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白
裏返って
翻ってばかり
感情は空虚に振動して
またひとのこころを弄んでいる
もうやめたらいいのに
もう帰っておいでよ
吹雪いている時間の狭間で
いつにもなく愛おしく声を絞る
神様が
うっとりしたような科白を
どうぞ 放り投げて
染めあげられて、白
空前の冬 まるで淋しがっているような
狗狗の喧騒まであと数マイクロ
回る 回転する 半回転する
染めあげられて、白く
きみの肌
生命のとうとさ
いま
体温は奪われるためにある
突拍子もない風が吹いて
白の中で抱き締めろよ