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春風のヒストリア  作者: モトハル
春風_神官学校編
28/61

校長室会議_策 

「策というほどの事はありません。敵は彼の事を何も知りません。こういう状況で彼を隠すなら学校はうってつけです。堂々と生徒として行動させるのがよいと考えます」


「そりゃあまた大胆だな。確かに向こうは何も知らんわけだから、あながち無理筋ではないじゃろうが」


ゲンスイが悩ましそうな顔で目を閉じて考えて


「ワシはデルタ校長の言う手もありだと思うが、お前さんはどう思う?」


とマンソンに聞いた。


「バレた場合はどうしますか?」


マンソンはまだ納得はしていなかった。


「うむ。ウォーリスとドイルの二人が本校の一番上に来るのだ。分校と本校が離れているとはいえここが安全とも言い切れんぞ」


マーレもマンソンに続いて言った。


「ええ。ちょうど新国王の件があります。護衛のためと称して分校全体に魔法陣の結界を張りましょう。背後のバリス神殿と連携し安全も確保します。それともうひとつ、もしここが攻め落とされそうな危機になった場合の避難先を準備します」


とデルタが言った。


「もうひとつとは?」


マンソンが聞いたが


「それはまたお話しします。しかし安心してください。とても安全な場所です」


ともったいをつけてはぐらかし


「あとはルーエン殿下とウォーリス校長の勢力の軍勢に対抗できる力のある仲間が必要です。援軍を要請するために至急マルロー国王に謁見に行きます」


と付け足した。


「わかりました。バリス神殿の安全確保と謁見両方とも私も立ち合わせてください」


とマンソンが言うと


「マルロー国王とはワシも旧知。共に参ろう」


とマーレが言った。


「では、みなさん彼を迎え入れるという事ですわね?」


「はい。頼りにしています。ヨランダン先生。みなさんも」


マンソンはヨランダンに笑顔を見せた。


ヨランダンは丸々した両腕を上げ力こぶを出す仕草をしてみせた。


他の皆も頷いた。


こうして春風がブリテン神官学校分校の使徒として受け入れられる事が決まった。

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