を動かしている、きっと誰かにメールでも送っているのだろう。アナウンスの後でドアが閉まり、電車が動き出す。頭のすぐ近くをふらふら揺れる吊り輪に、僕は手をかける。女の子は携帯電話に熱中したまま、特に何にも捕まらない。危ないな、と思っていると案の定、カーブで車体が揺れた時に女の子は僕に倒れかかってきた。支えると、女の子はそれを当たり前のように僕に体重を預け、そのまま携帯電話の操作を続ける。たぶん中に入ったゲーム機の残骸のせいだと思うけれど、お腹のあたりに押し付けられた女の子のリュックが痛い。無意識に携帯電話の画面を覗き込もうとすると、それを遮るように、女の子は携帯電話を閉じる。僕から体を離して、近くのポールを握りしめ体を支える。暗闇しか見えない窓の向こうを、大切なことのようにじっと見つめる。次の駅に着いて、すぐそばの席がふたり分空いたけど、女の子は同じ姿勢のままそこに留まり続ける。明るい地下鉄駅構内から再び電車は走り出して、窓の向こうは暗闇に戻る。その暗闇を女の子はまた見つめ続ける。気になって、僕も目をやる。闇を見るというよりは、むしろそれは車内を淡く映す鏡としてそこに存在している。横柄に座席に座る中年や、両耳にイヤホンを突っ込んで携帯型ゲーム機に夢中になる若い男を、遠慮なく観察できる道具として。僕は思いついてそこに女の子の姿を探す。でも角度のせいで、女の子の姿はどこにも見つけられない。体をズラして位置を変えてみても無駄だった。その動作に反応したように、女の子はこちらを振り返る。まともに目が合って、僕は慌てて視線をそらす。電車が止まり、降りる客と乗り込む客が交錯する。女の子は僕に体を寄せ、ささやくような低声で伝える。次の駅で降りるから。小さくうなずいた後でドア上部の表示板に目をやる。現在の駅名を確認し、その次の駅を路線図から確かめる。女の子の行こうとしている場所が、それで了解される。電車が動き出し、女の子は先ほどのようにまた僕に体を預ける。同じように押し付けられたリュックが痛かったけれど、それよりも僕は安堵の方を強く感じる。和解、と僕は思った。「アイスパレスの王女さま」で果たされなかった、女の子との和解。そこへ向けて歩き出しているのかもしれない、という楽天的な思いは、次の駅で電車を降り、人ごみの中で階段を上り、定期券で改札を抜ける瞬間まで、確かに僕を優しく包んでいた。
おはようございます、という聞き覚えのある声を僕は聞く。改札前の広告看板の前で制服姿の佐伯ちひろが僕たちを待ち構えている。鳥肌立つような寒気に襲われて立ちすくむ僕に、佐伯ちひろは取り外すことのできない仮面のような微笑を湛えて、僕に教える。暴風警報発令中です。学校は今日はお休みですよ。家の人には、雨が降り出すまでは図書館で勉強をしてくるって伝えています。雨はもうしばらく降らないみたいですよ、時間には余裕があります。わたしも一緒に、お葬式に加えてください。お手伝いもできますよ。そう言って、佐伯ちひろは自分の背負っているリュックサックを揺らしてみせる。それは女子高生が使うにはやや不似合いな、登山用としても通用しそうな頑丈なタイプのものだった。しっかりと中身の詰まっている、重量感さえ感じられる。僕は後ろにいる女の子を振り返る。佐伯ちひろの出現に驚く様子がまるでないということは、あらかじめ示し合わせていたのだと僕は気づく。電車の中で交わしていたメールは、きっと佐伯ちひろとの交信だったのだろう。女の子は僕に、早く行こうという意思を示して肩をすくめてみせる。そしてひとり出口の方向へと進み始める。佐伯ちひろはリュックを背負い直してそれに従う。それぞれにリュックサックをかけている佐伯ちひろと女の子の後ろ姿を見て、はめられた、という言葉を僕は思い浮かべる。全てが準備され、僕はそこへ誘い込まれた、その思いに僕は縛りつけられる。ふたりは何をするつもりなのだろう? 僕は昨日の女の子の言葉を思い出す。絶対にキシのこと殺してやるから。背筋に冷たいものが走るのを僕は感じる。もちろんそれを本気で捉えるわけではないけれど、僕は女の子と佐伯ちひろに、殺されて土に埋められる光景を思い浮かべる。不機嫌そうに土をかける女の子と、相変わらず微笑を浮かべる佐伯ちひろ。死んだ僕。
黙々と先に進む女の子に、佐伯ちひろは並んで歩き楽しそうに話をしている。僕は改札前で立ち止まったまま、遠くなってしまったふたりを見つめている。このまま帰ってしまおうか、と思い始めたとき、女の子は僕がついてきていないことに気づいて立ち止まり、僕を振り返る。遠くから睨む目つきで僕を見つめる。隣の佐伯ちひろもこちらを向いて、楽しげに手を振ってみせる。僕も手を振り返して、そして改札へ引き返して家に帰ってしまう。そんな光景を、僕は思い浮かべる。でもそれは、思ってみただけのこと。誘蛾灯に誘われる羽虫のように、僕はふたりのいる方向へ歩き始める。それを確認して、女の子はまた出口へと足を進める。気が乗らないですか? 僕を待っていた佐伯ちひろは、今度は僕と並んで歩き僕に訊ねる。あいまいに首を振る僕に、佐伯ちひろは嬉しそうに伝える。大丈夫です、今日はキシさんにも楽しんでもらいますから。
エスカレーターを使って地上に出ると、湿り気のある強い風が僕たちを襲う。僕たちを待っていた女の子は、フードをかぶり県道沿いの道を歩いていく。佐伯ちひろは駆けていき、右手で女の子の左手を握る。再び強い風が吹き付けて、ふたりはお互いに支え合うようにして身構える。風がやんだ後、佐伯ちひろの笑い声が聴こえる。僕は目を閉じて、僕自身が風に飛ばされて宙を舞う様子を思い浮かべる。そして歩き始める。
次回更新は8/20(土)を予定




