オークと姫様の不都合な真実
スキップしながら先頭を行く佐々木についていく。ルンルン気分の佐々木とは裏腹に女子連中が姫様を慰めながらの行進だ。俺は佐々木と一緒で空気の読めないやつみたいに思われるのが嫌で後ろからパーティを眺めながら様子を漠然と見守ることにした。
そりゃこの旅の大きな目標でもある姫様みつけたんだ。浮かれる気持ちはわかるし、浮かれたい気持ちもだある。
だけどすげー凹んでる姫様を前にスキップで古城を練り歩くなんてそうとう神経が太くないとできない事だ。
「ちょっと何やってんだよ! ドラゴン戻ってくる前に城からでないと!」
コチラをふりかえり、後ろ向きになって歩くことにシフトした佐々木は俺たちを煽った。
「なによ! 姫様泣いてるのよ! ちょっとは配慮しなさいよ!」
「ソイツが勝手にないてるんでしょう~が! ねぇ先輩俺悪いんすか? 悪く無いですよね?」
お姫様的シュミュレーションでは、かっこいい騎士が素敵に登場。ドラゴンも一撃で粉砕。王都に帰ってハッピーエンド。って感じだったみたいだけど、案の定来たのが俺たちということでショックが大きかったみたいだ。
今も鼻をぐすぐすいいながらふてくされた顔をしている。だけどそんなの誰が悪いってわけでもない。いや待てよ。やっぱり俺が姫様誘拐したんだから、俺が悪いのか。
とにかくドラゴンが都合よく不在の時に助け出せたんだ。珍しく俺に運が回ってきたのかも知れない。
「さてさて、あとは大広間抜けて、あのおんぼろの橋渡って終わりっすね!」
「佐々木さん! 学校の先生が言ってましたよ? 帰るまでが遠足って! 王都着くまで油断禁物ですからね?」
「だめよひなちゃん。コイツ油断の塊だもん。言っても無駄無駄」
「へっなんとでも言え! ほら、大広間も特にイベントなく着いたじゃん!」
俺たちの方をわざわざ振り返り、仰々しく異変なんて何一つないと教えてくれるの佐々木だった。
来た時となにも変わらない。ただただだだっ広い空間には何枚かドラゴンの鱗が落ちていて、辺りも暗いまんま。来た時と何一つ変わらない大広間だ。
強いて違う点を一つあげるとすれば、真っ赤な鱗でびっしりと覆われた巨大なトカゲがいる事ぐらいだ。
勿論佐々木は後ろ向きに歩いているので気がつくわけもない。俺たちの表情から異変を察したのか、佐々木も遅れて振り向く。
おそらくはレッドドラゴンとか呼ばれる類のドラゴンは、その大砲の玉より大きくてつぶらなな黒い瞳をパチパチとウインクさせ佐々木に存在をアピールしている。
「うわぁでっかいドラゴンだぁ~」
無邪気に騒ぐひなちゃんと違い、俺も佐々木も姫様もリーナも冷凍マグロのように固まってしまった。
(まずい、出荷されてしまう)
現実を逃避しようとする俺の脳みそはそんなことを考えていた。
「ち、ちょっとひな先輩? 話してきてもらえる?」
「いいですよ~。ためしてみますね」
小さい歩幅でトコトコとドラゴンの前に行ったひなちゃんは、俺たちの理解できない言語でドラゴンと談笑している。時折笑顔の混ざるその会話には母体のような安心感を覚えてしまう。
「佐々木、アタシ前から思ってたんだけど、結構ハードな事お願いするねよね」
「お、俺バッシングか? じゃぁ聞くけどよ、俺たちのどこを見てドラゴンに勝てるっていうんだ? 見てみろよ。爪なんて俺の体ぐらいあるじゃねーか。勝てんのか? 俺は無理だよ! 元素の支配者でも無理!」
「なぁリーナ。俺たちは無力な生き物なんだよ。激流に身を任せよう……」
「そ、そうだな。幸いあのダークエルフの彼女は言語も達者なようだし、我々は激流に身をまかせよう」
ウチのネゴシエーターは優秀みたいだ。とくにドラゴンが怒ってる風の何かが怒ったわけでもなくひな
ちゃんはコチラに戻ってきた。
「なんだって?」
「いやなんか……姫様を連れて行かれるのは困るって言ってました」
「なんでだよ。別に姫様食うわけじゃないんだろ? オカシイじゃん。何するんだよ姫様囲って!」
「たしかに……違和感はあるわね。ねぇひなちゃんなんでか聞いてきた?」
リーナが聞くと、ひなちゃんは佐々木を見ながら話し始める。
「はい。えっとドラゴンさんはその……人間族の男性がタイプらしくて。その~んなんといいますか姫様を囲っておけばいつか理想の男性が現れるはずって」
「おい! そんな男誰一人現れなかったぞ! どうなっているんだこの国の男達は!」
「姫様、あの今はそのへんの不平不満抑えてください。会話が進まないっす」
怒り出す姫様を佐々木がたしなめる。
「ってことは俺たちはタイプじゃなかったってことだよね?」
「そうなるな」
「い、いやその……」
なんかひなちゃんが、モジモジと何かを言おうとはしているが、言おうとしては辞め言おうとしてはを繰り返す。
「どうしたの? なんか気になることでもあったの?」
「その……佐々木さんがタイプみたいで……」
「おい! なんでドラゴンがタイプの男を見つけて、私にはだれも来ないんだ!」
「だから姫様会話が進まないんで、少し黙ってください」
再び感情を爆発させる姫様を今度は俺が必死に落ち着かせた。
「フ、フフ、フフフ、ようやくこの俺様の魅力が全世界に知れ渡ってきてくれたか! かーーモテル男はつれーわー。残念だったなリーナ! やはり本物の色男は隠しても隠し切れない魅力があるんだよなぁ!」
「ただ……」
ひなちゃんの言葉からは歯切れの良さみたいなものがまるで無い。奥歯にものが詰まったような、そんな言い方を繰り返す。
「なんだよなんだよ! まだなんかあるっす?」
この男完全に調子に乗っている。しかしドラゴンにモテただけで調子にのる男ってどうなのよ?
「その……あのドラゴン、雄なんです……」
大広間にはリーナの下品な笑い声が響き、残響音がなくなり静まり返ったその場には、顔色の悪い男が一人。
「さっすがエレメンタルマスターだぜ。よっ男の中の男だな! マン・イン・ザ・メンってやつだね。良かったな佐々木! 幸せになれよ!」
一国のお姫様というのに、随分と底意地の悪い台詞だ。
「佐々木、まさかそっち系だったの?」
「おいリーナ! そっち系ってなんなんだよ! どっち系があるんだ? おいひなちゃん伝えてくれ! 男の趣味はねぇってな!」
ふと冷静になって考えると、世の中には獣でしか欲情できないケモナーという特殊属性があるらしい。だとすれば、この場合佐々木には同性愛というオプションが追加されるのか、それともケモナーという属性が追加されるのか。それとも両方なのか……。
外野というのは気楽だ。俺はこのドラゴンを前にして逼迫しているはずなのに、どこか楽しめていた。
「先輩! 助けてくださいよぉ?」
「いやほんとお前と旅できたお俺は幸せものだったよ。今はただ一言、『お幸せに』としかいえないよ。さよならなんて言わないぜ。じゃぁみんな二人を邪魔しないように帰ろう王都に!」
「俺たち相棒でしょ? 『一人はみんなのために!』でしょ? おねがいしますよ~。彼女になんていえばいいんすか? 『俺今回の旅でいろんな事を学んだんだ! ついでにドラゴンの彼氏ができたんだ! 祝福してくれよな』なんて言えます?」
「俺だったら無理だ。だけどお前は大魔導になる男だ。なっ!」
「なっ! じゃないですからね!」
「あの~お話の所悪いんですけど……ドラゴンさんお待ちみたいなんで……。あっ女子は先に行ってますね?」
通訳役のひなちゃんはそそくさと荷物をまとめ、リーナと姫様の二人と一緒に広間の大きなドアの向こう側に。
「ねぇちょっと……!? どこいくの? 行かないでよ」
「行っちゃいましたね……。あいつら……」
「じゃぁ俺も行くわ……。なんかドラゴンさんじゃなくてお前に用事あるみたいだし……おいその手離せよ!」
「絶対離さないですからね! 先輩簡単に逃げられるとか思わないでくださいよ!」
「ちょっと! 離せって! 痛いから! ギューってすんな!」
「だって先輩話した瞬間逃げるでしょ? 逃げますよね?」
「逃げないって! 逃げない。約束するよ。よし、わかった。一旦振り向いて確認しよ。悪い夢かも知れないし」
「了解っす。いっせ~のせッ!」
グォオオオオオン
振り向けば妙にウインクをする巨大なトカゲ。咆哮の際に発する強い風圧が俺たちを圧倒する。
「うおおおおおおやっぱこえぇぇ牙でけぇーって!」
「知ってるわそんな事。よし次は……えーっと……、ニッコリ笑え」
「なんですか!?」
「敵意が無いことを知ってもらお! 話はそれからだな」
俺たちがスマイルをドラゴンさんに飛ばすと、向こうの瞳からも敵意見たいなものが消えた気がする。
「いいぞ~。よしゆっくりと後ずさりだ。ゆっくりだぞ。急に動くなよ!」
「り、了解っす!」
蚊がとまってもおかしくないようなゆっくりとした速度を保ちながら、ジリジリと扉への距離を詰める。もうゴールはすぐそこだ。しかし、ドラゴンさんも俺たちと一定の距離を詰めてくる。愛しい人と離れ離れは嫌みたいだ。
「よし、いいか。一・二・三で振り向きダッシュだ」
「一・二・三でダッシュっすね」
「行くぞ……一」
人生で最も長い三カウント。
「二」
「三」
「にげろぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
「うわぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああ」
踵を返し、奇声を上げながら俺たちは走る。
後方からは急に動いたことにビックリしたのかなんなのか。ドラゴンが火を吹きかけてくる。轟音。熱波。衝撃。ありとあらゆる攻撃的な要素が複雑に絡みこんだ、まさしく情念の炎。
ドアをおもいっきり駆け抜け外に出れば呑気に先を往くのは女子組だ。
「お前らも走れよぉぉぉお」
声に気づいた奴らも一瞬で状況は確認できたみたいだ。
「ぎゃぁぁぁぁぁ佐々木なんでコッチ来てんのよ!」
「佐々木さんのバカァ!」
「貴様は本当にバカだなぁ!」
「俺だって好き好んでこんな感じになってるわけじゃないからなっ!」
「ともかくにげよう! 話すのは後だ!」
ヒロインモードから姫騎士モードに切り替わった杏樹様が心強い。
「いいから走れぇええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!」
ドラゴンが繰り出す業火はもう俺の背中の鎧をちりちりと溶かし始める距離まで近づいていた。
「はぁはぁはぁ……なぁもういいだろ……」
「まだよ……我慢してっ……!」
「もう……我慢できない……」
「………………ッ!!!!!!!!!!!!!」
ドラゴンに追い回され、こづかれ、疲労困憊、死屍累々っていう言葉がぴったりな俺たち五人は岩場の影に隠れながら辺りを伺っていた。
「ま、巻いたかな?」
「みたいっすね?」
「ねぇ弥太郎ちゃんアタシ疲れたよ……。休みたい……」
「たしかにそうだけどさ……」
周りをぐるっと見回しても見えるのは岩と砂の織りなす灰色の世界。
「ちょっと佐々木悪いんだけど、調べてもらえるかな?」
「えぇ先輩お願いしますよ。なんかドラゴンに追っかけられてる時に壊れたみたいで動かないっす。ついでに会社にも連絡してください!」
「俺かよ……」
携帯を取り出し、画面を確認する。マップアプリケーションを起動させ情報を所得。何千何万ってのは言いすぎだけど、数えきれない程こなしたルーチンワーク。
しかし画面からは反応はない。
「あぁここ圏外だ」
「またまた~。あっホントだ。なぁリーナやーい。お前の携帯は?」
「ダメダメ。全然ダメ。圏外よ」
さてどうしたもんか……。ひなちゃんは携帯なんてもってないし。
「ふ、フフフフフフ。お困りのようだな諸君!」
声を上げたのはさっきまで泣いていたはずのお姫様だった。
「どうしました? 携帯持ってるんですか?」
「私がそんなもの持っているわけないじゃないか。なんせ機械音痴だからな!」
全然誇れるような事じゃない事を誇ってくるんだからどっちかって言うと、佐々木寄りの人間なのかも知れない。
「しかし! 私は婚期と女子力を犠牲に培ったサバイバル能力でお前たちを王都まで連れてってやろう!」
「うわぁかっこいい……。師匠みたいな女性もアリですけど、お姫様みたいなのもアリですね。」
「そうだろうそうだろう。しかしなぁ騎士なんてやっても何もいいことないぞ。と こ ろ で だ、おいそこの貴様。そう甲冑をきた貴様だ」
「俺ですか?」
「貴様ここで何をしている!? 牢獄で私とあっているだろう」
なんで気がついたんだ。さては声でバレた? もしかしたらサバイバル術特有の鋭い観察眼で? とも思ったが。なんてことはない。ドラゴンとの鬼ごっこの最中に兜を落としただけだった。
「あの時は随分世話になったなぁ……さては貴様! 私の体が目当てで追っかけて来たな……? どうせこの女達も貴様らの性奴隷なんだろう! もう安心してくれていい。この島津・ナイト・杏樹が成敗してくれるわ!」
「いや姫様これには深い事情が!」
そりゃ信じてくれないだろうっていうのはわかってるつもりだ。なんせ誘拐の手引きをしたオークが、今度は自分を城から助けだしたんだから。混乱するなんて当たり前。むしろちゃんと付いてきくれてる方が奇跡に近い。
「ちょっと、ちょっとアタシ達が性奴隷ってどういうことよ! アタシ弥太郎ちゃんになにもされてないんだけど!? この女にはなんかしたの!?」
「師匠! キレるポイントが微妙にずれてますよ!」
「だってアタシは何もされてないのよ!? オークってやっぱり女騎士が好きなのね! 酷いわっ!」
「何ッ!? 貴様はなにもしてないのか! どういうことだ! オークだろ貴様!」
「オーク関係無いでしょ!?」
「いや、ある! オークというのは女をみれば色情し、犯し、嬲る。これが世界の摂理だ」
「そうだそうだ! アタシを嬲れ!」
「いや、だからぁ……」
「なのに貴様ときたら、牢屋でも何もしない! この女の子達も性奴隷じゃない! 一体何なのよ!」
『何なのよ?』だって?
俺が聞きてーよ。俺が何した? 誰かに迷惑掛けたか? オークだから体大きくなくちゃダメなのか? オークだらか色情魔みたいに女の尻でも追ってるのがお似合いだって言うのか?
今まで理性で必死に貯めこんできた不平不満が土石流の様に脳全体になだれ込んでくるのが自分でもはっきりと解った。
「ああああああああああああああああああああああああもうオークオークうっせーよ! なんだ人さっきから色眼鏡で見やがって。俺はなぁ……。静かに暮らしたいんだよ! 平日は少しぐらい残業が合ったって文句も言わない。多少上司になじられたって文句も言わない。仕事だって淡々とこなす自信だってある。だけどなぁ……社会がソレをよしとしてくれなかったんだよ! 『オークだから』、『人間みたいだね』。そんな事自分が一番わかってんだよ。大体姫騎士の癖に結婚如きが遅れたぐらいでピーピーピーピー泣きやがって。そんな父親になんか言えば、見繕ってくれんだろ!」
「ちょっと先輩!?」
「それからお前も! 人間のくせに魔法使いなんか目指した所でなれるわけねーだろ! おまけに使えねー魔法ばっかり覚えやがって! しかもマザコンっぽくて非常に気持ちが悪い! なにがしてぇのかわかんねーよ! それから処女捨てないといじめられる? エルフのくせに淫乱で街追い出されたのは誰なんだよ! 処女だからいじめられる? そんなの俺がどうこうできるもんでもねーだろ! どいつもこいつもらしくねぇのに俺にばっかりオークってのを押し付けんな! おれはなぁ正社員になりたいんだ。普通の生活がしたいんだ! いいだろう? それともなにかオークはささやかな生活ものぞんじゃいけねぇーのか? なぁ誰かか教えて見ろよ! 教えろよ!」
言った瞬間に我に帰るっていうのはきっとこういう事なんだろう。大人はみんな本音を隠して生きていくもんだ。自由気まま何かを言ったら白い目される。それが嫌で今までなんとか自分を隠してきたんだ。小学校でも、中学校でも、社会人になってからも……。一人が気楽。押し付けれるのが嫌い。コミュニケーションに重大な欠陥のある俺が唯一の自衛手段。不文律。それを今自分の手で破ってしまった罪悪感に胸が押し潰されるように痛かった。
「弥太郎ちゃん! 言い過ぎよ……」
「ご、ごめ……」
パンッ!
痛みと同時に破裂音みたいなビンタの音が頭蓋骨に響き渡る。
「イタァッ!? な、なにすんだよ!?」
「『なにすんだよ!?』じゃないわよ! なに!? えっ!? 勝手に誘拐しといてあげく盛り上がるだけ盛り上がってなんなの? 素敵な王子様が迎えに来ると思ったら全然こねーし。何やってんだよ。ウチの貴族共はよぉ! それでなに? 挙句派遣に任せてお姫様助ける? ふざけんじゃないわよ? しかも誘拐手伝ったオークじゃないの? よく見たら金髪のアホ面はウチの部隊崩壊させたヤツだし! マザコンに部隊崩壊させられたのよ? 分かる? このやり場のない怒りを。わかるわけないわよね! こちとら二十超えてるのよ! 婚期ヤバイの! お父様だって大臣だって、御付の護衛も恋人の作り方なんて教えてくれなかったのよ! それでいざ年頃ついたら結婚しろしろうっさいし。たまにいいなぁっていう男が居ても。『いや自分身分違うんで』じゃないわよ! なんなの? 草食系なの? この国の男は草食系しか居ないの? あたしだってけっこんしたいのよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
「ねぇ師匠どうしちゃったんですかね? お姫様……。」
「いいひなちゃん? あれが婚期を逃したものの末路よ。気をつけないと私達もすぐにあぁなるんだから。」
「人を、呪いで姿変わった悲しきモンスターみたいな言い方しないでくれる?」
「と、とりあえず一つだけいいですか?」
「なんだ佐々木」
「二人共まず俺に謝ってください。多分このくだりで一番の被害者は俺です」
元も子もなかった。