夢の世界
現実の中の僕は思った。
現実の中の僕はなんで弱いんだ。
速く走ることも出来ないし、力だって弱い。
本当はもっと皆に見てもらえるくらい強くなりたいのに。
夢の中の僕は思った。
本当の僕はもっと強い。
空を自由に飛ぶことだって出来るし、力だって凄く強い。
現実の中の僕なんかよりよっぽどカッコいいんだ。
現実の中の僕は思った。
夢の中の僕になりたい。
空を自由に飛べるようになりたいし、力も強くなりたい。
今よりもっとカッコよくなりたい。
今みたいなカッコ悪いのは嫌だ。
夢の中の僕は言った
こっちに来なよ。
そうすれば全て解決さ。
怖いお友達に泣かされることもないし、お空だって自由に飛べる。
そうそう、そのまま、真っ直ぐに歩いてくるんだよ。
風は強いけどすぐに感じなくなるから安心してね。
え、足が地面につかない?
しょうがないなあ
僕も手伝ってあげるから、頑張ってジャンプするんだよ。
はい、3、2、1
その日一人の少年が下へ飛んでニュースになった。
僕の中の僕は言った
これで一人ぼっちにならなくてすむね。
こっちの僕も、そっちの僕も