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CAT 第二話

第二話です。

前回の第一話。投稿日に20人以上の方がアクセスしてくださいました。

本当にありがとうございました。二話以降も楽しめるように頑張っていきたいと思いますので、それでは第二話スタートです。





今朝は清々しい。まるで新しく買ったパンツに履き替えた気分だぜ。

俺は昨日。CATになった。間違いねぇ。あれから力を抑える方法を考えながら色々してたけど

今まで以上に人間技じゃなかった。これは間違いない。今日は考えてた作戦通りに動いてやる。






                  ☆







「こらぁ!タイガー!てめぇ調子に乗ってんじゃねえぞ!!こらぁ!」

「今日と言う今日はボコボコにしてやるぞこらぁ!」


俺はまた昨日の空き地にいた。

違うのは俺を取り囲む男達の人数がさらに倍以上いると言うことだ。

町中の雑魚不良共が一堂に会している

「野郎共!やっちまえぇー!」

「「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」」」



後は……タイミングを狙って!

名前どしよかな……よし。

「タイガーホール!」

俺は地面を思いっきり殴りつける。

地面がひび割れ、雑魚共が有象無象と倒れていく。




「大我ぁぁぁ!!」

そのとき、手錠が飛んでくる。

俺は咄嗟にそれを避ける。危ない危ない。捕まったら元も子もねぇ。

「きたなぁ!勇作!」

「なんだぁ?このデカい穴は……。大我!おめぇ……まさかその力!」

「あぁ!そうだ!俺はなったんだよ!新人CATの誕生だぁ!」

俺はそのまま勇作に勝負を挑むために奴に拳を放つ。

勇作は俺の拳を受け止める。流石と言ったところか。だけど。

俺はそのまま奴の頭を蹴りかかる。また勇作に止められる。


「ぐっ……!」

俺の攻撃を受け止めた勇作が少し苦しそうな顔をしている。

俺の拳の力の方が少し強いんだ!勝ち目はある!!

俺は勇作に向かってラッシュを決める。全てなんとか受け止めようとする勇作。


「こんのっ!ばかちんがぁ!」

「っ!?」

その一瞬だった。

勇作に腕を取られて投げられる。

壁にぶつかった俺に対してそのまま勇作は俺に馬乗りしてくる。

そして、手錠がかけられる。

「くそぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

「はぁ……一番CATになっちゃいけねぇ奴がなっちまったな。ったく」

疲れが出たのか、大きく溜息を吐いて勇作はいった。

ぐっ!前までは頑張ったらぶっ壊せたのにまったく歯が立たない。







「とにかく、派出所行きだ。CATになったからって俺達と同じ土俵に立ったに過ぎない。まだおめぇが俺に勝つのは早いよ」

「く、くそがぁ……」




そして俺はいともたやすく勇作に捕まってしまった。




 

                  ☆






昼頃。

俺は派出所から解放された。




「くっそ!勇作の野郎。頭にたんこぶ出来たぞ……ったく」

「……大我くん?」

「おっ、誠じゃねぇか」

俺は派出所から結構歩いていると高校での友達、田中誠と出会った。

「奇遇だね……ここらで会ったってことは、さてはまた勇作さんに捕まったね」

「おう、正解だ。よくわかんなぁ」

「この辺の地形は大体頭に入ってるよ。僕生まれた頃からこの街に住んでるしよく探検ごっことか言って色んなところに歩いて行ったしね」

少し照れくさそうに言う田中。奴はこの街限定ならネットツール『ゴーグルマップ』よりも詳しいかもしれない。


「あっ、そうだ田中。俺やりたい事があるんだ。この辺で一番目立って一番高い所ってないか?」

「んー、なら。この近くの電波塔だろうね」

「わかった。案内してくれ」

「えっ!?ま、まぁ……いいけど。何するの?」

「なぁに、ちょっと俺がCATになった記念でな」

「えぇっ!?大我くんCATになったの!?」

「あぁ、とにかく案内してくれ」

「う、うん」





そして俺は、田中に案内されて電波塔に向かう。





                 ☆








「ほぉーこれが」

「うん。結構高いでしょ」

「んよしっ!ちょっと行ってくるわ」

「行ってくるって?」

「よっと!」

「ちょ、ちょっと大我くん!?……行っちゃった……。スピーカーなんて持ってどうするんだろ?」

俺は思いっきり地面を蹴ってみる。おぉー!高くジャンプ出来るようになった。

俺は電波塔の一番高い足のつける場所に着地する。

こっから見たらこの街は本当に広く見える。

この街にいるんだ。勇作も、あの女も、まだ名前も知らねえ化け物共が。


「……!!」

俺はそこから大きく息を吸う。

顔が自然と笑顔になってしまう。

そして、もう一度息を大きく吸う。

口前に持ってたスピーカーを添えて

「あぁー!!聞こえるかぁー!この街に住む化け物CAT共ぉー!!!俺の名前は鈴村大我!晴れててめぇらの仲間入りした化け物だ!!俺の目的はただ一つ!世界最強になること!だから今強いくせに大人しくその場に居座ってやがるてめぇらを全員ボッコボコにして!この俺様が!この街、いや!世界で最強の男になってやる!平穏に慣れちまったてめぇら化け物共!首を洗って待ってやがれ!何度でも挑んで、何度だって勝ち誇ってやる!!」












「勇作くん!今あそこで叫んでるのは君の親族ではないかね!?」

「はぁ……あんのバカ……」






「おやおや、おもろいことになってきましたなぁー」

「はい。おうどん一つね」

「おっ、まいどぉー♪」






「……ん?どうしたの?太郎。

 急に大きな声でびっくりしちゃったね……」






「これは……私の仕事が増えそうだな」

「はっ、いいノリしてる男じゃねぇか。鈴村大我はヨ!」






「ウフフフ。面白いことになりましたぁー。あの大我って子、可愛いデス」






「これは、今から少々仕事がし辛くなるかも知れない。さてっと、今日も準備を整えよう。怪盗セブン、華麗に舞い忍ばなければ」






「いやぁー面白くなってきましたねぇー。この街という舞台の準備が終わり、彼はさしづめ始まりのブザー。ですかねぇー」








「これで、整っていた歯車が壊れただろうか。ちょうどいい……私の発明を試すいい機会だ。なぁ、アイン」

「イエス。マイマスター」








「……ふふふっ♪これでこの街は賑やかになります♪あの男の子も笑顔になりました。さぁ、お祭りの始まりです♪」

少年のスピーチを聞いて、微笑む少女。








その日、少年の叫びは街中に響き渡り、噂となった。

もちろん、彼が標的としているCATの面々の耳にもその噂が届く。













「いやぁーすっきりしたぜぇー」

「ちょちょちょ、ちょっと!大我くん!」

「あぁ?なんだ?」

「あんなこと言ってていいの!?」

「あぁ、あたりめえだろ?やっと夢かなったんだ。あいつらと肩並べれる。だったら何度負けても挑み続けねえとな!現にさっきも勇作に負けたところだ!」


「えぇ!?」

「よしっ!じゃあこれから飯でも食いにいくか誠」





「その食事♪私もお供していいですか?」

「「っ!?」」

俺と誠は驚く。

振り返った先には、昨日もみた可愛い顔した女。夢乃の姿だった。

「大我……あれって夢乃じゃないの?」

「おっ?おめぇ知ってたのか」

「そりゃそうだよ!CATの中では《怪盗セブン》と《夢乃》は二大問題児として有名なんだから!セブンはその能力を駆使して盗みを働いて、夢乃は各所でエンターテイメントを繰り広げる問題児!!」

「問題児とはなんですか!問題児とは!夢乃はただただ街のみなさんの笑顔のために!」

文句を言いながらこちらに歩みよっていく夢乃。

その途中、なぜかバナナの皮があるのに俺は気付く。


「そりゃ楽しくするために騒いで失敗して建物を壊したこともありましたが、それは直してくれる人がいたので――――」

あ、踏んだ。半回転して背中から打った。

「…………」

誠は恥ずかしそうに目を反らした。

俺達の前には彼女のスカートの中が丸見えだった。

ほうほう、脚を見てみれば中々いい肉付きをしている。っじゃなかった。

っていうか青と白の縞パンって……またベタなものを。。。。


「いたたたたたぁー」

「あぁ。おい女」

「女じゃないです!夢乃です!」

「おめぇにはいつかまた挑む。そんときまで首洗って待っとけ!行くぞ誠」

「う、うん」

そして俺達はこけてる夢乃をほったらかして、そのままファミレスにいった。






この日、全ての猫たちがそれぞれに行動を起こした。

まるでこれから始まる騒動を憂いているかのように、町中の野良猫がその甲高い声で鳴いた。







これで、一応プロローグとなる話は終わりです。

ここから鈴村大我をはじめ、いろいろなCATたちが闘い続けますので

どうか応援よろしくお願いします。二話の投稿が少し遅れて申し訳ございませんでしたm(__)m

次回はもう少しだけ早く投稿したいと思いますので、何卒ご贔屓にお願いいたします。

では、また次回。

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